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プロフィール

はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2012年07月12日
A162・日本の食料事情を心配する(2)
(前回)
1、「日本の食料」! 「外国依存」から「自立」を!
2、自給率40%の内訳は? 更に深刻!

(今回)

3、予想される食料輸入の困難化

世界の穀物生産量の大部分は自国で消費され、国際市場に輸出されるのは僅か1割程度。これを輸入国が奪い合っているのだそうです。

新興国の人口増加、食生活の変化とか中国、インドという人口巨大国での食料消費の増加で、輸入国の奪い合いが益々激しくなっていると聞きます。

世界的な異常気象は今後どうなるのでしょうか?
異常干ばつ、砂漠化の急速な進展、かって経験しなかったような洪水が世界各地で頻発しています。

現在の食料輸出国で異常気象などによって生産が減ると、自国消費優先が当然あるでしょうから、輸出どころではなくなり、世界食料危機が何時起こってもおかしくないと考えるのが自然です。

加えて、国際的な緊張の進展具合によって、政策的に輸出が止められることも考えない訳にはいきません。

4、食料が輸入出来なくなったら!

小麦粉、大豆など、繰り返される国際価格の高騰に、日本はなす術がないままで過ごしてきました。この先も、何を?どうするか?その目途を得ていません。

それどころか、私たち素人でも、日本の農林水産業の生産力は低下の道を進んでいるように思えます。

「生活しにくくなった」では済まない事態が近い将来に来てもおかしくないと思われます。この事態への危機感が、官からも民からもわき起こってこないのはどうしたことでしょうか?

食料輸入がストップしてしまった時、「日本は、現行消費量の40%の食料で食べ繋ぐことになる」のでしょうか!?
答えは「ノー」であって、事態はもっと深刻のようです。

肥料の多くも輸入に頼っています。今は米(こめ)が余っているなどと罰当たりなことを言っていますが、燐やカリ鉱石がない日本が肥料の輸入を閉ざされると、頼りのお米もまともに作れなくなります。

畜産でも飼料のトウモロコシ自給率は0%です。牛肉など肉類の自給率は数字の上では50%超となっているそうですが、飼料の輸入が止まると生産が激減するのは確実で、自給率は10%台に落ち込む計算になるそうです。

水産資源の保護、養殖がますます重要課題になってきましょう。
現状では魚も冷凍で安く輸入されるため、国内養殖は苦境にあるといいます。
輸入が止まった場合は、穀物と同じ苦境が待っていることになります。

農林水産政策が今のような状態で良いわけがありません。政治、行政の昨今の状態から見ると、国民からの強いプレッシャーがなければ救国の政策は期待出来ないのではないでしょうか。

「財政的な助成、補助金に短絡せずに、事業の本質的な変革が必要」などと口先だけの議論で空回りすることなく、建設的な具体策を進展させるためには誰がどうしたら良いのでしょうか?

僅か数十年前、敗戦後の日本には食料飢饉の中で餓死者を出した歴史があります。
これを官民一体になって乗り越え、世界が驚く復興を成し遂げた歴史があります。

単に怯えるのではなく、有事に備える自覚を持って、然るべき政策の立案・推進を求めていく様に知恵を出し合って行くことが大切だと思うのです。(続く)



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