2015年03月30日
A437・「眠り」と「健康」(5)〜睡眠あれこれ〜
(前回)〜睡眠あれこれ〜
1、体温の上昇と眠気
2、眠りのホルモン〜「メラトニン」
3、睡眠不足と病
(今回)
4、高齢者と睡眠
高齢になると一般的に睡眠時間は短くなる様です。
原因は
(1)睡眠の質の変化
高齢者は、子どものように深くぐっすりと所謂「質の良い睡眠」ではなく、
睡眠が浅くなり、中断して細切れ状態になっているのだそうです。
(2) 基礎代謝量の減少
加齢とともに徐々に基礎代謝量が落ちて、睡眠時間は若い時よりも必要でなくなると考えられるのだそうです。
私は傘寿を迎えようとしている今も、有難いことに寝つきはよい方と思っていますが、睡眠時間は若いころより短くなりました。
起床して先ず遮光カーテンを開けて太陽光線を浴びます。
すっきりした朝の目覚めとなり、一日の起動スイッチが入ります。
説明書にいう「体内時計がリセット」されるのだろうと思っています。
持病の糖尿病の運動療法として、日頃、ウオーキングを行っていますが、最近は歩幅を広げたり、インターバル速歩を少し交えたり、認知症対策を意識して例えば5歩目ごとにステップを変えて脳に刺激を加えるなど、あれこれ変化を試みながら体を動かすようにしています。
日中のこれらの運動は、単に持病の為の運動療法だけではなく、睡眠にも良い結果をもたらせてくれているだろうと思っています。
友人、知人には眠れない悩みを訴える人が何人かいます。
「高齢になると上記理由によって睡眠時間が短くなるのだから、睡眠時間はあまり気にせずに、睡眠の質の改善を出来ないだろうか」
「頑張りすぎない程度に頑張って、軽い疲労を覚える位に運動し、熱くない風呂に浸かり、ゆったりした気持ちで就寝する。こんな生活習慣を試行してはどうだろうか」
と提案しています。
5、朝食が質のよい睡眠を呼ぶ
「教育現場では”早寝、早起き、朝ごはん”運動が全国的に展開されている」
という記事を読んだことがあります。
・朝は体温が低く、 脳が十分に機能できない状態にある
・脳を働かせるエネルギー(糖質)を朝食で摂ると、体温を上げ、脳を働かせる
・噛むことであごの動きが脳を活性化する
・規則的な朝食は、 体のリズムを整え、ひいては自然な良い睡眠につながる
というものです。
これは教育現場に限らず、児童、若い人に限らず、中年、高齢者にも当てはまることと思います。
前項での運動と合わせて、朝食をしっかり摂ることが質の良い睡眠を呼ぶと思ったりします。
6、眠らないとどうなる?
ギネスブックによると断眠の世界記録は264時間12分(約11日間)で、
記録保持者は17歳のアメリカの少年とあります。
記録到達の過程で、少しずつイライラしはじめ、指が震えたり幻覚を見るようになった由。 断眠によって体に何が起こったのか?
(1)脳の細胞が損傷し、指示系統がうまく働かなくなる
脳の重さは体重の2%ほどですが、エネルギー消費量は体全体の20%程です。眠らないと脳を休息・修復することができないので、
脳の細胞がダメージを受け、
指示系統がうまく働かなくなります。
(2)成長ホルモンの分泌を損なう
成長ホルモンはノンレム睡眠中に分泌されて、
子どもなら体をつくり、
大人なら体の細胞を再生・活発化するほか、
体内で免疫や抵抗力を高める物質を作る働きがありますが、
睡眠不足が続くと、この成長ホルモンの分泌を損なうことになるので、
お肌はカサカサ、免疫力が落ちて病気にかかりやすくなります。
さらにレム睡眠時の「脳の情報整理」がおこなわれないので、
認知・記憶にも支障をきたしてしまいます。
睡眠談義が随分長くなってしまいました。
あれこれ考えると際限なく続きそうですので、此の辺りで一先ず区切りをつけようと思います。頭のクールダウンに余話を2題
で
余話1 動物たちの睡眠時間
・肉食動物は睡眠時間が長く、草食動物は短い傾向があります。
植物は栄養分が少ないため、草食動物は大量摂取を要し、此の為食事にかかる時間が長いこと。
肉食動物に襲われる為、警戒を要することなどが睡眠時間を少なくしていると思われます。
20時間 コアラ、ナマケモノ
19時間 コウモリ
18時間 オオアルマジロ
17時間 サル、アルマジロ
16時間 ヒト(幼児)、ホッキョクジリス
15時間 ライオン
14時間 ハムスター、リス、猫、
13時間 猫、犬、ハツカネズミ、ネズミ
12時間 ホッキョク狐、ゴリラ、アライグマ
11時間 ビバー、スローロリス
10時間 ジャガー、ベルベットモンキー
9時間 チンパンジー、ヒヒ
8時間 ウサギ、ヒト(成人)、ブタ、ハリモグラ
6時間 灰色アザラシ
5時間 タヌキ
4時間 牛
3時間 象、馬、牛、ヤギ、ロバ、羊
2時間 キリン (座って寝るのは1日20分)、馬
0時間 イルカ
余話2、 秋田の「竿灯」と青森の「ねぶた」
いずれも東北の代表的な夏祭りですが、睡眠との関わり浅からず!とか。
秋田の「竿灯」;昭和初期まで「ねぶり流し」と呼ばれていたようです。
秋田では眠いことを「ねふて」「ねぶて」といいます。
青森の「ネブタ」、弘前の「ネプタ」;「眠たい」「ネンプテ」が訛って「ネブタ」になったといわれています。
これらの祭りは、秋の収穫期を前に、労働を妨げる睡魔を払い豊作を祈願するために、ネムノキの枝を水に流す「ネムリナガシ」に由来しているとか。
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1、「日記・諸事寸話」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(1)
2-1、「身体の健康」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(2)
2-2、「運動」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(3)
2-3、「食習慣・食生活」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(4)
3、「心・頭脳の健康」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(5)
4-1、「病気・傷害・医療」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(6)
4-2、「糖尿病」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(7)
5、「福祉・介護・看護」
「ジャンルなし」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(8)
1、体温の上昇と眠気
2、眠りのホルモン〜「メラトニン」
3、睡眠不足と病
(今回)
4、高齢者と睡眠
高齢になると一般的に睡眠時間は短くなる様です。
原因は
(1)睡眠の質の変化
高齢者は、子どものように深くぐっすりと所謂「質の良い睡眠」ではなく、
睡眠が浅くなり、中断して細切れ状態になっているのだそうです。
(2) 基礎代謝量の減少
加齢とともに徐々に基礎代謝量が落ちて、睡眠時間は若い時よりも必要でなくなると考えられるのだそうです。
私は傘寿を迎えようとしている今も、有難いことに寝つきはよい方と思っていますが、睡眠時間は若いころより短くなりました。
起床して先ず遮光カーテンを開けて太陽光線を浴びます。
すっきりした朝の目覚めとなり、一日の起動スイッチが入ります。
説明書にいう「体内時計がリセット」されるのだろうと思っています。
持病の糖尿病の運動療法として、日頃、ウオーキングを行っていますが、最近は歩幅を広げたり、インターバル速歩を少し交えたり、認知症対策を意識して例えば5歩目ごとにステップを変えて脳に刺激を加えるなど、あれこれ変化を試みながら体を動かすようにしています。
日中のこれらの運動は、単に持病の為の運動療法だけではなく、睡眠にも良い結果をもたらせてくれているだろうと思っています。
友人、知人には眠れない悩みを訴える人が何人かいます。
「高齢になると上記理由によって睡眠時間が短くなるのだから、睡眠時間はあまり気にせずに、睡眠の質の改善を出来ないだろうか」
「頑張りすぎない程度に頑張って、軽い疲労を覚える位に運動し、熱くない風呂に浸かり、ゆったりした気持ちで就寝する。こんな生活習慣を試行してはどうだろうか」
と提案しています。
5、朝食が質のよい睡眠を呼ぶ
「教育現場では”早寝、早起き、朝ごはん”運動が全国的に展開されている」
という記事を読んだことがあります。
・朝は体温が低く、 脳が十分に機能できない状態にある
・脳を働かせるエネルギー(糖質)を朝食で摂ると、体温を上げ、脳を働かせる
・噛むことであごの動きが脳を活性化する
・規則的な朝食は、 体のリズムを整え、ひいては自然な良い睡眠につながる
というものです。
これは教育現場に限らず、児童、若い人に限らず、中年、高齢者にも当てはまることと思います。
前項での運動と合わせて、朝食をしっかり摂ることが質の良い睡眠を呼ぶと思ったりします。
6、眠らないとどうなる?
ギネスブックによると断眠の世界記録は264時間12分(約11日間)で、
記録保持者は17歳のアメリカの少年とあります。
記録到達の過程で、少しずつイライラしはじめ、指が震えたり幻覚を見るようになった由。 断眠によって体に何が起こったのか?
(1)脳の細胞が損傷し、指示系統がうまく働かなくなる
脳の重さは体重の2%ほどですが、エネルギー消費量は体全体の20%程です。眠らないと脳を休息・修復することができないので、
脳の細胞がダメージを受け、
指示系統がうまく働かなくなります。
(2)成長ホルモンの分泌を損なう
成長ホルモンはノンレム睡眠中に分泌されて、
子どもなら体をつくり、
大人なら体の細胞を再生・活発化するほか、
体内で免疫や抵抗力を高める物質を作る働きがありますが、
睡眠不足が続くと、この成長ホルモンの分泌を損なうことになるので、
お肌はカサカサ、免疫力が落ちて病気にかかりやすくなります。
さらにレム睡眠時の「脳の情報整理」がおこなわれないので、
認知・記憶にも支障をきたしてしまいます。
睡眠談義が随分長くなってしまいました。
あれこれ考えると際限なく続きそうですので、此の辺りで一先ず区切りをつけようと思います。頭のクールダウンに余話を2題
で
余話1 動物たちの睡眠時間
・肉食動物は睡眠時間が長く、草食動物は短い傾向があります。
植物は栄養分が少ないため、草食動物は大量摂取を要し、此の為食事にかかる時間が長いこと。
肉食動物に襲われる為、警戒を要することなどが睡眠時間を少なくしていると思われます。
20時間 コアラ、ナマケモノ
19時間 コウモリ
18時間 オオアルマジロ
17時間 サル、アルマジロ
16時間 ヒト(幼児)、ホッキョクジリス
15時間 ライオン
14時間 ハムスター、リス、猫、
13時間 猫、犬、ハツカネズミ、ネズミ
12時間 ホッキョク狐、ゴリラ、アライグマ
11時間 ビバー、スローロリス
10時間 ジャガー、ベルベットモンキー
9時間 チンパンジー、ヒヒ
8時間 ウサギ、ヒト(成人)、ブタ、ハリモグラ
6時間 灰色アザラシ
5時間 タヌキ
4時間 牛
3時間 象、馬、牛、ヤギ、ロバ、羊
2時間 キリン (座って寝るのは1日20分)、馬
0時間 イルカ
余話2、 秋田の「竿灯」と青森の「ねぶた」
いずれも東北の代表的な夏祭りですが、睡眠との関わり浅からず!とか。
秋田の「竿灯」;昭和初期まで「ねぶり流し」と呼ばれていたようです。
秋田では眠いことを「ねふて」「ねぶて」といいます。
青森の「ネブタ」、弘前の「ネプタ」;「眠たい」「ネンプテ」が訛って「ネブタ」になったといわれています。
これらの祭りは、秋の収穫期を前に、労働を妨げる睡魔を払い豊作を祈願するために、ネムノキの枝を水に流す「ネムリナガシ」に由来しているとか。
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1、「日記・諸事寸話」
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2-1、「身体の健康」
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2-2、「運動」
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