おはようございます。あるへです。
ようやく「アーミーオブツー ザ・デビルズカーテル」の攻略が終わり、実績も無事コンプリートできましたので、記事を修正しました。以前このページにあった記事はたいしたことも書いてないし、残しておいても邪魔なだけなのでカットです。
さて、このゲームはArmy of TWOシリーズ三作目にあたる作品です。結論から申しますと、このゲームは凡です。シリーズが進むにつれて、このゲームならではの「フィーチャー」が薄れていってしまう典型の作品でもあります。
どうしてこんなことが起こるのでしょうか。
Army of TWOといえば、「マスク」「アグロ」「二人で一人」などがフィーチャーとして挙げられるのではないでしょうか。
シリーズ一作目、Army of TWO、二作目のArmy of TWO :the 40th Dayと、この三つのフィーチャーはきちんと継承されています。なのに、なぜ、前作の方が面白かった、良かった、と感じてしまうのでしょうか。
で、あるへはちょっと考えてみました。
それは、「フィーチャー」に拘りすぎて、シリーズを重ねるごとに「このシステムを進化させなきゃ! こいつがこのゲームの売りなんだから、もっともっとこいつをパワーアップさせなきゃ!」と、視野が狭くなり、大物アイドルとなってしまったフィーチャーの存在に引きずられてしまうのが原因の一つではないでしょうか?
たとえば、初作Army of TWOでは、だいたいエリアの区切りに何かしらの通行止めがあって、どちらか一人が障害物を持ち上げている間にもう一人が通過する、というエリア移動と共闘感演出をこなしている部分がちょいちょい出てくるんですね。で、面白いと思ったのが、この障害物を通過する時、障害物を持ち上げている方が、通過する方のキャラにちょっかいを出すんですよ。たしか、小柄なセーレムの方は大柄なリオスに足を引っ掛けてすっ転ばせたり、逆だとリオスがセーレムの頭をはたいたり、こんなちょっとしたシーンが、戦闘続きのプレイヤーの緊張感を和らげてくれますし、くすっと笑えて、私の非常にお気に入りでした。
たとえば、前作Army of TWO :the 40th Dayでは、暇な時にコントローラーのパッドで、相方とジャンケンをすることができました。三連続でジャンケンに勝つ、という実績まで用意してくれました。エリア通過時の相棒へのちょっかいはなくなり、初作と比べて大分シリアスなストーリーになってしまいましたが、ジャンケンはとてもよかったです。
こんな「ちょっとした設定やシステム」。これが、そのゲームらしさを陰で支える大事な魅力なんじゃないかと思います。シリーズを重ねるうちに、「たしかに面白いっちゃあ面白いんだけど、なだか普通のゲームになっちゃったよなぁ」と感じる大作シリーズ物には、こうした細かい、ちょっとした物事を削ってしまい、ゲームプレイのフィーチャーに特化してしまうのが問題なのではないでしょうか。
そして、Army of TWOシリーズを語る上で欠かせなかったシステムが三作目になってざっくりと切り捨てられてしまったのは、ユーザーへの敷居が低くなったと感じる反面、個人的には非常に残念な気持ちになりました。
「バック・トゥー・バック」というシステムです。
これは、エリアを進行していると、突然、敵の大群の待ち伏せに遭い、全包囲から襲撃を受ける、という展開で、窮地に立たされた二人の傭兵はとっさに背中合わせになりその襲撃を凌ぐ、というシステムです。
バック・トゥー・バックシーンの間は周囲がスローモーションになり、周囲360度を撃ちまくります。レティクルを動かして敵を撃つのですが、その間移動やカバーはできません。
ですので、敵から蜂の巣にされる前に敵を倒しつくす必要があり、一度でうまくいかない場合は覚えゲーのようになり、これが不評だったのかもしれません。
今作にバック・トゥー・バックはありません。唯一似たようなシチュエーションで「突入」というシーンが何回かありますが、こちらは自分たちが奇襲する方なので、前作、前前作で味わえた共闘感とはまったく異なります。
アグロもとても面白いシステムだっただけに、今作は視覚、直感的にわかりづらくなってしまったため、やはりこのシリーズらしさ、というものは薄れて感じられ、凡ゲーという評価になってしまったと思われます。
さてさて、そんな垢抜けてしまった今作Army of TWO :the Devil's Cartelですが、垢抜けたゆえに洗練された部分もあります。
一つ目はマスク製作でしょうか。自分で作った超格好いい、あるいは笑えるマスクが、ストーリー中のムービーにも100%(チュートリアル除く)反映されるのはすごく良かったです。お話じゃなくて、ずっとマスクを見てました(笑)
このマスク製作にはまると、実績のために作った一つだけじゃ満足できなくなり、二つ三つとどんどん作って、そしてそのマスクをつけての次回のミッション(特にオンラインco-op)が非常に楽しみになります。これは◎です。
オーバーキルモードは本当に爽快です。なんたってモード中は無敵ですから、弾切れもせずリロード不用でずっと撃ちまくれます。スナイパーライフルをあの速度であの量で連射できるのはこのゲームだけです、たぶん……(セミオートなので指が疲れますが)。
初周イージー、のち解禁されたインセイン+αと遊んだのですが、難易度イージーではこのオーバーキルはやりすぎではないかと思ったほどです。通常状態でも敵の攻撃もまったく痛くないですからね、ショットガン持ちに正面から余裕で近づいてナイフキルが出来るくらいですし、ゲージが溜まったら勝利確定みたいな部分があって、ちょっと萎えてました。
キャラはほとんどダウンすることなく、相棒AIが優秀でさくさくと敵を倒してくれますし、ゲージが溜まったらオーバーキルで大暴れと、実はイージー攻略は面白みを感じられず、ミッション区切り、チャプター区切りが短いせいもあってか一度のプレイで長時間遊ぶことができませんでした。
難易度の差で敵の思考アルゴリズムが変化するなんていう豪華な仕様などなさそうなので、イージーといえどもほとんどの敵は近場のカバーポイントに的確にカバーし、グレネードがぽんぽん飛んできます。ちょっと多すぎじゃないかとゲーム全体を通して思いました。また優秀なカバーシステムは敵も利用しているようで、正面からカバー中の敵はまず狙えません。また、頻繁にカバーポジションを変えるので、スナイパーライフルなどでじっくり狙う暇もありません。結局のところ、敵との距離にあわせた無難な武器を使用することになり、「俺はSR一筋だぜ」みたいなプレイには若干向かないかもしれません。
遠距離攻撃好きのあるへとしては、悲しい決断でした。敵がちょろちょろ動くのでSRはサブとして運用し、普段はアサルトライフルで攻めました。
ただ、その印象は難易度インセインを攻略したことで大きく塗り替えられました。
インセイン攻略は、オーバーキルをいかに運用するか、ちゃんとここぞという場所をわきまえて使わないとえらい目に遭います。
イージーと敵の動きは変わらないものの、ダメージが大幅に上がっているので、カバーからちょっと身を乗りだした瞬間、画面は真っ白になります(←一般的なシューターでは敵からダメージを受けると画面が赤くなっていったりしますよね)。カバーできる角度から少しでもずれて敵の射線が通っていれば敵はそこを狙い撃ちしてきます。つまり、敵はこちらの中心線を撃っているわけではないようなので、FPSでよくやる(?)柱に半分隠れて、こっちの攻撃は当たるけど向こうの攻撃は当たらない、みたいな芸当はできません。TPSですから、そのような微調整ができません。
余談ですが、TPS視点は視野が広い代わりに敵の全身が小さくなり、FPS視点のような細かいアクションができなくなりますので、カバーアクションや見た目の映える演出を生み出せる半面、カメラの間にNPCが入り込んで見えなくなったり、通っているはずの弾が通らない、といった問題が出てきます。それゆえエイムアシストが強めに設定されている、ということも言えます。
このゲーム、カバーポイントを含むほとんどのオブジェクトに耐久力の概念があるようで、集中砲火を受けるとあっという間にカバーポイントが壊れます。上記のように敵も頻繁に位置を変えるので、こちらも積極的にカバーポジションを変えながら、動き回らなければなりません。
これが実は、面白かったです。このゲームに関して言えば、高難易度で初めてこのゲームの面白さがわかるんじゃないでしょうか。インセイン攻略においてはオーバーキルが肝にさえなり、これを駆使しないととてもクリアは非常に難しくなるんじゃないでしょうか。敵の数は以外にも多く、開けた場所では前から後ろから、というのも珍しくありません。
イージー攻略ではAIが優秀と書きましたが、それはAIがプログラム通りに動けている限り優秀、ということでして、インセイン攻略においてはこのAIがプレイヤーの足を引っ張ることにかけても優秀と言わざるを得ません。
特に、ソロでインセインを攻略する場合、チェックポイントのない続けざまのラスト2戦およびその前の中庭戦は、運の要素も絡んできます。
実績wikiのこのゲームの項にインセイン攻略はもっとも易しい、みたいなことが書いてありますが、うーん、ある意味そうなんですがね。
たしかに、このラストの戦闘を除けば、イージーで一通り予習していることもあってわりとさくさく進めます。しかし、このラストの戦闘においては、有利なカバーポイント、動き方を見つけないと、ひたすらわからん殺しされて、コントローラーを投げ捨てたくなることでしょう。で、その際のセリフは間違いなく「このXX!、XXXXXブラボーめ! XXXX!」でしょうか(笑)
非常に難しく、また理不尽に感じた反面、達成感はわりと感じられました。何度かこのシーンをオンラインでフレンドともやったのですが、この時ばかりはアドレナリンマックスでしたね。モニターの向こうの、顔も知らないそのフレンドとハイタッチして喜びを分かち合いたかったです。まあ、そのフレンドはそうは思ってないかもしれませんが(笑)
レビューはこの辺で。追記部分でインセイン攻略で苦労したラスト終盤のアドバイスを書いておきます。実際の攻略で詰まった際には参考にしてみてください。
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