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2016年08月12日

有酸素運動は脳の萎縮対策に効果大

 数年前に人間ドックで脳のMRIを見てもらったところ、あなたの脳には委縮が見られます。と言われて大変驚きました。

驚いて聞き返すと、でもその委縮は年齢相当ですと言われたのです。脳は誰でも加齢とともに委縮していくそうです。

ただし
脳の細胞は大人になったら、減るだけと言われてきた時期もありましたが現在の脳の研究では、脳の中枢をつかさどる海馬(かいば)は、いくつになっても新しい神経細胞が生まれて海馬の体積を増やすことが判っています。

また、それ以外の脳の領域でも、どこかが部分的に損傷すると、他のルートを作って失われた機能を補おうとする働きがあることが確認されてきています。

当然ですが、高齢の方でも脳の萎縮が見られない人もいます。
来週は数年ぶりに脳ドックで脳の状態を診てもらいます。正直、脳が萎縮していますとは言われたくありません。

そこで、脳が委縮する原因を調べてみました。

《脳の萎縮を促進させるもの》
一つ目は飲酒です。アメリカの大学で、平均60歳の男女1839名を飲酒量ごとに5つのグループに分けて、MRIによる脳の体積を測定した結果、お酒を大量に飲んでいるグループの脳は最も委縮しており、全く飲まないグループの萎縮度は最も小さかったという結果が報告されています。

この時の研究結果では、どの程度の飲酒に抑えれば脳が委縮しないというようなデータは得られていません。はっきり言えることは、お酒を飲めば飲むだけ脳は委縮し、飲まなければ委縮しないということだそうです。

そして、お酒と並んで脳を委縮させる、もう一つの要因は、内臓脂肪型の肥満です。
肥満の度合い(BMI)とMRI画像による脳の萎縮の関係を調べた結果、(BMI)の数値が高い程、海馬は顕著に委縮していたそうです。

ここで注意しなければならないのは、この関係が成立するのは男性だけで、女性は殆ど関係ないそうです。その理由は、男性に多い内臓脂肪型肥満は、インスリンや満腹抑制ホルモンの作用効果が減ってしまうため、これが脳に悪い影響を及ぼしていると考えられています。

女性は皮下脂肪型肥満が多いことから、健康には影響しないそうです。

脳を委縮させる三つ目の要因は、ストレスです。ストレスによって分泌される「コルチコイド」という物質が長期的に脳内にたまると海馬に悪影響をおよぼすことが判っています。

《脳に良いこと》
それは、有酸素運動です。30分程度の歩行は継続的に酸素を体に取り込むため脳には良い効果を及ぼすそうです。その理由は、有酸素運動をすることで脳細胞のエネルギー源ともいえる「脳由来神経栄養因子(BDNF)」とう物質が体内に作られるからです。

有酸素運動をすると海馬の体積が増えたというデータもあります。

そして有酸素運動をしながら、脳を使う(例えば、しりとり等)とさらに効果大と言われています。

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