2012年06月24日
A144・糖尿病の「運動療法」(2)
(前回)
1、増える老齢患者はどうする?
2、今のように歩けなくなったときの準備
(今回)
3、運動療法をした人と、しなかった人
あるクリニックで開かれている糖尿病勉強会で、佐藤先生とおっしゃる運動療法士さんの話として紹介されています。
2002年度、佐藤先生の病院に糖尿病で教育入院した患者さんの統計で
心血管系疾患(脳梗塞、狭心症)の発症に付いて見ると、
運動療法をした人は発症が1人もなく、発症率ゼロ。
運動療法しなかった人は5人に1人の割合で発症し、発症率22,2%であった由。
この差の大きさに驚かされます。
1、増える老齢患者はどうする?
2、今のように歩けなくなったときの準備
(今回)
3、運動療法をした人と、しなかった人
あるクリニックで開かれている糖尿病勉強会で、佐藤先生とおっしゃる運動療法士さんの話として紹介されています。
2002年度、佐藤先生の病院に糖尿病で教育入院した患者さんの統計で
心血管系疾患(脳梗塞、狭心症)の発症に付いて見ると、
運動療法をした人は発症が1人もなく、発症率ゼロ。
運動療法しなかった人は5人に1人の割合で発症し、発症率22,2%であった由。
この差の大きさに驚かされます。
薬を飲むとかインスリンを注射するとかで、血糖値を下げる事はできましょうが、それだけで、脳梗塞や、狭心症の発症率は減らないようです。
運動療法の必要性を改めて感じます。前項で触れたように、「老齢化などで運動できなくなった人は仕方がない」では済まされないと改めて思います。
4、運動療法の標準的進め方について
先ず順序として運動療法の標準的な進め方を理解し、次ぎにこの標準的な処方を参照しながら、必要に応じて自分自身の状況に応じた進め方を考えて行こうかと思います。
老齢化などで動けなくなってからでは遲いので、今から準備を心がけたいと思います。
運動療法は正しく行わないと、効果は半減するどころか、逆効果になってしまう事もある、と加藤先生は釘をさしています。以下はお話しの一部抜粋です。
≪運動療法の5つのポイント≫
1、運動の種類
・ウォーキング、水中歩行;全身を使うので、血糖値も下がりやすく、血圧が上がりにくいので、効果があります。
・ガーデニング;高齢者向きと言えそうです。
(My愚考添記)
・ストレッチ;高齢者向きで、全身多くの筋肉を強すぎず適度に刺激する処方を探しています。
2、運動の強さ
・息切れしない運動の強さ;息切れを感じたら、運動の強さが強すぎると思ってください。運動が強ければ強いほど良いのではないかと誤解されている方もおり、注意して下さい。
3、運動の時間
・30 分〜60分が望ましいとされています。
ウオーキング、散歩だけが運動療法ではありません。例えば、自転車で買い物を行くところ、歩幅を広めに歩いて往復する。「時間がない」を言い訳にしない。
30分連続でなくても、10分*2(往復)+10分でも良いのです。5分の運動が、大変効果があるのです。5分でも構いませんので、運動しているという意識を持って運動してください。「何もしていない状態」から早く脱して下さい。
4、運動の頻度
運動すると、インスリンの効き目がよくなります。持続効果は約70時間(報告によって異なりますが)とも言われます。ですから、運動は1日おきでもいいのです。
また、1週間毎日行うという方もいますが、運動の強さに拠りますが、これは逆効果になる事があります。
運動すると、少なくとも筋肉が損傷します。その状態で運動すると、逆に血糖値が上がっていってしまう人もいます。少なくても、1〜2日のお休みは必要です。
5、運動のタイミング
食後(30分〜1時間後)が良いの事は皆さんご存知ですね。早朝空腹時は止めて下さい。朝は不整脈が出やすい、低血糖を起こすなどの危険性があります。運動療法というのは、血糖値が80〜250mg/dlの範囲内であるときに有効なのです。
(My愚考添記)
以前、まだ「運動をしなければならぬ!」という義務感で歩いていた頃、まだ60歳代の若かった頃ですが、ノルマを早く済ませようとの感覚からか朝食前に歩いていました。たまたまその頃は空腹時血糖値が高かったから、低血糖の心配など縁がなかった様でした。
最近は朝食前1時間ほどはパソコンに向かい、運動は昼食後になっています。ベテラン患者になると自然に標準的な方法に戻るのでしょうか。
運動療法の必要性を改めて感じます。前項で触れたように、「老齢化などで運動できなくなった人は仕方がない」では済まされないと改めて思います。
4、運動療法の標準的進め方について
先ず順序として運動療法の標準的な進め方を理解し、次ぎにこの標準的な処方を参照しながら、必要に応じて自分自身の状況に応じた進め方を考えて行こうかと思います。
老齢化などで動けなくなってからでは遲いので、今から準備を心がけたいと思います。
運動療法は正しく行わないと、効果は半減するどころか、逆効果になってしまう事もある、と加藤先生は釘をさしています。以下はお話しの一部抜粋です。
≪運動療法の5つのポイント≫
1、運動の種類
・ウォーキング、水中歩行;全身を使うので、血糖値も下がりやすく、血圧が上がりにくいので、効果があります。
・ガーデニング;高齢者向きと言えそうです。
(My愚考添記)
・ストレッチ;高齢者向きで、全身多くの筋肉を強すぎず適度に刺激する処方を探しています。
2、運動の強さ
・息切れしない運動の強さ;息切れを感じたら、運動の強さが強すぎると思ってください。運動が強ければ強いほど良いのではないかと誤解されている方もおり、注意して下さい。
3、運動の時間
・30 分〜60分が望ましいとされています。
ウオーキング、散歩だけが運動療法ではありません。例えば、自転車で買い物を行くところ、歩幅を広めに歩いて往復する。「時間がない」を言い訳にしない。
30分連続でなくても、10分*2(往復)+10分でも良いのです。5分の運動が、大変効果があるのです。5分でも構いませんので、運動しているという意識を持って運動してください。「何もしていない状態」から早く脱して下さい。
4、運動の頻度
運動すると、インスリンの効き目がよくなります。持続効果は約70時間(報告によって異なりますが)とも言われます。ですから、運動は1日おきでもいいのです。
また、1週間毎日行うという方もいますが、運動の強さに拠りますが、これは逆効果になる事があります。
運動すると、少なくとも筋肉が損傷します。その状態で運動すると、逆に血糖値が上がっていってしまう人もいます。少なくても、1〜2日のお休みは必要です。
5、運動のタイミング
食後(30分〜1時間後)が良いの事は皆さんご存知ですね。早朝空腹時は止めて下さい。朝は不整脈が出やすい、低血糖を起こすなどの危険性があります。運動療法というのは、血糖値が80〜250mg/dlの範囲内であるときに有効なのです。
(My愚考添記)
以前、まだ「運動をしなければならぬ!」という義務感で歩いていた頃、まだ60歳代の若かった頃ですが、ノルマを早く済ませようとの感覚からか朝食前に歩いていました。たまたまその頃は空腹時血糖値が高かったから、低血糖の心配など縁がなかった様でした。
最近は朝食前1時間ほどはパソコンに向かい、運動は昼食後になっています。ベテラン患者になると自然に標準的な方法に戻るのでしょうか。