2012年07月10日
A160・「食べ物」を大切にしたい(2)
(前回)
1、「食べ物」への思い
2、日本の食糧自給率
(今回)
3、斯くも大量の食料を廃棄するとは!
(1)法律が食料を廃棄させる〜消費期限、賞味期限
(2)食料の廃棄量は国内の農水産物生産量に接近する
4、家庭からの食料廃棄を減らそう
3、斯くも大量の食料を廃棄するとは!
家庭でも、コンビニでも、レストランでも、加工工場でも、信じられないほど大量の食料が無自覚に廃棄され続けているようです。
(1)法律が食料を廃棄させる〜消費期限、賞味期限
食の安全を目的とした食品衛生法によって、消費期限、賞味期限による流通規制は、皮肉にもというか、当然の帰結と言うべきか、大変な量の食品廃棄を法の名の下に生み出し続けています。捨てなければ法違反になります。
1、「食べ物」への思い
2、日本の食糧自給率
(今回)
3、斯くも大量の食料を廃棄するとは!
(1)法律が食料を廃棄させる〜消費期限、賞味期限
(2)食料の廃棄量は国内の農水産物生産量に接近する
4、家庭からの食料廃棄を減らそう
3、斯くも大量の食料を廃棄するとは!
家庭でも、コンビニでも、レストランでも、加工工場でも、信じられないほど大量の食料が無自覚に廃棄され続けているようです。
(1)法律が食料を廃棄させる〜消費期限、賞味期限
食の安全を目的とした食品衛生法によって、消費期限、賞味期限による流通規制は、皮肉にもというか、当然の帰結と言うべきか、大変な量の食品廃棄を法の名の下に生み出し続けています。捨てなければ法違反になります。
制度を設計するときに期限切れの食品をどうするか?どの位の量になるか?
普通なら考えそうなものですが、その食品廃棄については何とも考えていなかったのでしょうか?
「勿体ない」という感覚がなかった!と言わなければ説明がつかないようです。
消費期限、賞味期限の表示を誤魔化す事件が繰り返し起こりました。このこと自体は世間を欺くことであり、犯罪行為であって罰せられることに何の疑念もありません。ではありますが、
「賞味期限が切れたら機械的に廃棄する。その量が大変な量になることは誰が考えても明らかです。この法律は食料を粗末に扱う元凶となっている」と言っても良いのではないでしょうか?
マスコミとか識者と言われる人達からこういう声が聞こえてこないのが何とも不思議です。食品の安全だけを考えればそれで十分! ではないはずです。
食料の確保が先ず第一にあって、「食べ物を大切にする気持ち」が先ず第一にあって、その上で「どうやって安全を保とうか」というのが順序であるはずです。
現行の消費期限とか賞味期限の法規制はこの順序を逆にしている点で、大きな矛盾を感じます。
「食べ物を大切にする!」が先ずあって、次に「どうやって安全を保つか」。このバランス点があるはずです。こう考えるのが普通だと私は思いますが、如何でしょうか?
現行法の変革を促す声がマスコミとか識者などから盛り上がることを期待します。
(2)食料の廃棄量は国内の農水産物生産量に接近する
日本の食料自給率は4割弱で、6割強を輸入に頼っています。
また、畜産の飼料も輸入に頼っていますので、この分を分を差し引くと更に自給率は下がることになります。なのに
「食料全体の3割ほどを捨てている」と、推計されているそうです。
国内で生産する農水産物の量に接近する程の大量の食品が廃棄されていることになります。信じがたい数字ですが、否定する根拠が見当たりません。
日本の食品廃棄量は年間2000万トンで、半分の1000万トンが家庭から出ているという推計があります。
食料の廃棄量は、
法規制や製造過程、流通過程での廃棄が1000万トン
家庭からの廃棄が1000万トン
と大雑把にみてよさそうです。
いろいろな統計があって絶対値で見ると整合性に疑問もありますが、大雑把に見てこんなところの様です。
企業の加工製造過程では少しでも廃棄を少なくしようと努力し、流通過程でもロスを少なくするように切磋琢磨しているものと思っていたら、さにあらず!
前項の法規制に依る廃棄に加えて、法にかこつけてとでもいうのか、業者間で力の強い者の意向で「期限」が決められ、売り上げを増やす為に、どんどん廃棄させる。などということがあるのだと聞きます。
これらが積み重なって年に1000万トンの食料が廃棄されています。こんな罰当たりなことがあってよいはずはない! と誰もが思うはずです。
以前、レストランなどで食事をして、食べ残しを持って帰ろうすると、店側はこれを拒むようになっていました。
「持ち帰って、期限切れになってから食べて中毒を起こされても責任をもてない」というのが表向きの理由でした。「こんな事で店の名前を出されては迷惑だ」ということなのでしょう。
お金を払ったのだから客の物であるはずなのに、おかしなことがまかり通っていました。
今はどうなのでしょうか?
その後不況の嵐の中で、持ち帰りの為の容器を有料で準備する店が出てきたそうです。
廃棄を少なくするためには好ましいことと思いました。
4、家庭からの食料廃棄を減らそう
家庭からの食料廃棄が全廃棄の半分を占めています。
まとめ買いして冷蔵庫などに詰め込んで忘れてしまいます。
或る時見たら「期限切れ」なので品物をろくに確かめもせずに捨てたり、
本当に腐ってしまうまで放置しておくことが、何処の家庭でも少なからずあるようです。
最近はこれが減りつつあるという話を聞きました。家計を預かる主婦はこの傾向が強いそうです。この流れが家族全員に広がってほしいものです。
日本中が食べ物の有難さ大切さを忘れかけ、食料を粗末にしてはいけないという心を失いかけていたようです。
繰り返される食糧危機、エネルギー危機、金融危機。
長く続き、出口の見えない厳しい不況の最中にあって、今こそ目覚めるべきではないでしょうか。
既に目覚めの動きも出てきているようです。
先ずは「隗より始めよ」だろうと思います。
自らを見直し、お互いに声を掛けあって行きたいものです。
政治だ、行政だ、と言ってるだけではては、「百年河清を待つ」ことになりましょう。
「食べ物を大切にしよう!」
「食べ物の無駄な消費はやめよう!」
こう心がけ、声を掛け合うだけでも、随分変わっていくだろうと思います。
普通なら考えそうなものですが、その食品廃棄については何とも考えていなかったのでしょうか?
「勿体ない」という感覚がなかった!と言わなければ説明がつかないようです。
消費期限、賞味期限の表示を誤魔化す事件が繰り返し起こりました。このこと自体は世間を欺くことであり、犯罪行為であって罰せられることに何の疑念もありません。ではありますが、
「賞味期限が切れたら機械的に廃棄する。その量が大変な量になることは誰が考えても明らかです。この法律は食料を粗末に扱う元凶となっている」と言っても良いのではないでしょうか?
マスコミとか識者と言われる人達からこういう声が聞こえてこないのが何とも不思議です。食品の安全だけを考えればそれで十分! ではないはずです。
食料の確保が先ず第一にあって、「食べ物を大切にする気持ち」が先ず第一にあって、その上で「どうやって安全を保とうか」というのが順序であるはずです。
現行の消費期限とか賞味期限の法規制はこの順序を逆にしている点で、大きな矛盾を感じます。
「食べ物を大切にする!」が先ずあって、次に「どうやって安全を保つか」。このバランス点があるはずです。こう考えるのが普通だと私は思いますが、如何でしょうか?
現行法の変革を促す声がマスコミとか識者などから盛り上がることを期待します。
(2)食料の廃棄量は国内の農水産物生産量に接近する
日本の食料自給率は4割弱で、6割強を輸入に頼っています。
また、畜産の飼料も輸入に頼っていますので、この分を分を差し引くと更に自給率は下がることになります。なのに
「食料全体の3割ほどを捨てている」と、推計されているそうです。
国内で生産する農水産物の量に接近する程の大量の食品が廃棄されていることになります。信じがたい数字ですが、否定する根拠が見当たりません。
日本の食品廃棄量は年間2000万トンで、半分の1000万トンが家庭から出ているという推計があります。
食料の廃棄量は、
法規制や製造過程、流通過程での廃棄が1000万トン
家庭からの廃棄が1000万トン
と大雑把にみてよさそうです。
いろいろな統計があって絶対値で見ると整合性に疑問もありますが、大雑把に見てこんなところの様です。
企業の加工製造過程では少しでも廃棄を少なくしようと努力し、流通過程でもロスを少なくするように切磋琢磨しているものと思っていたら、さにあらず!
前項の法規制に依る廃棄に加えて、法にかこつけてとでもいうのか、業者間で力の強い者の意向で「期限」が決められ、売り上げを増やす為に、どんどん廃棄させる。などということがあるのだと聞きます。
これらが積み重なって年に1000万トンの食料が廃棄されています。こんな罰当たりなことがあってよいはずはない! と誰もが思うはずです。
以前、レストランなどで食事をして、食べ残しを持って帰ろうすると、店側はこれを拒むようになっていました。
「持ち帰って、期限切れになってから食べて中毒を起こされても責任をもてない」というのが表向きの理由でした。「こんな事で店の名前を出されては迷惑だ」ということなのでしょう。
お金を払ったのだから客の物であるはずなのに、おかしなことがまかり通っていました。
今はどうなのでしょうか?
その後不況の嵐の中で、持ち帰りの為の容器を有料で準備する店が出てきたそうです。
廃棄を少なくするためには好ましいことと思いました。
4、家庭からの食料廃棄を減らそう
家庭からの食料廃棄が全廃棄の半分を占めています。
まとめ買いして冷蔵庫などに詰め込んで忘れてしまいます。
或る時見たら「期限切れ」なので品物をろくに確かめもせずに捨てたり、
本当に腐ってしまうまで放置しておくことが、何処の家庭でも少なからずあるようです。
最近はこれが減りつつあるという話を聞きました。家計を預かる主婦はこの傾向が強いそうです。この流れが家族全員に広がってほしいものです。
日本中が食べ物の有難さ大切さを忘れかけ、食料を粗末にしてはいけないという心を失いかけていたようです。
繰り返される食糧危機、エネルギー危機、金融危機。
長く続き、出口の見えない厳しい不況の最中にあって、今こそ目覚めるべきではないでしょうか。
既に目覚めの動きも出てきているようです。
先ずは「隗より始めよ」だろうと思います。
自らを見直し、お互いに声を掛けあって行きたいものです。
政治だ、行政だ、と言ってるだけではては、「百年河清を待つ」ことになりましょう。
「食べ物を大切にしよう!」
「食べ物の無駄な消費はやめよう!」
こう心がけ、声を掛け合うだけでも、随分変わっていくだろうと思います。