ていへんかけるたかさわるに

システム管理: macOS Mojave へのアップデート (1) の続き.

macOS Mojave Patcher Tool for Unsupported Macs に示された手順に従って作業を行う. How to Download a Full Size MacOS Mojave Installer にもスクリーンショットが載っているのでダブルチェックで作業の確認を行いながら進めた.

インストールに使う USB フラッシュまたはディスクドライブを用意しておく.
これには 12GB 以上のサイズが必要であり, 後で OS X Extended (Journaled) フォーマットで初期化する.
今回の作業には, 余っていた外付けの 500GB ポータブルディスク (BUFFALO HD-PATU3) 上に 50GB のパーティションを切って使用した.

(1) 最初に, Time Machine を使用してシステムの最新のバックアップを取っておく.

(2) 上記のサイトから, パッチツール 'macOS Mojave Patcher.dmg' をダウンロードする. このパッチツールは既に何度か修正が行なわれているが, 最新版 (version 1.2.3) をダウンロードした.

(3) 取得したパッチツール (以下 'macOS Mojave Patcher') を起動する.
- 'macOS Mojave Patcher' ウインドウで 'Click icon to Browse...' で示される macOS Mojave のアイコンをクリックする.
- フォルダーウィンドウが開くので 'アプリケーション' に移動する.
- 'macOS Mojave Patcher' ウィンドウで 'Volume: ' で示されるターゲットボリュームをルートディスク (たとえば 'Macintosh HD') に設定する.
- メニューバーから "Tools" → "Download macOS Mojave..." を選択して macOS Mojave インストーラーをダウンロードする (サポート対象外の Mac では, インストーラーの App Store からのダウンロードが行えないためにこのような手順を踏む.).
最初に

Download macOS
This will begin downloading macOS directly from
Apple servers. This is about 5GB download, and will
take quite some time to complete, depending on your Internet
connection speed. Would you like to proceed?

のようなメッセージが出力されるので 'Yes' を選択する. インストーラー (サイズ 6.5GB) のダウンロードが開始される.
ダウンロードに成功すると, 'アプリケーション' フォルダーに 'macOS Mojaveインストール' ('Install macOS Mojave') アプリケーションが現れて, メッセージ:

Download Complete
macOS has successfully downloaded, and has been
saved to "/Applicatoins". Would you like to use this
app to create a patched USB installer drive now?

が表示されてパッチの USB ドライブを作成するかどうかを聞いてくる. 操作の選択肢として 'Not Now' と 'Yes' がある.
ブート可能なパッチの USB ドライブを後で作成する場合には 'Not Now' を選択して作業を終了してよい (そのままブート可能な USB ドライブの作成を行う場合には 'Yes' を選択する).

後でまた 'macOS Mojave Patcher' パッチツールを dmg ファイルから起動すれば中断したところから作業を再開できる.

(4) ブート可能な USB ドライブの作成を行う.

- USB ドライブを Mac に接続する. ディスクユーティリティーを使用して, この USB ドライブを OS X Extended (Journaled) フォーマット (Mac OS拡張（ジャーナリング）フォーマット) で初期化する. ここではボリューム名を 'Mojave-Installer' とする.
- 'macOS Mojave Patcher' ウインドウで 'Click icon to Browse...' によって示されているアイコンを選択する.
- 'アプリケーション' フォルダーが開くので, 'macOS Mojaveインストール' ('Install macOS Mojave') を選択する. ファイルの検証が行われる. 成功して

Verified
Successfully verified as "Install macOS Mojave".

と表示されることを確認する.
- ターゲットボリュームのリストから USB ドライブ (今回のドライブ名 'Mojave-Installer') を選択する.
- 'Start Operation' ボタンを押してブート可能 USB ドライブを作成する.

(5) ブート可能 USB ドライブから Mac を起動する. 起動時に option キーを押し続けると, ブート可能なボリュームが表示されて, どのボリュームからブートを行うかを選択できる.

(6) インストーラーの指示に従って macOS Mojave のインストールを行う. この際, 最初の手順としてインストールのターゲットに現在のルートディスク (たとえば 'Macintosh HD') を指定する.
インストール時に表示されるインジケーターには '残り 34 分' のように表示されるが, 実際には 1 時間半近くかかった.
※: 今回行ったのはクリーンインストールではない. クリーンインストールを行う場合の手順も macOS Mojave Patcher Tool for Unsupported Macs に説明してある.

(7) パッチを適用する.
- 上記の作業で macOS Mojave のインストールが終了したら Mac を再起動する. この再起動も 'option' キーを押しながら行い, ブート可能 USB ドライブ ('Mojave-Installer') を選択して起動する.
- 'アプリケーション' フォルダーもしくはメニューバーの "Utility" から 'macOS Post Install' を起動する. 'macOS Post Install' ウィンドウが開く.
- 'Choose your Mac Model:' で Mac のハードウェアモデル (今回の場合は 'MacPro4,1') を選択する. ツールが適用すべきパッチを選択してくれる. MacPro4,1 の場合には, パッチのリストのうちで
・ Boot.plist Patch (Disabel Platform Check)
・ Install Patch Updater
・ Software Update Patch
にチェックが付けられる. サイトの説明では, 手動で他のパッチにチェックを入れることもできるようだがそれは行わなかった.
- 'Select Volume:' で, (6) で macOS Mojave をインストールしたボリューム (たとえば 'Machitosh HD') を指定する.
- 'Patch' ボタンを押す. パッチの適用が行われる.
- パッチ適用に成功すると, ウィンドウ内に 'Reboot' ボタンが現れる.

(8) 'Reboot' ボタンを押して Mac をルートディスクから起動する. キャッシュの再構築が行われ (一瞬で終了する), 再起動が行われる.
※: 何らかの理由により再起動に失敗した場合には, サイトの説明によれば以下の手順を行う. まず, もう一度ブート可能 USB ドライブから起動して 'macOS Post Install' を実行する. 最後の 'Reboot' ボタンが現れた段階で, このボタンの上にある 'Force Cache Rebuild' チェックボックスにチェックを入れて 'Reboot' ボタンを押す.

再起動には成功した.

  $ uname -a
  Darwin your-host-name 18.5.0 Darwin Kernel Version 18.5.0: Mon Mar 11 20:40:32 PDT 2019;
    root:xnu-4903.251.3~3/RELEASE_X86_64 x86_64

とりあえずここで今日の作業に区切りを付けたが, いくつか気付いた問題もある.
(a) ホスト名が 'Mac-Pro' になってしまった. 'システム環境設定' を使って元のホスト名に戻す.
(b) 'rapportd', 'TOCGenerator' について, "この Mac 用に最適化されていない" というメッセージが出力される. これは対応可能ならする必要がある. 後日の課題とする.
(c) "'Java SE6 Runtime' を再インストールしてください' というメッセージが出力される. 後日の課題とする.
(d) App Store のアップデート項目に Xcode が現れる. Xcode およびコマンドラインツールを後日インストールする必要がある.

ここまで進んだが, まだ完全に macOS Mojave に移行できるかどうかはわからない. 上記の他にも, 問題はまだあるだろう.

OS イメージが macOS Mojave になったという段階である.