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2016年09月21日

スズメバチが針で刺す理由と刺された時の応急処置

 日本の危険な陸生動物の中で、最も被害者が多いのはスズメバチです。被害者は、年間30-40名もいます。

スズメバチに刺されると激痛と腫れで大変ですが、人によっては、その毒によって引き起こされるアレルギー症状で死亡することもあります。

一度、ハチに刺された人は、体内に抗体を作ります。これは体を防御するシステムですが、再びハチに刺されると過剰な反応が起こることがあります。そして、吐き気や血圧の低下をまねき、ひどい場合には呼吸困難などを起こしてしまうのです。

刺されることで、このようなアレルギー反応を引き起こすのは、スズメバチだけでなく、アシナガバチやミツバチによることもあります。

スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチに共通しているのは、集団で社会生活を営むハチ達です。集団で生活しているとその幼虫も一箇所に数多くいるために、外敵から餌として狙われてしまうのです。

単独で生活している他のハチは、集団で人を襲うことはありません。

つまり、スズメバチ等は、外敵から大切な幼虫を守るために攻撃をするのです。

また、スズメバチ等は、黒いものをめがけて襲いかかる習性があると言われていますが、山の木の樹液周辺にいる大きなスズメバチを直ぐそばで観ていても、一度も攻撃されたことはありません。

東アジアの人々は、スズメバチ等の幼虫を貴重な蛋白源にしてきた歴史があります。黒いものをめがけて攻撃するのは、アジア系の人々の髪の毛が黒い色のためかもしれません。

《スズメバチの危険信号》
 スズメバチは「カチカチ」という警戒音を出して、外敵を威嚇します。このような音を聞いたら、集団で攻撃する前触れです。巣が近くにある可能性があります。急いで、逃げて下さい(できれば頭を黒色以外の何かで覆い隠して下さい)。

《ハチに刺された時の応急処置》
ハチに刺されてしまったら、刺された場所から遠く離れて下さい。ハチはフェロモンを分泌して仲間のハチを導きますので、その場所にいると危険です。

ハチの毒は水溶性です。まずは、傷口から毒をしぼり出して、水で傷口を洗い流してください。
もし、抗ヒスタミン剤が入っている軟膏を持っていたらそれを塗ります。
そして、病院に行ってください。もし、めまいや吐き気、じんましん等がでた時は直ちに病院に向かって下さい。
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