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プロフィール

はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2012年04月03日
A062・ひねくれ者の「米談義」(1)
1、「健康」を口にするが、その実は!

所属する植物同好会の月例会からの帰り道、仲間の人たちとバス停の近くまで来たところ、道端に横長の小屋があって、中に玄米の自動販売機と数台の精米機が並んでいました。
玄米を購入し、5分づきにするか7分づきにするか自分の好みの程度に精米するのだそうです。

仲間内には先刻ご承知の人もいて特に珍しいものではないようですが、私にはとても興味深く思われ、子供の頃一升瓶に玄米を入れて棒でつついて精米をしていた話を持ち出し、思いがけない昔話に花が咲きました。

玄米、5分づき、7分づき、白米、銀シャリ!
今は懐かしい「銀シャリ」という言葉が出て来るあたりが後期高齢者といわれる所以でしょうか?

当節は「健康ブーム」。健康食品の宣伝が巷に溢れている感があります。
健康への関心が高まり、それで人々が健康に過ごせるならば誠に結構なことではありますが、何か釈然としない違和感みたいなものを感じます。

「健康」を口にしながら、その出発点から間違っているのではないだろうか?との思いがあります。

健康の本来はあくまでも毎日の食事にあり、体を動かし働いて、その報酬として食料を得る。食べられることを感謝し、動けることの幸せを感じながら毎日を過ごす。というところにあるのだろうと思います。

とごろが実際は、偏った食習慣や不規則な生活を無自覚に繰り返しながら、栄養食品とかサプリメントとかに頼ろうとします。商業主義がここに攻勢をかけている!といったところではないかと思うのです。或いはテレビや新聞などでの間断ない宣伝に煽られてのことかも知れません。

こんな事を言うと、「ひねくれ者」と烙印を貼られそうですが、「物言わぬは腹ふくるる技なり」との名言にあやかって、時には思いっきり、大げさな位に言って見るのも悪くない!
と開き直って駄文を綴ろうと思います。懐古趣味も混じっての話しになりそうですが、宜しくお付き合い願います。

2、懐かしい言葉「銀シャリ」

今の子供100人に聞いたら、ほとんど全てが「お米」と「白米」とはイコールと答えるのではないかと思います。

今の日本はそういう社会になっているのではないでしょうか。

おまけに、「米あまり」とか「減反政策」とかいう罰当たりな言葉が大手を振ってまかり通っています。

当たり前のごとく! どころか、考えもしないで「白米」を食べ、「賞味期限」とか言って期限が過ぎたものを驚くほど大量に捨てています。法律がそう決めています。国が「食べ物を無駄にする罪」の主犯とも言えそうです。

その挙句に生活習慣病患者が大変な数になっている由。例えば糖尿病患者は予備軍を含めて2200万人にも及び、しかも増加中とか。お粗末ながら私もその一人で、国の医療費増加に貢献しています。

玄米は米ぬか、胚芽、胚乳からなり、このうち米ぬか、胚芽を捨てたものが白米であることは誰でも知っていること。言ってみれば白米は「栄養欠陥食品」といえそうです。

自虐的に言えば、わざわざ手間暇費用をかけて「栄養価の少ない、バランスの欠けた食品」を作り出し、しかも「おいしさ」とかの代償に生産性の低い、値段の高い銘柄をレッテル買いしています。

一方、天の恵みである食べ物への感謝の気持ちを忘れた日本人には、お米と白米は同義語となってしまい、ビタミンとか食物繊維とかの栄養バランスを崩し、過食・偏食の悪しき食習慣が広がっているようです。

「健康ブーム」が人工的に引き起こされ、「胚芽米」とか「玄米」とかが特別商品扱いされ、ビタミンとか何とかの「健康食品」と称されるものが氾濫しています。

「銀シャリ」といった言葉が使われていた頃が懐かしく思い出されます。

敗戦後から日本の復興を願って皆が懸命に働いていた頃は、お米は配給制で、その量は空腹を満たすには程遠いものでした。芋とか野菜といっても形の歪な今で言う屑物を混ぜて、正しくはそれらの中にお米が混ざるような食事でしたが、お米の入ったご飯は、一口一口味をかみ締めながら食べたものでした。

「銀シャリを腹いっぱい食べたい」は大人たちがよく言う台詞でした。
子供であった私たちは、どういうことなのか実感はないけれど、何か憧れを感じていたように思います。(続く)
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