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米の輸出を考える(前編)

 TPPを意識しての最近の論調に「日本の農産物は品質が良いので、価格が高くても海外で支持されるはずだ〜」というものがあります。

 米の輸出に限れば、農業者(農業関係の株式会社等を含む)が米を輸出している例もありますし、行政や農業団体は米の輸出を促進する立場だと思います。

 米の輸出には多くのリスクがあります。
 1つは、輸送についてです。船便を利用すれば、運賃は安くても日数がかかります。航空便を利用すれば、早く到着しますが運賃は高いです。
 2つは、価格についてです。運賃や相手国の関税、相手国のデパート等のマージンを含め、かなりのコストがかかります。多少の売れ残りがあっても利益が出るようにするのは、その分も価格に上乗せする必要があります。
 3つは、販売についてです。いくら「品質が良い」といっても、売れるかどうかは分かりません。また、日本への反感を抱かれれば、ボイコットされることも考えられます。
 全体としては、余程の条件が整わない限り、「輸出で利益を上げる」というのは難しいと思います。

 農業者の行う輸出は、「そこまで農業経営が追い込まれている」からであり、「輸出すれば儲かる」との短絡的な考えとは一線を画していると受け止めています。

 諸外国が本当に日本の米を求めているのであれば、注文に応じて販売すれば良いと考えます。
 リスクをおかしてまで「買って下さい」「買って下さい」はなんか違います。

 実は、「米の輸出はリスクも踏まえると儲かるものではない」というのは、かなり広がっている認識だと思います。
 商社の方が「我が社で輸出するので、JAに出荷するよりも高く売って下さい」などと言って農家を回っているなどという話は聞いたことはありません。
 もちろん、行政も分かっていると思いますが、「農業は成長産業」と主張するための方便としているのではないでしょうか(ちょっと、言い過ぎかな?)。
 研究者も分かっているのと思いますが、「米の輸出について研究したい」というと研究費が通りやすいのでしょう(ちょっと、言い過ぎかな?)。

 農業者は踊らず、しっかり情報を集め、責任を持った判断が、経営の存続のためにも必要です。

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