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2016年11月25日

「ニホンアマガエル」に驚きのニュースです

 黄緑色をしていて、何となくあどけなさの残る生き物と言えば「ニホンアマガエル」です。アマガエルを見ていると、小さくて・頼りなくて・可愛らしくて、じんわりと親しみが湧いてきます。

こんな「ニホンアマガエル」が久しぶりに新聞の記事に載りました。

このアマガエルは、日本国内に広く生息していて知らない人はいない存在です。そんなアマガエルが、広島大とアジア・欧州の6ヶ国の研究チームで、三重県よりも東側のカエルと、広島県よりも西側で見つかったカエルでは遺伝子の特徴が異なっていることが確認されたのです。凡そ、500万年前に分岐したと推定されています。

(1)東側と西側にいるカエルの遺伝子が異なっていた驚き
 「ニホンアマガエル」は、3p程の黄緑色のカエルで日本中どこに行っても同じ姿をしていますし、名前にも「ニホン」が付いているため、同一種のカエルだと思っていましたが、遺伝子が異なれば、違う種類に分類されるかもしれないのです。

「ニホンアマガエル」は、ロシア、中国、韓国にもいるそうですが、日本国内にいるカエルに地域差があるというのは本当に驚きです。
このことは、広島大の研究者達も驚いていたそうです。
調査に際しては、国内各地で採取した200匹程のカエルの組織を用いて、遺伝子の塩基配列を解析しています。

(2)東側と西側に境界線がある理由
 この研究結果では、近畿地方と中国地方の間に分水嶺(ぶんすいれい)があることが判りました。その理由は、研究チーム内でも見解が定まっていません。

考えられる理由の一つ目は、「この地域には浅い海が広がっていた時代があることから地形的に分断された」というものです。
二つ目は、「大陸で分岐した後で、東西別々のルートで日本に入ってきた」という説です。

研究チームでは、引き続いて調査を進めて別種への分類の可能性の有無を探るそうです。私にとっては「ニホンアマガエル」のイメージが変わるかもしれません。とても楽しみな研究です。
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