◆リンゴ酢で本当に脂肪を燃焼させることができる?
「リンゴ酢に含まれる酢酸は脂肪に直接アプローチするものなので、体重減少につながる可能性はあります」、そう話すのはアリゾナ州立大学で、栄養学プログラムの副所長を務めるキャロル・ジョンストン博士。ジョンストン博士はこれまで、リンゴ酢の健康への影響についての研究を行ってきました。
酢酸とは、酢の発酵プロセスで生成されるもので、酢の特徴的な味と香りの一因となっています。「米国毒物管理センター」によれば、酢酸は大量に摂取すれば有毒であるものの、リンゴ酢に含まれている酢酸量であれば、全体のわずか5〜6%ということで問題はないとのこと。
ジョンストン博士によれば、リンゴ酢に含まれる酢酸は、少量摂取すると脂肪代謝を促進することが大きく期待できると述べています。これは体が脂肪を溜め込まず、エネルギー源として使おうとするからだそうです。
「リンゴ酢を12週間にわたって摂取すると平均して1.8kg痩せた」
実際にある研究では、肥満ラット(実験用ネズミ)に高脂肪の食事を与えていたケースで、食事に酢酸を追加するようにすると、ラットの体脂肪が大きく減少したという結果も出ています。
また、『バイオサイエンス、バイオテクノロジー、アンド バイオケミストリ』誌に掲載された別の研究では、毎日大さじ1、2杯の薄めたリンゴ酢を12週間にわたって摂取した被験者たちは、平均して1.8kg痩せたという数値も出しています。
ジョンストン博士は酢に含まれる酢酸について、「食欲をコントロールする効果もあり、別の意味でもメリットがある」と語ります。とは言え、この場合に明白な効果が見られるのは、でんぷん質の多い食事と組み合わせて摂ったときのみだそうです。
「例えば、あなたがベーグルを食べたとします、すると酢酸は、これが胃から小腸に運ばれるのを遅らせる働きをします。また、酢酸には糖質の吸収を遅らせる作用も期待できます。この症例は、体重減少に役立つ可能性が見い出せるのです。それは、消化吸収が遅れることで満腹感が長くキープされ、一日を通して摂取するカロリーの減少につながるからです」と、ジョンストン博士。
ただしジョンストン博士は、「もしリンゴ酢に体重減少効果があるとしても、1、2キロの体重を落とすには通常3〜5カ月はかかると思ってください」と、指摘します。加えて、「脂肪は筋肉に比べてはるかに軽く、ウエストが何センチか引き締まっても体重はあまり変化がないことも認識しておいてください」と、解説してくれました。
◆では、私たちはリンゴ酢をダイエットに取り入れるべきでしょうか?
「あなたが短期間で結果を求めている訳でないのなら、その価値はあります」と、ジョンストン博士は語ります。
ジャガイモや米など、多くのでんぷん質を含む食べ物をたくさん食べているのなら、毎日食事の前にリンゴ酢を飲んでみるといいかもしれません。ジョンストン博士は、大さじ1、2杯のリンゴ酢を240ccの水と混ぜて毎食前に飲むことをすすめています。
ただし、酢酸には若干の毒性があるため、これを超える量を摂取するのは危険性があるとのこと。食道にダメージを与えたり、歯のエナメル質を腐食させてしまう可能性もあると述べてもいます。
ボルチモアのリンゴ酢メーカーであるポンペイアン社で、品質及び研究開発部門の副社長を務めるルイシト・セルカシ氏によれば、「リンゴ酢の健康への効果を最大限に得るためには、色が濃く濁ったものを選ぶべきだ」とのことです。こういったリンゴ酢は、健康に良い酵素や食物繊維、抗酸化物質などを含んでいると言います
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