ひと時のブログ

　風邪やインフルエンザの時期になりました。そこで最も大切な予防は、手洗いです。

手洗いには石鹸を使いますが、最近アメリカでは薬用石鹸の販売停止をして話題になっています。それは、米国の米食品医薬品局は抗菌作用のある19成分を含む商品を1年後に禁止すると発表したからです。

米国で薬用石鹸に含まれる19成分を禁止する理由は「動物実験でホルモン分泌に悪影響を与えるデータがでたこと」、「有効性のデータの提出を製造会社に要求したが、会社側からは根拠の説明が提出されていないこと」、「長期間使用時の安全性が検証されていない」、さらに「19成分が細菌を殺すメカニズムが抗生物資に似ているため、長期間使用で薬剤耐性菌がでてくる可能性があること」をあげています。

日本の研究者からは、屋外の生物に影響するかもしれないという指摘もあります。

日本では、この米国の対応に直ぐに反応して日本石鹸工業会は、既に19成分を含まない製品に切り替えるように会員企業に求める動きもあります。

日本の薬用石鹸は、50〜100品目が流通していますが、メーカーは安全性に問題はないと考えているが、消費者の懸念を考慮して成分の切り替えを検討するというような方針を出しています。

尚、厚生労働省からは、これまでに健康被害の報告はないとしていますが、今後は流通状況や米国の見解などを調べて使用規制をするかどうかの検討をするという見解がでています。

実際の被害有無にかかわらず、米国で禁止されれば、商品は売れなくなりますから、メーカーは成分を変えざるを得なくなるでしょう。

私は、今まで通常の石鹸以外は使ったことが無かったのですが、足の水虫を退治しようと思って、薬用石鹸を使い始めたころに、このようなニュースが流れて驚きました。

但し、冷静になって、米国で禁止される理由をみると、緊迫度はないため安心しましたが、今使っている薬用石鹸がなくなったら通常の石鹸に戻す予定です。

尚、石鹸に詳しい洗浄学の専門家は「大切なことは、薬用かどうかではなくて、手のひらや指先、指の間などをしっかり洗えば、ほとんどの菌やウィルスは抑制できるため、手の洗い方を見直すことが肝心」と言っています。

テレビドラマで手術前の医者が手をごしごし洗浄している光景をみることができますが、あれと同様にして指先や指の間を、時間をかけて洗うのが良いようです。