Thousand-Armed Kannon
Tearing through the darkness with a thousand hands, searching for light with a thousand eyes, its merciful voice reaches faraway lost souls
Thousand-Armed Kannon, wind of salvation, sustain life and fill with love, King of the lotus, show me the light, embrace all pain
千手観音――千の手と千の眼であらゆる衆生を救う慈悲の化身。その姿は壮麗で、神秘そのものだった。
千手千眼観自在菩薩と呼ばれるこの存在は、無尽蔵の慈悲を持ち、苦しみの中にあるすべての生命を見逃すことなく救済する。無限の腕と、その掌に輝く無数の眼は、どんな闇の中でも迷う者を見つけ出し、救いの手を差し伸べる。その慈悲と功徳の広がりは計り知れず、人々は彼女を「大悲観音」と讃え、観音の王として「蓮華王」とも呼んだ。
彼女の眷属には、猛々しい阿修羅や金剛力士、二十八部衆と呼ばれる強大な守護者たちが控えている。その威容は、ただ見るだけで恐れと敬意を抱かせる。千手観音はまた、六観音の一柱として、餓鬼道で苦しむ魂を救う役割も担っている。
彼女に祈りを捧げる者は、災いから守られ、命を延ばされ、病が癒えるとされる。特に夫婦の絆を深め、恋愛を成就させる力があると信じられている。その加護は、子年生まれの者にとって格別で、厄災を払い、運を開く助けとなるのだ。
その姿は、一目見た者の心を奪う。十一面の顔を持ち、四十二本の腕が広がる。その中でも四十本の腕は、それぞれが二十五の世界を救う力を宿しているとされる。手には宝剣、髑髏杖、水瓶など、多種多様な持物が握られ、無限の徳を象徴する。それは単なる彫像ではなく、見る者の心に深い平安と希望をもたらす神聖な存在だった。
千手観音――その名は、救いと慈愛の象徴として、永遠に語り継がれる。
Thousand-Armed Kannon
A thousand hands reach through the night,
A thousand eyes to guide the light.
Her boundless mercy heals the pain,
A timeless grace, like softest rain.
Oh, Kannon, queen of endless love,
Your lotus blooms in skies above.
With hands that hold the world's despair,
You bring us hope, beyond compare.