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2016年10月12日

ディアボーイズの続きが見てみたい112話 〜下條監督の後輩〜



体育館にたどり着いた二人は練習を見ていた。


基礎的な練習が多く、地味な練習をしていた。


そこへ監督があらわれる
キャプテン「集合!!」


監督「いや、かまへん。そのまま続けてくれ」


キャプテン「あ、はい」

キャプテン「よし、ウォーミングアップ終わりや。ハーフコート3対3いくぞ」

一同「おう」


しばらく練習を見ている二人

哀川「さっきまでのフットワークはウォーミングアップだったんだね」

藤原「ああ。そうみたいだな。3対3になった瞬間、ストバスみたいなバスケになった」

哀川「うん。俺もそう思ったよ。何か、オフェンスが派手になったね。ディフェンスは確実なのに・・・」



2階席で練習を見ている二人に後ろから声を掛ける男
「見に来てくれたんやな」


哀川・藤原「えっ、うわ。びっくりした。さっきまで下にいたのに」


二人が練習を見に来ている事に気付いた上本監督は、2階席へと上がってきた。


監督「初めまして。かな、私が監督の上本だ。藤原君とはこの間電話だけしたよね」


藤原「あ、はい。ありがとうございました。練習、見に来させてもらいました」


上本「ははは、堅苦しいのはなしで。君には是非ウチに来てほしいんだ。下條さんから聞いてね。君の事はずっと」


藤原「えっ、あ、はい」


上本「まだ、下條先輩が瑞穂にいた頃かな。あの人が珍しくアツく語っていたよ。原石を見つけた。ただ、俺には育てる事はできるのか?って」


藤原「えっ、下條さんが」


上本「ああ。ただ、その原石は膝に怪我をしているから、悔しいがしばらくはスタメンから外そう、と。それからでも充分通用する才能を持っている、ってはしゃいでたよ」


藤原「・・・」あまりにびっくりして、何も言えない


上本「ただ、下條さんはアメリカでバスケを学んで、日本がアメリカに勝つために色んな事を覚えていた人でね。そのシステム化したバスケットを、日本で作らなければならない人でもあったんだ。第一人者ってやつかな。すごい悩んでいたよ。もし、自分のせいで藤原君が潰れそうになったら、君を大学に引き抜いてくれないか。と、何度も頭を下げていたんだ」


藤原・哀川「・・・」


上本「まっ、結局、君は自らの手で立ち直る事が出来て、全国制覇までしたからね。天童寺に勝った試合。あれだけは、私も理解が出来なかった。素晴らしい試合だったよ」


藤原「あ、ありがとうございます」


上本「今、うちのチームは二部リーグで決して強いチームではないんだ。私の夢は下條先輩と一緒でね。アメリカのバスケットを覚えるんじゃない。日本がアメリカに勝つバスケットを作りたいんだ」


藤原「えっ、アメリカに勝つバスケット」


上本「そう、アメリカに勝つバスケットだ。下條先輩がアメリカナイズされたバスケットを今の高校生達に指導しているのは、あくまで最低限のレベルをそこにするためであって、目標じゃない。それを基礎に更に進化しよう、って考えてはる人なんや」


藤原「アメリカに勝つバスケットか・・・」


上本「ただ、一つだけ言っておきたい事がある」


藤原「何ですか?」


上本「私と下條先輩の最終的な目標は同じだが、それに至るまでのプロセスは全く違うものを思い描いているや」


哀川「違うプロセス・・ですか」


上本「ああ、それは」



DEARBOYS NEXT




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