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2016年08月31日

資源大国の夢が広がるマンガン団塊

 先日、TVを見ていたら小笠原諸島・南鳥島沖深海で、コバルト等の希少金属が豊富に含まれている「マンガン団塊(だんかい)」が大量に存在していることが報道されていました。

海洋研究開発機構の町田特任技術研究員らの研究チームが発表したもので、今年の4月に「しんかい6500」という有人潜水調査船で調査したところ、水深5500〜5800メートルの深海に直径5p程度のマンガン団塊が多量にあることが確認されました。

探査の映像を見ると、海底にジャガイモがゴロゴロしているように見えました。

尚、マンガン団塊等の硬い物質があると音波が強く跳ね返りますが、そのような個所は日本の国土面積の10%強にも該当したそうです。

マンガン団塊とは、海底の凝固物です。最初は放散虫や有孔虫の殻や、サメの歯や岩のかけら等のごみのような小さな物質を中心にして、その周りに金属等が付着して次第に大きくなってできた塊です。

マンガン団塊は、特に成長が遅くて時間がかかります。1p成長するには、数100万年もかかると言われています。

希少金属は、通常の金属の強度を増したり、金属を錆にくくする添加材で使われたり、新技術を実現するための材料として、電子部品になくてはならないものです。

小笠原諸島・南鳥島沖深海は、日本の排他的経済水域(EEZ)になりますが、排他的経済水域は、国連海洋法条約の関連規定で決められているもので、海岸線から200海里(約370km)までの水域になります。

この水域内にある水産資源や鉱産資源は、沿岸国の所有権が認められています。

日本は海に囲まれているだけでなく、離島が多いため、その広さは国土面積の10倍以上にもなり、その規模は世界で6位に相当しますので、海底資源が豊富にあっても当然かもしれません。

メタンハイグレードも深海に豊富にあると言われていますが、マンガン団塊も見つかったため、本当に日本の深海には貴重な資源が豊富にあって、びっくりしました。

将来は技術的に採掘が可能になって採算もとれるようになると思います。

但し、採掘による深海生物への影響などの調査も必要になると思います。深海にある資源は一度採掘したら元に戻すことは出来ないため、慎重に進めることが求められると思います。

それにしても日本が資源大国になるというのは、すごいです。夢が広がります。

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