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プロフィール

はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2012年03月21日
A049・患者目線のお医者さんとその患者さん
NHKテレビ番組”クローズアップ現代”「糖尿病治療”燃え尽き”をどう救済するか」(2007年12月放映)で、実に印象的なお医者さんと患者さんが紹介されていました。
その時のことを思い返しながら、改めて書き綴ってみようと思います。

糖尿病の治療を続けている途中で治療を中断するケースが多い。その原因に医師との気まずさ、家族とのマサツがあると報じられたこの番組の中で、進歩的なお医者さんと患者さんの例が映し出されました。

とても印象的で、説得力のある内容でした。その時のメモです。


1、医師流を押しつける生活指導ではなく、患者の自分流を引き出すことが肝要では!

お医者さんのお名前は聞き落としましたが、アメリカ(だったと思います)に留学したとき、指導に当たったドクターから「糖尿病になっても、食べたいものは食べたいでしょう」と言われて「ピーンと感じるものがあった」そうです。

帰国後、診察・面談の際は患者の言うことの「聞き役」になるように努めているそうです。

医師流を押しつけ生活指導するのではなく、患者の自分流を引き出すようにしているとのことでした。

診療室には笑いがありました。「笑いは血糖値を下げる」と番組のゲスト解説者がプラス効果があると評価していました。

中年の女性患者が「自分流」の自己管理を行っているさまが印象的でした。自分で行う血糖検査の記録表が以前は空欄だらけでしたが、それが様変わりして格段に減っていました。

自分で計った数値を自分で見ることによって、自分の体調を知るようになり、食事の量や質をコントロールする様になった様です。

2、番組を見ての感想

私は、糖尿病の治療を始めてから10年程も経過した頃、意に反してだんだん悪い測定値が出るようになった事もあって、病院での2カ月毎に繰り返す2,3分の診断と自宅での食事制限と運動をそのまま続けることへの危機感を覚えるようになっていました。

健保制度の制約があってお医者さんはこれ以上の診療が無理かも知れぬとの考えで、保険を扱わない糖尿病専門医として知られる病院を訪ねたり、その先生の著書を読んだりしたことがあります。

特に惹きつけられることが無くさたやみになりましたが、非保険医の先生では診療費は当然高額で、長期にわたっての負担は多くの患者には過大になりそうですが、患者一人一人に向き合おうとする意図は感じられました。翻って保険医の先生はこれが出来ないのだろうと思わせられました。

患者一人一人に時間をかけることは出来ず、医師流を押しつけるだけになっている原因が多分に保険制度にあるように思ったりしました。しかし、全てではないことも事実のようです。

番組では、お医者さんが看護士さんなどとチームを組むことでの可能性について言及していました。お医者さん単独の問題ではなく、病院とか地域の医療機関としてどう取り組むかの問題があるようです。

上杉鷹山公が子息に教訓として詠み与えたと伝えられる名言を思い出します。

「なせば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」

関係者は「こんなもんだ」と思い込まず、改善の意欲、知恵を出して欲しいと思います。望むらくは改善の方向で進んでいただきたいものです。

それはそれとしても、紹介されたお医者さん、患者さんの行き方は、私が体験の中から考え至ったことで自著やブログで紹介してきた「自分流」と見事に一致しておりまして、我が意を得たり、とても心強い思いを致しました。

日本人共通の気質でしょうか、得てして教科書的ベキ論に終始しがちです。しかし、殊に糖尿病と向きあう場合は、一般的な「医師流」のベキ論に加えて、患者本人の「自分流」が治療の決め手になることを改めて自覚した次第です。
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