2016年05月03日
チノパンの「チノ」とは何か
以前、三原組織(さんげんそしき)について書きました。
https://fanblogs.jp/huun/archive/75/0
「布の織り方には3パターンしかない」
というお話でしたね。
今日はその中から綾織りの例として、
チノパンを取り上げたいと思います。
チノパン。
正式にはチノ・パンツ(英: Chino pants)。
素材に「チノ・クロス」が用いられたズボンやスラックス。
(画像引用 beststyle.me)
チノ・クロスは基本的に、綿の綾織り。
色は主にカーキ色、茶色系。
さて問題は、「チノ」って何?
ということですね。
これにはちょっとした物語がありますので、
まずはアジアへ飛びましょう。
さあ、ここはインド。
ここに世界で初めてチノを着た人たちがいます。
その人たちはイギリス陸軍。
当時、植民地インドに駐屯していた部隊は
砂塵やスコールの多いインドで汚れの目立たぬよう、
カーキー色の生地を採用しました。
その後、ビルマに進んだ部隊もこれを着用。
映画「戦場にかける橋」で、捕虜となった英軍兵士らも
しっかりチノ・クロス着用です。
(画像引用 iseshimarias.tumblr.com)
この軍装は、その後アメリカ軍にも採用されます。
湿気の多いアジアで、野戦服やフライトパンツとして着用。
そういえば、マッカーサーもチノですね。
(画像引用 feeet.sblo.jp)
さて、米軍がチノを採用してからの戦争に
米西戦争(英語: Spanish–American War)があります。
1898年、アメリカ合衆国とスペインの間で起きた戦争ですね。
主な戦場はキューバとフィリピン。
(画像引用 Wikipedia)
アメリカ国内にチノが広まったのはこの戦争後と言われています。
チノは、フィリピンから帰国した兵士によって全米に拡大。
さて、そのフィリピンでもチノを着ている人がいました。
軍人さんでしょうか?
いいえ、フィリピンでチノを着ていたのは中国系農民でした。
だんだん見えてきましたね。
スペイン語で中国人=「Chino」。
彼らが来ていたから、チノ。
つまり、アメリカで
「おっ、お前のズボン、いいね」
「これね、フィリピン帰りの軍人の払い下げ」
「何て名前?」
「あっちでは、チノが着けてたとか言ってたな」
「じゃあ、チノ・パンツだな」
・・・・・ということで、チノパン雑学でした。
もともと軍装なので丈夫で長持ち、価格もお手頃。
無難な色合いでどこにでも着ていけるチノパン。
ぜひ手に取って、歴史を感じてみてはいかがでしょう。
では、そろそろ語呂合わせにいきましょう。
「チノパン」「もともとは軍装」なので
「血のパンダ軍曹」
・・・・・・たまにできるんです、意味もなく恐ろしい語呂が。
価格:1,998円 |
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