2021年06月11日
パート社員が「社会保険」に加入するメリット
2020年5月29日に
「年金制度改正法」
が成立して、社会保険の適用が
拡大されることになりました。
これまでは、従業員数501人以上の企業
が対象でしたが、法改正により
2022年10月は従業員数101人以上
2024年10月には51人以上に
拡大していく予定です。
「うちの会社は小さいから大丈夫」
と思っていても、2024年10月には
多くの中小企業が対象になります。
そこで、パート社員にとって
社会保険に加入することで
どんなメリットがあるのかを書きます。
★社会保険が適用されるパート社員
パート社員であっても、企業と
常用的使用関係にある場合には
加入しなければなりません。
常用的使用関係にあるかどうかは
労働時間と労働日数の両方が
正社員の3/4以上ですが
これはあくまでも目安で
就労形態、勤務内容等から
総合的に判断します。
また、従業員数501人以上か
500人以下でも労使が社会保険に
加入することに合意すれば
正社員の労働時間および労働日数が
3/4未満であっても以下の4つの要件
をすべて満たすパート社員は
社会保険に加入しなければ
なりません。
・ 週の労働時間が20時間以上
・ 月額賃金が8.8万円以上
(年収106万円以上)
・ 雇用期間が2か月超見込まれる
・ 学生以外
なお、従業員の人数は、現在は
パート社員を除く正社員で
カウントしていますが
2022年10月からは
正社員+加入要件を満たすパート社員の人数
で判断されます。
「パート社員が多いから大丈夫」
とはなりませんので、注意が必要です。
★扶養の範囲内で働きたい場合
パート社員の場合、配偶者の扶養の
範囲内で働きたいという希望は多いですね。
しかし、社会保険の適用拡大に伴い
扶養の範囲内である130万円未満で
あっても加入せざるを得ないケースが
でてきます。
そのために扶養で働こうと思うので
あれば106万円未満で働くしか
ありませんが、今までと比べて収入
が減ってしまいます。
★社会保険に加入するメリット
社会保険に加入するメリットは
「厚生年金保険」
「健康保険」
の被保険者になれるということです。
豊かな老後の基本は公的年金です。
公的年金には
「国民年金保険」
「厚生年金保険」
があります。
扶養のままで働くと確かに
第3号被保険者として保険料を
支払わなくても国民年金に
加入していられますが
国民年金保険料を納めて得られる
「老齢基礎年金」
の受給額は令和3年度の満額で
「年間約78万円」です。
しかし、
「厚生年金保険」に加入することで
65歳以降両方の年金制度から
年金が支給されるのです。
「厚生年金保険」のよいところは
それだけではなく
病気やけがで障害を負った際に
「障害厚生年金」
が支給されるのですが
これが手厚い保障で安心です。
確かに国民年金にも
「障害基礎年金」
がありますが、1級と2級しかありません。
つまり、障害が軽い場合には
支給されないのです。
ところが、「障害厚生年金」は3級まであり
さらに障害の程度が低い場合には
「障害手当金」
という一時金もあります。
障害を負った場合には安心ですね。
さらに、健康保険の被扶養者ではなく
被保険者になることで「傷病手当金」の対象
にもなります。
「傷病手当金」は、私傷病で会社を
休まざるを得なくなった際に
休業4日目からお給料の日額
(正確には標準報酬日額)
の約2/3が最大1年半支給される
という制度です。
この「傷病手当金」は非課税ですので
実際にはほぼ給料の額と変わらない
金額が支給されるのです。
この「傷病手当金」があるので
民間の医療保険に加入する場合には
最低の保険料でよいと言われている
ほどです。つまり、医療保険の保険料
負担も少なくなるわけです。
★社会保険加入のデメリット
社会保険加入のデメリットには
保険料負担があげられます。
お給料の約15%が
「厚生年金保険料」
「健康保険料」
として徴収されます。
また、配偶者の扶養から外れることに
より配偶者の税金が増える可能性があります。
ただし、配偶者控除の他に103万円を
超えた場合には配偶者特別控除の
対象となります。
控除できる金額は段階的に減少しますが
給与収入150万円までは納税者本人の
所得から控除できます。
★配偶者特別控除
控除を受ける納税者本人の合計所得金額
900万円以下 900万円超950万円以下 950万円超1,000万円以下
48万円超 95万円以下 38万円 26万円 13万円
95万円超 100万円以下 36万円 24万円 12万円
100万円超 105万円以下 31万円 21万円 11万円
105万円超 110万円以下 26万円 18万円 9万円
110万円超 115万円以下 21万円 14万円 7万円
115万円超 120万円以下 16万円 11万円 6万円
120万円超 125万円以下 11万円 8万円 4万円
125万円超 130万円以下 6万円 4万円 2万円
130万円超 133万円以下 3万円 2万円 1万円
配偶者の合計所得金額により納税者の
所得から控除される金額が変わってきます。
一般的に多くの企業は、扶養の範囲内で
働きたいというパート社員の扱いに
悩んでいます。年末になると収入の調整を
して休むパート社員が多くなるので
困るというものです。
社会保険の手厚さとデメリット。
どちらを選択するかはご自身の働き方
ですが、社会保険の手厚さを考慮しても
良いのではないでしょうか?
国保の方ももう社保に加入出来ます!
その仕組を毎月ZOOMでお伝えしてます。
月1回しか開催しません。
2021年度からは第3水曜日に変更になります!
是非ご参加下さい!
勿論個別相談も受けております!
<ZOOM会議>
開催日:6月16日(水曜日)
開始時間:22:30〜
イベントページ:
https://www.facebook.com/events/308820327486146
内容:@社保に国保の方がどう加入出来るか?
A法人成りの注意点
参加希望の方は上記URLから参加表明お願いします。
ZOOMのコードは当日イベントページのみで
配信します。どなたでも参加可能です。
また、簡単な無料試算はいつでも受け付けてます。
こちらのブログで無料試算受付中!!
https://shaho-kokuho.com
Messengerからの方
必要な情報は下記のみです!
・年齢(扶養者全員)
例:35歳/奥様32歳/お子様5歳・3歳
・住所(市町村まで)
例:横浜市
・2019年度の事業所得又は国民健康保険料年額
例:事業所得/320万
国民健康保険料年額/48万
この3つだけで今の国保負担額
と当社社保加入した時の差額が
見れます。
ただ、削減対象になる方は下記に
なります。お気をつけ下さい。
★奥様専業主婦又はパート・専従者給与で
130万未満(お子様扶養)
「事業所得150万以上」
★独身(奥様会社員やパート・専従者給与
130万以上)
「事業所得250万以上」
*事業所得とは申告書B左中段
又は損益計算書右下の数字
一度知っておくだけでも良いと
思います。お気軽にご相談下さい。
連絡先:t.yokoi@imple.net
担当:横井
「年金制度改正法」
が成立して、社会保険の適用が
拡大されることになりました。
これまでは、従業員数501人以上の企業
が対象でしたが、法改正により
2022年10月は従業員数101人以上
2024年10月には51人以上に
拡大していく予定です。
「うちの会社は小さいから大丈夫」
と思っていても、2024年10月には
多くの中小企業が対象になります。
そこで、パート社員にとって
社会保険に加入することで
どんなメリットがあるのかを書きます。
★社会保険が適用されるパート社員
パート社員であっても、企業と
常用的使用関係にある場合には
加入しなければなりません。
常用的使用関係にあるかどうかは
労働時間と労働日数の両方が
正社員の3/4以上ですが
これはあくまでも目安で
就労形態、勤務内容等から
総合的に判断します。
また、従業員数501人以上か
500人以下でも労使が社会保険に
加入することに合意すれば
正社員の労働時間および労働日数が
3/4未満であっても以下の4つの要件
をすべて満たすパート社員は
社会保険に加入しなければ
なりません。
・ 週の労働時間が20時間以上
・ 月額賃金が8.8万円以上
(年収106万円以上)
・ 雇用期間が2か月超見込まれる
・ 学生以外
なお、従業員の人数は、現在は
パート社員を除く正社員で
カウントしていますが
2022年10月からは
正社員+加入要件を満たすパート社員の人数
で判断されます。
「パート社員が多いから大丈夫」
とはなりませんので、注意が必要です。
★扶養の範囲内で働きたい場合
パート社員の場合、配偶者の扶養の
範囲内で働きたいという希望は多いですね。
しかし、社会保険の適用拡大に伴い
扶養の範囲内である130万円未満で
あっても加入せざるを得ないケースが
でてきます。
そのために扶養で働こうと思うので
あれば106万円未満で働くしか
ありませんが、今までと比べて収入
が減ってしまいます。
★社会保険に加入するメリット
社会保険に加入するメリットは
「厚生年金保険」
「健康保険」
の被保険者になれるということです。
豊かな老後の基本は公的年金です。
公的年金には
「国民年金保険」
「厚生年金保険」
があります。
扶養のままで働くと確かに
第3号被保険者として保険料を
支払わなくても国民年金に
加入していられますが
国民年金保険料を納めて得られる
「老齢基礎年金」
の受給額は令和3年度の満額で
「年間約78万円」です。
しかし、
「厚生年金保険」に加入することで
65歳以降両方の年金制度から
年金が支給されるのです。
「厚生年金保険」のよいところは
それだけではなく
病気やけがで障害を負った際に
「障害厚生年金」
が支給されるのですが
これが手厚い保障で安心です。
確かに国民年金にも
「障害基礎年金」
がありますが、1級と2級しかありません。
つまり、障害が軽い場合には
支給されないのです。
ところが、「障害厚生年金」は3級まであり
さらに障害の程度が低い場合には
「障害手当金」
という一時金もあります。
障害を負った場合には安心ですね。
さらに、健康保険の被扶養者ではなく
被保険者になることで「傷病手当金」の対象
にもなります。
「傷病手当金」は、私傷病で会社を
休まざるを得なくなった際に
休業4日目からお給料の日額
(正確には標準報酬日額)
の約2/3が最大1年半支給される
という制度です。
この「傷病手当金」は非課税ですので
実際にはほぼ給料の額と変わらない
金額が支給されるのです。
この「傷病手当金」があるので
民間の医療保険に加入する場合には
最低の保険料でよいと言われている
ほどです。つまり、医療保険の保険料
負担も少なくなるわけです。
★社会保険加入のデメリット
社会保険加入のデメリットには
保険料負担があげられます。
お給料の約15%が
「厚生年金保険料」
「健康保険料」
として徴収されます。
また、配偶者の扶養から外れることに
より配偶者の税金が増える可能性があります。
ただし、配偶者控除の他に103万円を
超えた場合には配偶者特別控除の
対象となります。
控除できる金額は段階的に減少しますが
給与収入150万円までは納税者本人の
所得から控除できます。
★配偶者特別控除
控除を受ける納税者本人の合計所得金額
900万円以下 900万円超950万円以下 950万円超1,000万円以下
48万円超 95万円以下 38万円 26万円 13万円
95万円超 100万円以下 36万円 24万円 12万円
100万円超 105万円以下 31万円 21万円 11万円
105万円超 110万円以下 26万円 18万円 9万円
110万円超 115万円以下 21万円 14万円 7万円
115万円超 120万円以下 16万円 11万円 6万円
120万円超 125万円以下 11万円 8万円 4万円
125万円超 130万円以下 6万円 4万円 2万円
130万円超 133万円以下 3万円 2万円 1万円
配偶者の合計所得金額により納税者の
所得から控除される金額が変わってきます。
一般的に多くの企業は、扶養の範囲内で
働きたいというパート社員の扱いに
悩んでいます。年末になると収入の調整を
して休むパート社員が多くなるので
困るというものです。
社会保険の手厚さとデメリット。
どちらを選択するかはご自身の働き方
ですが、社会保険の手厚さを考慮しても
良いのではないでしょうか?
国保の方ももう社保に加入出来ます!
その仕組を毎月ZOOMでお伝えしてます。
月1回しか開催しません。
2021年度からは第3水曜日に変更になります!
是非ご参加下さい!
勿論個別相談も受けております!
<ZOOM会議>
開催日:6月16日(水曜日)
開始時間:22:30〜
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内容:@社保に国保の方がどう加入出来るか?
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また、簡単な無料試算はいつでも受け付けてます。
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Messengerからの方
必要な情報は下記のみです!
・年齢(扶養者全員)
例:35歳/奥様32歳/お子様5歳・3歳
・住所(市町村まで)
例:横浜市
・2019年度の事業所得又は国民健康保険料年額
例:事業所得/320万
国民健康保険料年額/48万
この3つだけで今の国保負担額
と当社社保加入した時の差額が
見れます。
ただ、削減対象になる方は下記に
なります。お気をつけ下さい。
★奥様専業主婦又はパート・専従者給与で
130万未満(お子様扶養)
「事業所得150万以上」
★独身(奥様会社員やパート・専従者給与
130万以上)
「事業所得250万以上」
*事業所得とは申告書B左中段
又は損益計算書右下の数字
一度知っておくだけでも良いと
思います。お気軽にご相談下さい。
連絡先:t.yokoi@imple.net
担当:横井
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