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2016年02月19日

ディアボーイズの続きが見てみたい44話  〜紅白戦〜

上本監督「よし、それじゃ、紅白戦を始めるぞ。一年チームは自分達で考えてやってくれ。10人のメンバーをどう使うのかは全て任せる。実力を見たいので、なるべく全員出るように配分してくれ。上級生はスタメン中心で行くぞ。負けたら明日の試合出さないから気を抜くなよ」


一同「はい!」


藤原「さてと、さっき打ち合わせた通りいこう」


哀川「みんな、頑張ろうね」


森安「ああ、自分らがいたら、やりやすいで。先輩やからって遠慮する気はない。倒すつもりでいこうや」


池野「そやな。とりあえず、お前等のレベルにまだまだついていかれへんけど、出来る限りの事はするから、任せてくれや」


藤原「ああ、中は期待してるぜ、森安、池野!!で、外だけどよ」


羽生「ああ、わかってるよ。決めるよ。このチームのレギュラーを1年から取る気だから」


藤原(へ〜、試合になると見た目より、厳しい表情になってんじゃん)


一同「ってか、哀川君頼りにしとるから、ガンガン決めてな」


哀川「うん!頑張る」



審判「始めるぞ!!」

1年      上級生
PG藤原    工藤
SG羽生    関本
SF哀川    高橋
PG池野    須藤
C 森安    松井



ティップオフ

森安と松井のジャンプボールは松井が勝つものの、哀川が奪う。


哀川「拓」


すぐに藤原に戻す。


須藤「おい、お前ら一年に先制点なんか絶対やるなよ!」


「おお」


と、上級生が声かけを行っている時に既に哀川はゴールに下に走りこんでいる。
それに誰も気づいていない・・・この男以外は


藤原「哀川ぁぁぁぁぁぁ」

シャッッ


シュー。高速パスがゴール下へ送り込まれる。


パシ。哀川にパスが通った


藤原「ぶち込んでやれ!!」


哀川「うおっけぇ〜〜〜い」


どか〜〜ん!!


右手でダンクをして、ぶら下がっている。


上級生「・・・・・・」


須藤「な・な・なんだ・・・これが、天童寺の・・・いや瑞穂の哀川と藤原か」


上本(予想以上だ・・・まだ大学のレベルでは互角にやりあえる程度、と思ったがこの二人のコンビネーションは既に大学でもトップクラスだぞ。こいつらならいける)


羽生「ナイスダンク」


哀川「サンクス、次は羽生君の番だよ」


羽生「そうだね」


池野「哀川、ナイスダンク」


森安「藤原、ナイスパス」


藤原「どうも。よぉ〜し、次はディフェンスだぁ。いくぞぉ」


上本(もしかして、この試合本当に1年が勝つかもしれん・・・)


工藤がボールを運ぶ
「よぉ〜し、一本いくぞ!」(いくらインターハイ制覇したからって、3つも下の新入生に簡単に負けられへんっちゅうねん)


藤原が真剣な表情で、工藤を見ている。

工藤はどこにパスを出そうか考えているが、とりあえずパス回しをしようと考えている時に、哀川が前線へ走り出した。


工藤(ん、何や?哀川のやつ・・・)


パシ

工藤が哀川に気を取られた瞬間に、藤原のスティールが炸裂。


瑞穂時代、この藤原のスティールから何十。いや何百点の速攻を決めてきた。

哀川にはそのタイミングがわかっていた。

工藤が周辺を見た時点で、藤原がスティール出来るということを・・・


須藤「アホか、もどれぇ〜〜」


工藤(く、速い)


藤原からすぐさま前を走っている哀川にパスが送られる。


哀川「つあっ」


パス。難なくシュートを決めた。


須藤「おい、工藤落ち着け。落ち着いてパスを回せ。あいつをただの1年と思うな。仮にもインターハイを制覇しとる後輩なんや。油断しとったらあかんど」


工藤「すまん。気をつけるわ」


次の攻撃から早いパス回しに切り替える。


上級生は哀川藤原以外の場所から攻める気であった。


ローポストで、松井と森安のパワー勝負が繰り広げられる。


森安(力で負けるかいや、おっさん)


松井(このクソガキ、なんちゅ〜パワーや。しゃあないわ)


後ろに一歩下がって、フェイダウェイ気味のシュートを放つ。


パス。


「ナイスシュート」


森安(ちっ、男のパワー勝負に逃げやがって、ヘタレが。しかも後輩相手にテクニックで決めるやなんて、男として許せん。パワーで仕返ししたる)


上本(ほ〜う、あいつ・・・中々やるやないか。ああいう闘争心のあるタイプは嫌いではない。意外な儲け物かもしれないな)


藤原がボールを運んで、上級生は哀川藤原ラインに気をとられているのがわかる。


羽生と森安の目が合う。


森安がハイポストへ上がってきた。


(ポストプレイか??)


そのまま羽生をフリーにする為、スクリーンをかける。


関本「ちっ、スイッチ」


その瞬間、哀川が中に切れ込んでいる。


針の糸を通すような藤原のパスは哀川に通った。


上級生(ここでも哀川か)


慌てて哀川のマーク。中に入っている哀川を潰そうと一斉に襲いかかる。その瞬間右コーナー0度の3Pラインへボールを投げる。


そこへスクリーンによって、フリーになった羽生が走り込んでいる。


中から外へ繰り広げられるシューターにとって、絶好のポジションでの受け渡し。


(哀川じゃないのか・・・)


羽生(これは外せないっしょ。)


シュッ 3Pが放たれる





滞空時間の長いスリーポイント。



綺麗な孤を描いた。



ポッ


ネットをくぐる。あまりに寸分のないシュートであった為、

シュートが網を通過する音まで、「ポ」という音しか出ない。



1年  上級生
7 対 2


1年生が圧倒的なイニシアチブをとる


DEARBOYS NEXT



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