2017年06月20日
ディアボーイズの続きが見てみたい195話 〜沢登のパス〜
簡単に点を入れた上級生軍団。
一見、藤原が哀川へキラーパスを入れただけのように見えるプレーだったが。
様々なお膳立てがされていたようだ。
氷室「本来、早いパス回しや、ドリブルインなんかは、ディフェンスの陣形を崩す為に行うわ」
杏崎「はい、できるだけ早く動いて。ディフェンスがついてこれないようにする。空いているスペースを使うのもそのためです」
氷室「そう、さっきはマンツーになった時にそれぞれが良いポジションで相手を抑えていた。沢登君は自ら行くのか、周りを使うのか、という選択肢になった」
杏崎「はい。そこでとりあえず、藤原さんにボールを渡した、ように見えた」
氷室「そうね、藤原君へのパスが早ければ、早いパス回しで様子を見て、ディフェンスが崩れるようにパス回しが始まる」
杏崎「でも、沢登さんのパスはゆっくりとしたパス。四井君ならパスカットが出来たような簡単なパスだった」
氷室「あれだけ、マンツーの相手に必死な四井君がパスカットにくる事は大丈夫だ、と、沢登君は思ったのよね」
杏崎「はい。四井君はパスカットにいけそうな場面を逃した」
氷室「そこで、藤原君はドリブルを始める。ように見えた」
杏崎「フロアにいるみんなからみれば、仕切り直したようにみえたはずです」
氷室「トーヤもそう思ったようね。そこから拓弥がどう動くか一瞬考えた」
杏崎「はい。その一瞬の判断、藤原さんのワンドリブルしている時間があれば、哀川さんは動きます」
氷室「和彦を1秒間近くも無視すれば、ゴール付近へ切り込まれる」
杏崎「はい。そして、後は二人のコンビプレー」
それを盗み聞きしている1年生達はポカ〜ンとしていた。
藤原「さすがだな。展開を遅くすることでスペースを作るなんて」
沢登「ふっ、何の事だ?俺はお前に、ただパスしただけだぜ」
藤原「よく言うぜ。哀川の動きを見ているのに、四井の動きを確認していたくせに。本当なら、トーヤの事を見ているはずだろ」
沢登「・・・よくわかったな。藤原」
藤原「一瞬、自分でスリー打つのかと思ったよ。インターハイの時みてーによ。でも、絶対何かやると思ってたんだ」
沢登「ふふ、インハイ王者にそう言ってもらえて光栄だよ」
哀川「ハイハイ、お二人。次はとめるよ。沢も湯川チンをとめないといけないんじゃない?」
沢登「ああ」
ボールを運ぶ湯川。
ゆっくりとボールを運んでドリブルをする
沢登(こいつ、何考えているのかわからね〜)
湯川「・・・」
ダムダムダム
トーヤ「こっちだ!」 柏木「こっちに貸せ!」
同時に掛け声が起きる
沢登「・・・」
キュッ 湯川が動く
沢登が読んだ湯川の動きは・・・
ブロックだった。
湯川(何でわかった??)
湯川、ノーモーションからの3ポイントシュート。
何の工夫もない、3点シュートをゴール正面から放つ。
シャッ
読み切った沢登のブロックよりも高い位置でシュートを放つ湯川。
やや、湯川のクイックが早かっただけだった。
ザシュ!!!
トーヤ「ナイッシュ〜〜〜」
四井「ナイスシュ〜」
紅林「ナイスシュートっす」
柏木「こらぁ〜、バカモノ。誰もリバウンドにいけね〜じゃねえか。マグレシュートめ」
湯川(ちっ、読まれた。勝った気がしね〜。このアホの言う通り、今のシュートはたまたまただ。読まれたから焦って打っちまった)
藤原「おしかったな」
哀川「もうちょっとでとめていたね」
沢登「ああ、思っているより早いな。あいつのシュートモーションは」
哀川「あそこで打ってくるって、よくわかったね」
藤原「ポイントガードとしての勘って奴か?」
沢登「ああ。このクオーターで勝負したがっているオーラが出てくるなら。こういう手もあるって相手に伝えるには、あれが一番効果が高いんだ」
藤原「ふふ。それはわかるぜ」
沢登「仮に、あそこでシュートじゃなく、完全に抜かれていてもお前達のフォローもあるしな。で、あればそういった小細工は通用しないって教える為にはブロックにいった方がいいと思ったんだ。その方が奴の選択肢も絞られてくるしな」
藤原(こいつのプレーは、その時止めるだけでなく、その選手の行動までもコントロールしようって考え方なのか・・・思い出してみれば、インハイの決勝の時もそうだった。こいつがどうするかわからないから、後手に回っていた)
哀川「沢。でも気を付けた方がいいよ。湯川チンは図太いから沢の戦略通り動かないよ」
沢登「それもわかってるさ。瑞穂ってチームは、その時その時に飛んでもない動きをしてくるからな。去年経験しているよ」
次の攻撃は藤原がボールを運んでいた
DEARBOYS NEXT
一見、藤原が哀川へキラーパスを入れただけのように見えるプレーだったが。
様々なお膳立てがされていたようだ。
氷室「本来、早いパス回しや、ドリブルインなんかは、ディフェンスの陣形を崩す為に行うわ」
杏崎「はい、できるだけ早く動いて。ディフェンスがついてこれないようにする。空いているスペースを使うのもそのためです」
氷室「そう、さっきはマンツーになった時にそれぞれが良いポジションで相手を抑えていた。沢登君は自ら行くのか、周りを使うのか、という選択肢になった」
杏崎「はい。そこでとりあえず、藤原さんにボールを渡した、ように見えた」
氷室「そうね、藤原君へのパスが早ければ、早いパス回しで様子を見て、ディフェンスが崩れるようにパス回しが始まる」
杏崎「でも、沢登さんのパスはゆっくりとしたパス。四井君ならパスカットが出来たような簡単なパスだった」
氷室「あれだけ、マンツーの相手に必死な四井君がパスカットにくる事は大丈夫だ、と、沢登君は思ったのよね」
杏崎「はい。四井君はパスカットにいけそうな場面を逃した」
氷室「そこで、藤原君はドリブルを始める。ように見えた」
杏崎「フロアにいるみんなからみれば、仕切り直したようにみえたはずです」
氷室「トーヤもそう思ったようね。そこから拓弥がどう動くか一瞬考えた」
杏崎「はい。その一瞬の判断、藤原さんのワンドリブルしている時間があれば、哀川さんは動きます」
氷室「和彦を1秒間近くも無視すれば、ゴール付近へ切り込まれる」
杏崎「はい。そして、後は二人のコンビプレー」
それを盗み聞きしている1年生達はポカ〜ンとしていた。
藤原「さすがだな。展開を遅くすることでスペースを作るなんて」
沢登「ふっ、何の事だ?俺はお前に、ただパスしただけだぜ」
藤原「よく言うぜ。哀川の動きを見ているのに、四井の動きを確認していたくせに。本当なら、トーヤの事を見ているはずだろ」
沢登「・・・よくわかったな。藤原」
藤原「一瞬、自分でスリー打つのかと思ったよ。インターハイの時みてーによ。でも、絶対何かやると思ってたんだ」
沢登「ふふ、インハイ王者にそう言ってもらえて光栄だよ」
哀川「ハイハイ、お二人。次はとめるよ。沢も湯川チンをとめないといけないんじゃない?」
沢登「ああ」
ボールを運ぶ湯川。
ゆっくりとボールを運んでドリブルをする
沢登(こいつ、何考えているのかわからね〜)
湯川「・・・」
ダムダムダム
トーヤ「こっちだ!」 柏木「こっちに貸せ!」
同時に掛け声が起きる
沢登「・・・」
キュッ 湯川が動く
沢登が読んだ湯川の動きは・・・
ブロックだった。
湯川(何でわかった??)
湯川、ノーモーションからの3ポイントシュート。
何の工夫もない、3点シュートをゴール正面から放つ。
シャッ
読み切った沢登のブロックよりも高い位置でシュートを放つ湯川。
やや、湯川のクイックが早かっただけだった。
ザシュ!!!
トーヤ「ナイッシュ〜〜〜」
四井「ナイスシュ〜」
紅林「ナイスシュートっす」
柏木「こらぁ〜、バカモノ。誰もリバウンドにいけね〜じゃねえか。マグレシュートめ」
湯川(ちっ、読まれた。勝った気がしね〜。このアホの言う通り、今のシュートはたまたまただ。読まれたから焦って打っちまった)
藤原「おしかったな」
哀川「もうちょっとでとめていたね」
沢登「ああ、思っているより早いな。あいつのシュートモーションは」
哀川「あそこで打ってくるって、よくわかったね」
藤原「ポイントガードとしての勘って奴か?」
沢登「ああ。このクオーターで勝負したがっているオーラが出てくるなら。こういう手もあるって相手に伝えるには、あれが一番効果が高いんだ」
藤原「ふふ。それはわかるぜ」
沢登「仮に、あそこでシュートじゃなく、完全に抜かれていてもお前達のフォローもあるしな。で、あればそういった小細工は通用しないって教える為にはブロックにいった方がいいと思ったんだ。その方が奴の選択肢も絞られてくるしな」
藤原(こいつのプレーは、その時止めるだけでなく、その選手の行動までもコントロールしようって考え方なのか・・・思い出してみれば、インハイの決勝の時もそうだった。こいつがどうするかわからないから、後手に回っていた)
哀川「沢。でも気を付けた方がいいよ。湯川チンは図太いから沢の戦略通り動かないよ」
沢登「それもわかってるさ。瑞穂ってチームは、その時その時に飛んでもない動きをしてくるからな。去年経験しているよ」
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