2015年11月01日
A472・「車の自動運転」〜先ずはサブシステムで!
1、「自動運転車」の安全性は??
平成27年東京モーターショーで、人工知能(AI)を搭載した自動運転試作車が披露され、注目を浴びたようです。
「ハンドルやブレーキを操作しなくても走れる自動運転車」を披露する会社の社長が
「事故原因の約9割を占める人的ミスを補い、より安全で楽しい運転を実現できる。世界は新しい時代に突入した」。
「自動運転機能を搭載した車を来年以降、日米欧などで販売していく方針」
と述べてたと報道されました。
この社長の説明が「居眠り、わき見など人的ミスや病気で意識を失ったときなど、人がハンドルやブレーキを操作しなくても、バックアップシステムとして自動的に安全に車を操作する」と言う意味ならばよいのですが、
次のような「安全」への思いを留守にして、遊び心のみを並べる如き宣伝もあって、「その様なものならば歓迎できない」と思うのです。即ち
「眠っていても・・」「ハンドルなしで、景色、お喋り、飲んだり食べたりのドライブを楽しめる・・」などといった類です。
この様な宣伝に対して
「自動運転車が走る凶器にならないための安全信頼度をどう見ているのですか?」
「安全確保のためのバックアップシステムはどうなっているのですか?」
この単純な質問に答えるような報道が見られないことに、強い疑問を感じます。
「長年にわたって、世界の各社が走行試験を重ねてきた」という実績があっても、それが公道を走る自動運転車の無事故を保証するものでないことは、専門家でなくても当然思い及ぶはずです。
世間一般の人は、勿論私もその一人ですが、自動運転車の何たるかや、システムの安全性については、ほとんど知られていないことでしょう。
自動車会社は安全性についての社会的合意なしに販売を進めようとし、報道陣はその希望的な面だけを報じるだけのような印象を受けます。(無知が為の誤解があるのかもしれません。そうならば躊躇なく撤回します)
人工知能を搭載した走行システムの公道走行の信頼度、
異常外力・分解点検・経年劣化などのメンテナンス後の信頼度、
更には悪意の第三者に依るシステム破損、
所有者のミス又は不見識な動機に依る安全装置解除などの検知、事故未然の停止機能の有無・信頼度などなどなどを、
全てを高い信頼性を持ってクリヤー出来なければ「全自動運転車」なるものを普及させてはいけないはずです。
あらゆる観点からの安全対策、信頼度についての説明が先ずあって、その上で
販売計画を示すのが本来であろうと思います。
2、先ずはサブシステムであってほしい
「事故が起きた場合の責任の所在」が議論され始めているそうですが、
「責任者が不明な自動車が公道を走ること」の理不尽を議論されないのは何とも不自然です。
「車の自動運転機能」は待ち望んでいた夢の技術の実現ですが、関係者はこの新技術の現段階までの開発成果に陶酔し、ある者はそろばん勘定に埋没しているかの印象を受けます。
前記の社長説明の様に
「事故原因の約9割を占める人的ミスを補い、より安全で楽しい運転を実現できる。世界は新しい時代に突入した」
という時代になってきたのだと思います。
この言葉は「全自動運転車」ではなく、先ずは「バックアップシステムを搭載した人が運転する車」であってほしいと願うのです。
「人工知能の自動運転システムが開発されたこと」は凄いことであり、素晴らしいことと思い、興奮を覚えます。
ただ、一気に「ハンドルもブレーキも不要です」とするのはあまりにも拙速であり、性急に過ぎます。
あくまでも現行車のサブシステムに徹っする所からスタートしてほしいと思うのです。
意思を持って車を運転するのはあくまでも人であり、しかし、人間であるからこそミスを犯し、突然の体調異変もあります。
これらミスや異変をバックアップする能力を人工知能に与えることは出来るでしょうが、人工知能が人の意思を持つことは出来ないと素人考えで思います。
研究者、開発担当者が5年、10年かけても及ばぬことと思います。
バックアップシステムで普及させ、10年20年あるいはそれ以上の蓄積をもとに、修正改良を継続して精度を高めていくべきものと考えます。
航空機の安定自動運転とは全く別物のはずです。
(1)「人間を人工知能システムがバックアップする」
というのが今採るべきステップであり、
(2)「人工知能システムを人間がバックアップする」
というステップが次にあって、
(3)「人工知能システムに依る完全自動運転」
に向けてさらに完成度を高める
というステップを踏んでいってほしいと願います。
技術の革新は大きなステップアップを世の中にもたらしますが、
推進者はあくまでも謙虚であってほしいと願います。
折角の革新的、夢を実現してくれる先端技術です。
大切に、安全を常に見ながら普及させていってほしいと願うのです。
3、「事故が起きた場合の責任はどこに?」
事故が起きた時の責任についての議論が始められたとのことです。
おかしな話だと思います。
・人が運転するのなら(人工知能システムがサブシステムとして搭載されていても)事故の責任は運転者にあり、このシステム搭載車では現行の強制保険、任意保険料金は大幅に下がっていくことでしょう。
・ハンドル操作もブレーキ操作も無用の自動運転車では利用者(運転車ではない)に瑕疵はなく、責任は車の製造販売者(乃至はその流通を許可した行政)にあるのは当然のはずです。
利用者に強制保険、任意保険を求める理由がなく、不安があるのなら製造販売者が加入し(此の為の保険があるものとしてのこと)、商品価格に転嫁するかどうかの問題だろうと思います。
俄かに沸騰してきた感のある「自動運転車の販売」です。
長年にわたっての研究開発の成果、結晶です。成果を大切に大きく育てていきたいものです。
実用化、普及に於いては、公道を高速で走る道具としての公共性を考え、人はあくまでも謙虚であるべきです。
「事故時の責任は利用者か、車か?」を関係者(専門家?)が議論するような状況の一方で、その車を公道に普及させるスケジュールを進めて良いのでしょうか。
私は「NO」と考えます。
先ずは人工知能システムはサブシステムで貢献してほしいと願います。
このサブシステム搭載車の普及で交通事故の悲劇が劇的に減るであろうことを期待します。
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・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(6)
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・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(7)
5、「福祉・介護・看護」
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平成27年東京モーターショーで、人工知能(AI)を搭載した自動運転試作車が披露され、注目を浴びたようです。
「ハンドルやブレーキを操作しなくても走れる自動運転車」を披露する会社の社長が
「事故原因の約9割を占める人的ミスを補い、より安全で楽しい運転を実現できる。世界は新しい時代に突入した」。
「自動運転機能を搭載した車を来年以降、日米欧などで販売していく方針」
と述べてたと報道されました。
この社長の説明が「居眠り、わき見など人的ミスや病気で意識を失ったときなど、人がハンドルやブレーキを操作しなくても、バックアップシステムとして自動的に安全に車を操作する」と言う意味ならばよいのですが、
次のような「安全」への思いを留守にして、遊び心のみを並べる如き宣伝もあって、「その様なものならば歓迎できない」と思うのです。即ち
「眠っていても・・」「ハンドルなしで、景色、お喋り、飲んだり食べたりのドライブを楽しめる・・」などといった類です。
この様な宣伝に対して
「自動運転車が走る凶器にならないための安全信頼度をどう見ているのですか?」
「安全確保のためのバックアップシステムはどうなっているのですか?」
この単純な質問に答えるような報道が見られないことに、強い疑問を感じます。
「長年にわたって、世界の各社が走行試験を重ねてきた」という実績があっても、それが公道を走る自動運転車の無事故を保証するものでないことは、専門家でなくても当然思い及ぶはずです。
世間一般の人は、勿論私もその一人ですが、自動運転車の何たるかや、システムの安全性については、ほとんど知られていないことでしょう。
自動車会社は安全性についての社会的合意なしに販売を進めようとし、報道陣はその希望的な面だけを報じるだけのような印象を受けます。(無知が為の誤解があるのかもしれません。そうならば躊躇なく撤回します)
人工知能を搭載した走行システムの公道走行の信頼度、
異常外力・分解点検・経年劣化などのメンテナンス後の信頼度、
更には悪意の第三者に依るシステム破損、
所有者のミス又は不見識な動機に依る安全装置解除などの検知、事故未然の停止機能の有無・信頼度などなどなどを、
全てを高い信頼性を持ってクリヤー出来なければ「全自動運転車」なるものを普及させてはいけないはずです。
あらゆる観点からの安全対策、信頼度についての説明が先ずあって、その上で
販売計画を示すのが本来であろうと思います。
2、先ずはサブシステムであってほしい
「事故が起きた場合の責任の所在」が議論され始めているそうですが、
「責任者が不明な自動車が公道を走ること」の理不尽を議論されないのは何とも不自然です。
「車の自動運転機能」は待ち望んでいた夢の技術の実現ですが、関係者はこの新技術の現段階までの開発成果に陶酔し、ある者はそろばん勘定に埋没しているかの印象を受けます。
前記の社長説明の様に
「事故原因の約9割を占める人的ミスを補い、より安全で楽しい運転を実現できる。世界は新しい時代に突入した」
という時代になってきたのだと思います。
この言葉は「全自動運転車」ではなく、先ずは「バックアップシステムを搭載した人が運転する車」であってほしいと願うのです。
「人工知能の自動運転システムが開発されたこと」は凄いことであり、素晴らしいことと思い、興奮を覚えます。
ただ、一気に「ハンドルもブレーキも不要です」とするのはあまりにも拙速であり、性急に過ぎます。
あくまでも現行車のサブシステムに徹っする所からスタートしてほしいと思うのです。
意思を持って車を運転するのはあくまでも人であり、しかし、人間であるからこそミスを犯し、突然の体調異変もあります。
これらミスや異変をバックアップする能力を人工知能に与えることは出来るでしょうが、人工知能が人の意思を持つことは出来ないと素人考えで思います。
研究者、開発担当者が5年、10年かけても及ばぬことと思います。
バックアップシステムで普及させ、10年20年あるいはそれ以上の蓄積をもとに、修正改良を継続して精度を高めていくべきものと考えます。
航空機の安定自動運転とは全く別物のはずです。
(1)「人間を人工知能システムがバックアップする」
というのが今採るべきステップであり、
(2)「人工知能システムを人間がバックアップする」
というステップが次にあって、
(3)「人工知能システムに依る完全自動運転」
に向けてさらに完成度を高める
というステップを踏んでいってほしいと願います。
技術の革新は大きなステップアップを世の中にもたらしますが、
推進者はあくまでも謙虚であってほしいと願います。
折角の革新的、夢を実現してくれる先端技術です。
大切に、安全を常に見ながら普及させていってほしいと願うのです。
3、「事故が起きた場合の責任はどこに?」
事故が起きた時の責任についての議論が始められたとのことです。
おかしな話だと思います。
・人が運転するのなら(人工知能システムがサブシステムとして搭載されていても)事故の責任は運転者にあり、このシステム搭載車では現行の強制保険、任意保険料金は大幅に下がっていくことでしょう。
・ハンドル操作もブレーキ操作も無用の自動運転車では利用者(運転車ではない)に瑕疵はなく、責任は車の製造販売者(乃至はその流通を許可した行政)にあるのは当然のはずです。
利用者に強制保険、任意保険を求める理由がなく、不安があるのなら製造販売者が加入し(此の為の保険があるものとしてのこと)、商品価格に転嫁するかどうかの問題だろうと思います。
俄かに沸騰してきた感のある「自動運転車の販売」です。
長年にわたっての研究開発の成果、結晶です。成果を大切に大きく育てていきたいものです。
実用化、普及に於いては、公道を高速で走る道具としての公共性を考え、人はあくまでも謙虚であるべきです。
「事故時の責任は利用者か、車か?」を関係者(専門家?)が議論するような状況の一方で、その車を公道に普及させるスケジュールを進めて良いのでしょうか。
私は「NO」と考えます。
先ずは人工知能システムはサブシステムで貢献してほしいと願います。
このサブシステム搭載車の普及で交通事故の悲劇が劇的に減るであろうことを期待します。
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