2012年05月26日
A115・「未病を治す」〜糖尿病
1、1300万人の「未病を治す」
日本の人口1億2千5百万人のうち、実に2200万人、ほぼ5人に1人が糖尿病又糖尿病予備軍といわれ、しかもこれが増加し続けていると聞きます。内訳は
・糖尿病患者は900万人(治療を受けている人が240万人、隠れ糖尿病患者660万人)、
・糖尿病予備軍と言われる人が1300万人。とされています。
日本は糖尿病大国の様相をていしてといわれますが、1300万人は未病の段階ですから、
「未病を治す」と心得て、今の段階で適切に対応すれば、1300万人本人とその家族のハッピーに留まらず、国の財政負担も大幅の減額になると思われます。
日本の人口1億2千5百万人のうち、実に2200万人、ほぼ5人に1人が糖尿病又糖尿病予備軍といわれ、しかもこれが増加し続けていると聞きます。内訳は
・糖尿病患者は900万人(治療を受けている人が240万人、隠れ糖尿病患者660万人)、
・糖尿病予備軍と言われる人が1300万人。とされています。
日本は糖尿病大国の様相をていしてといわれますが、1300万人は未病の段階ですから、
「未病を治す」と心得て、今の段階で適切に対応すれば、1300万人本人とその家族のハッピーに留まらず、国の財政負担も大幅の減額になると思われます。
因みに現在の糖尿病医療費は約2兆円と集計されていますが、糖尿病合併症の医療費は含まれていないのでそれを加算すると更に大きな額になるでしょう。
個人レベルでも、国家としても、「未病を治す」プロジェクトの重点課題になり得るテーマであるはずです。
しかし、今までと同じ感覚でいては、今までと同じように糖尿病予備軍の多くが本体に入隊することになります。糖尿病患者は増え続け、2〜3兆円の医療費節減は絵にかいた餅、取らぬ狸の皮算用となることでしょう。
2、「幻」を「現実」にするために
私は50才の頃、健康診断で尿糖が+〜++となって糖尿病予備軍に入隊しました。
しかし、知識と自覚に欠け、仕事、付合いを理由に自分を言いくるめるなどで無為に過ごしたため、その酬いが確実にやって来て、数年して糖尿病本隊に入隊してしまいました。
以来、それなりに症状の改善を目指して努力したつもりでしたが、期待とは逆に血糖値は高くなり、発症後10年して経口薬からインスリン治療に切り替え、現在はその助けを借りながらではありますがA1c6%台でコントロール出来ています。
この様な病歴20数年のベテラン糖尿病患者です。今までの体験から得た「糖尿病での未病を治す」について若干申し述べたいと思います。
現在の一般的な治療体制と異なる内容がありますが、医療体制を批判することが目的ではなく、一患者の体験に基づく提案として見ていただきたく思います。
糖尿病を「未病の段階で治す」為に思うこと
(1)カロリー制限で「未病を治す」ことは期待しにくい
糖尿病の治療の3本柱
・食事療法
・運動療法
・薬事療法
のうち第1の食事療法について、病院での一般的な方針は「カロリー制限」と「各栄養素バランス良く」であり、主治医の先生から指示された1日の摂取カロリー以内で、炭水化物6:脂肪2:タンパク質2の割合で!とされています。
これは、常に「もっと食べたい」という意識を「我慢しなさい」「自分のためです」といって押さえ込む事です。
短期間なら我慢も出来ましょうが、これを一生続けなさい!というのですから、如何にも無理を強要する話です。間食も夜食もいけない!といわれ、結局は我慢を重ねたリバウンドがあったりして、血糖値コントロールに失敗する。これが大方の成り行きです。
最近、「血糖値を上げるのは糖質だから、ご飯、パンなど炭水化物を減らしてたんぱく質、脂質を増やす」というお医者さんの声が大きくなってきた様です。
病院のお医者さんに聞くと、依然として「カロリー制限」と「各栄養素バランス良く」ですが、「糖質摂取を控えめにしてたんぱく質、脂質にウエイトをシフトする」という話しは説得力があり、更に「カロリー制限」のような「我慢」が少なくてすみますから、結果として血糖値コントロールが上手く行くと思われます。
A025ご参照下さい
(2)インスリンを病歴の早い段階から用いる
経口薬では血糖値上昇を抑えきれなくなったらインスリン治療に切り替える。私の場合もそうでしたが、これが今までの一般的な治療方針の様でした。
最近の情報では、すい臓がまだ機能を残しているうちに、早い段階でインスリンを用いて、すい臓負担を軽くすることで機能回復が可能になる。と報じられています。
すい臓が疲れきって、全く機能を失ってしまっては再生不能とのことです。
「今までは膵臓が駄目になってからインスリン注射治療を始める」というのがマニュアルだったのか?と恨めしく思いたくもなります。
今後は早期適用をマニュアル化するのが「未病を治す」ことへの方策だと思います。
(1)の糖質摂取量の削減は、特にインスリンを打っている人は低血糖の問題があり、勝手にはできませんが、主治医の先生は従来方針のままが一般的のようなので、患者は困ってしまいます。自己責任で手探りしなければなりません。
糖尿病の「未病を治す」ことが毎年2〜3兆円医療費の何割かを節減できるとなれば、当然大々的なキャンペーンがあって然るべきと思いますが、一向にその気配が窺えません。
何とも奇妙に思われます。
個人レベルでも、国家としても、「未病を治す」プロジェクトの重点課題になり得るテーマであるはずです。
しかし、今までと同じ感覚でいては、今までと同じように糖尿病予備軍の多くが本体に入隊することになります。糖尿病患者は増え続け、2〜3兆円の医療費節減は絵にかいた餅、取らぬ狸の皮算用となることでしょう。
2、「幻」を「現実」にするために
私は50才の頃、健康診断で尿糖が+〜++となって糖尿病予備軍に入隊しました。
しかし、知識と自覚に欠け、仕事、付合いを理由に自分を言いくるめるなどで無為に過ごしたため、その酬いが確実にやって来て、数年して糖尿病本隊に入隊してしまいました。
以来、それなりに症状の改善を目指して努力したつもりでしたが、期待とは逆に血糖値は高くなり、発症後10年して経口薬からインスリン治療に切り替え、現在はその助けを借りながらではありますがA1c6%台でコントロール出来ています。
この様な病歴20数年のベテラン糖尿病患者です。今までの体験から得た「糖尿病での未病を治す」について若干申し述べたいと思います。
現在の一般的な治療体制と異なる内容がありますが、医療体制を批判することが目的ではなく、一患者の体験に基づく提案として見ていただきたく思います。
糖尿病を「未病の段階で治す」為に思うこと
(1)カロリー制限で「未病を治す」ことは期待しにくい
糖尿病の治療の3本柱
・食事療法
・運動療法
・薬事療法
のうち第1の食事療法について、病院での一般的な方針は「カロリー制限」と「各栄養素バランス良く」であり、主治医の先生から指示された1日の摂取カロリー以内で、炭水化物6:脂肪2:タンパク質2の割合で!とされています。
これは、常に「もっと食べたい」という意識を「我慢しなさい」「自分のためです」といって押さえ込む事です。
短期間なら我慢も出来ましょうが、これを一生続けなさい!というのですから、如何にも無理を強要する話です。間食も夜食もいけない!といわれ、結局は我慢を重ねたリバウンドがあったりして、血糖値コントロールに失敗する。これが大方の成り行きです。
最近、「血糖値を上げるのは糖質だから、ご飯、パンなど炭水化物を減らしてたんぱく質、脂質を増やす」というお医者さんの声が大きくなってきた様です。
病院のお医者さんに聞くと、依然として「カロリー制限」と「各栄養素バランス良く」ですが、「糖質摂取を控えめにしてたんぱく質、脂質にウエイトをシフトする」という話しは説得力があり、更に「カロリー制限」のような「我慢」が少なくてすみますから、結果として血糖値コントロールが上手く行くと思われます。
A025ご参照下さい
(2)インスリンを病歴の早い段階から用いる
経口薬では血糖値上昇を抑えきれなくなったらインスリン治療に切り替える。私の場合もそうでしたが、これが今までの一般的な治療方針の様でした。
最近の情報では、すい臓がまだ機能を残しているうちに、早い段階でインスリンを用いて、すい臓負担を軽くすることで機能回復が可能になる。と報じられています。
すい臓が疲れきって、全く機能を失ってしまっては再生不能とのことです。
「今までは膵臓が駄目になってからインスリン注射治療を始める」というのがマニュアルだったのか?と恨めしく思いたくもなります。
今後は早期適用をマニュアル化するのが「未病を治す」ことへの方策だと思います。
(1)の糖質摂取量の削減は、特にインスリンを打っている人は低血糖の問題があり、勝手にはできませんが、主治医の先生は従来方針のままが一般的のようなので、患者は困ってしまいます。自己責任で手探りしなければなりません。
糖尿病の「未病を治す」ことが毎年2〜3兆円医療費の何割かを節減できるとなれば、当然大々的なキャンペーンがあって然るべきと思いますが、一向にその気配が窺えません。
何とも奇妙に思われます。