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プロフィール

はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2012年04月08日
A067 「予防」で「治療」を無用にしたい(1)
1、「上工は己病を治さず、未病を治す」

中国漢方には
「上工は己病を治さず、未病を治す」
という格言があるそうです。

・上工(じょうこう)=名医、
・己病(いびょう)=既にかかってしまった病気
・未病(みびょう)=病気とまでは行かないが、健康ではないといった状態

医師、看護士など「上工」といわれる専門家が「治療」と共に「予防」にも注力願いたいし、
医療・保険行政も「上工」となって「予防」のキャンペーンを展開して実績を上げてもらいたいと願う一方で、とりわけ大切なのは

私たち国民一人ひとりが自分自身の「上工」になって、未病(みびょう)に気を配り、己病(いびょう)に至らないように行動することが大切だと改めて思います。

2、未病

自分自身か、又は、大切な家族が病気になって、辛い思いをさせられる羽目になると、つくづく健康の有難さを実感します。

私は糖尿病になって10数年経った頃、経過が思わしくなく感染症の発症を心配するまでになった時期がありましたが、インスリン注射の治療に転じたことでかろうじて危機を脱しました。

血糖値改善の兆しが見え始め、更に低下の傾向が確認できたときは、垂れ込めた暗雲が切れて、その間から射しこむ一筋の太陽の光を見た思いでした。

それから数年、その時の感慨を思い返しながら、「予防」の大切さを折々に実感してきました。

「のど元過ぎれば熱さ忘れる」が凡人の通例ですが、意識してそうはならないように努めています。

「50歳までは親から与えられた健康の貯金で過ごすが、それ以降の健康は自分で蓄えていかなければならない」という日野原重明先生のお話を前回引用させていただきました。

まさにその通り!と実感しています。
その為もあるのでしょうか? 最近「未病」という言葉がよく目につくようになりました。

病気になる前の状態で、防げるものなら極力防ぎたいものです。

インフルエンザでは行政が積極的に情報を流し、予防接種体勢を強化したお陰で昨年・今年とかなりの流行を見ましたが、それでも相当な抑制成果をあげ得たものと思っています。

糖尿病など生活習慣病では、各人が自分の名医になって日頃の生活習慣や早期の対応を適切に行うことが肝要ですが、現実にはなかなか徹底しません。

行政や医師会など専門家の予防キャンペーンを現状よりも格段に強化していただきたいと願っています。

冒頭の中国漢方の格言は1700年も前から伝わってきたとのことです。
その頃以前から「治療」より「予防」を重視する考えが根ざしていたことが窺えます。

日本では、近時、保健医療費が高騰するという財政的な必要性から見直されようになったようですが、まだまだ「治療」に比べて「予防」は陽の当たらない存在であるように思われます。 (続く)
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