以前に実数解の動きを調べましたけど、今回はその虚数解バージョンです。複素数平面の基本さえ知っていれば易しい問題ですが、ちょっと面白い結果が得られますよ。
問題24 虚数解が複素数平面に描く軌跡 [高3★★☆☆☆]
x2 − 2 kx + 1 = 0 の 解の軌跡を複素数平面に描いてください。ただし −1 ≦ k ≦ 1 とします。[ヒント] 2 つの解は k を媒介変数として複素平面上で軌跡を描きます。
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解答24(ぐるぐる回ります)
x2 − 2 kx + 1 = 0 の 2 解を α, β とおくとです。 −1 ≦ k ≦ 1 ですから、−1 を √ の外に括り出すと ......
これで √ の中身は 0 或いは正になっています。まず α(k) について調べます。
とおけば、
α = X + i Y
というように複素数平面上の点として表せます。パラメータ k を消去すると
の関係があることがわかります。つまり解 α は複素数平面上で半円の軌跡を描きます。その動点は k の増加に対して時計回りに動きます。β についても同じように解くと、
の関係にあり、動点は反時計回りに移動します。以上のことを複素数平面に図示すると下図のようになります。
α と β の軌跡を合わせて円になります。虚数解は普通の座標では目に見えませんけど、複素数平面ではこんなふうにぐるぐる回っていたのですね。ぐるぐる、ぐるぐる ...... 何だか不思議ですねえ ...... 。
サイドバーから問題を選べます
だいぶ問題がたまってきたので、サイドバーにメニューページ(数学問題集)を作っておきました。好きな問題を選んでチャレンジしてください。理系英単語L 関数その2
maximum value 最大値
minimum value 最小値
maximal value 極大値
minimal value 極小値
external value 極値
inflection line 変曲点
slope 傾き
tangential line 接線
y-intercept 切片
secant line 割線
minimum value 最小値
maximal value 極大値
minimal value 極小値
external value 極値
inflection line 変曲点
slope 傾き
tangential line 接線
y-intercept 切片
secant line 割線
maximum (最大)と maximal (極大)...... 何だか紛らわしいですよね。一般で使われる場合はどちらも「最大限の・最高の」という意味で、どちらがより大きいということもなさそうです。ちなみに日本語の「最大」と「極大」も類語辞典で調べてみると、やはりどちらも「このうえもなく大きいこと」だそうです。数学を勉強していると、いつの間にか「極大」≦「最大」と思い込んでしまいそうですけど、世間とのずれに気をつけてくださいな。世界中どこでも、数学の定義に用いる言葉の採択には苦心しているようですね。