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はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2012年12月09日
A224・日本の食料自給率;実力は10〜20%?
前回、日本は食料の60%を輸入に頼っていること、即ち、食料の自給率は僅かに40%に過ぎないことに触れました。

所が「この40%」も内訳を見ると、国内産の穀物も畜産物も水産物も、それぞれに外国依存の要素が大きく、自給の実力40%とは言えない状況にあるようです。

生命維持の根幹である食料事情が極めて危ない状態であるのに、政治も、行政も、そして当事者である国民がほとんど無関心でいる様に思えてなりません。

穀物、畜産物、水産物それぞれの日本の自給実力を探ってみました。


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1、農産物(穀物)の自給実力は?

「日本の食糧自給率は40%にすぎない」と言われてはいますが、「穀物」では、小麦は11%、大豆が6%に過ぎません。トウモロコシの自給率は0%です。

パン食励賛、グルメ巡りも結構ですが、小麦の自給率は1割似すぎません。輸入が止まれば、直ちに幕引きとなる事を承知しておかなければなりません。
畜産飼料(後述)の主体であるトウモロコシに至っては全量外国依存です。

「米あまり」などと罰当たりな言葉すらあったり、減反政策などといって狭い国土に休耕田が広がっています。

食料輸入が閉ざされた時に想定される日本の飢餓状態を防ぐ柱は「米」でしょうが、政治、行政、「研究開発」の現状をどう評価しますか?
農村の「高齢化」、「過疎化」、「打開は難しい」などの、言葉を並べるだけの空念仏から卒業して、本気の議論、施策を進めて頂きたいと願っています。

米(こめ)の自給率は見かけでは高いそうですが、農薬も肥料も多くは輸入です。
この農薬も肥料も輸入が困難になったとき、日本の「米自給率」は何%と試算されているのでしょうか。

日本は、遺伝子組み換え作業の国内での商業栽培を事実上拒み続けています。それでいて食料輸入大国です。この為かどうか?国内での遺伝子組み換え作業の研究開発は低調だそうです。

2、畜産物の自給実力は?

牛肉1kgを生産するのに7〜8kgのトウモロコシを必要とし、同様に豚肉は4〜5kg、
最も効率のよいブロイラーで2kgだそうです。何とも贅沢な食料であるといえそうです。

農水省の統計では牛肉など肉類の自給率は50%超となっているそうです。現状でも、飼料の自給率は僅か25%と言われていますが、主体であるトウモロコシは上述の様に100%輸入に頼っていることはほとんど知らされていません。

飼料の輸入が止まると肉類や鶏卵の生産が激減するのは確実で、自給率は10%台に落ち込む計算になります。

休耕田など荒れた田畑での飼料生産とか放牧とか、困難を乗り越えての国策推進が畜産にも言えるのではないでしょうか。

3、水産物の自給実力は?

魚を大量消費する日本は、
(1)天然資源の管理と
(2)「作る漁業」の育成という両面作戦が必須とされています。

世界の海洋魚の8割は依然として海から捕獲する天然物であるそうです。
海の環境変化や人間の取りすぎさえなければ、水産資源は自然に数を回復するとされていますが、世界の漁獲が増えて「水産資源の78%は枯渇か、枯渇の瀬戸際にある」と国連食糧農業機関(FAO)は分析しているとか。

日本は養殖に活路を求めざるを得ませんが、ここでも餌は多くを輸入に頼っているとのことです。

4、まとめ

こうして見ると、「食料自給率は40%に過ぎない」といって問題視されていますが、実態はそれどころではなく、農薬、肥料、飼料などの輸入停止を考えると、日本の食糧自給の実力は10〜20%台とみなされそうです。

専門家とか政治、行政とか、マスコミがこの問題をキャンペーンしないのは何故なのか、とても不思議に思います。




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