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2018年04月28日

映画「母と暮せば」

 Wikipediaによると『井上ひさしが晩年に構想していた、「ヒロシマ」・「ナガサキ」・「沖縄」をテーマにした「戦後命の三部作」の遺志を山田が引き継ぎ、「ナガサキ」をテーマに制作された。』とあります。

結核で夫を亡くし戦争で長男を、さらに原爆で次男まで失ってしまった母を吉永小百合さんが演じています。
次男は医大に通っていた8月9日、長崎の原爆により一瞬で蒸発死します。

映像は長崎に原爆を投下したアメリカの爆撃機、B-29が小倉上空で視界不良のため、長崎へ目標を変更するところから始まります。

長崎へ行ったことがありません。
でも海があり、山があり、坂道がある。
私の好きな町の条件を持っている長崎です。

原爆というと、まず広島というイメージが強くあります。長崎の方には大変失礼なのですが。
でも長崎も悲しい被爆地だったというのを強く印象付けられました。

「浩二、浩二」と母から一心の期待を受け、亡くなった次男は二宮和也さんが演じます。
私はジャニーズとか、若い男性アイドルが俳優をすることを蔑視してしまう悪い癖があるのですが、彼は良いですね。以前、テレビドラマの「フリーター、家を買う。」のときにはさほど思いませんでしたが。

ストーリーは次男、浩二が大学で講義を受けていたとき、原爆で亡くなるところから始まります。
しかし3年後、亡霊となって母の前に現れ、母と暮らすのです。
ただ、落ち込んだり泣いたりすると消えてしまうので、母はなるべく落ち込ませないように努めます。

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体の弱い母に、浩二の恋人であった、黒木華さん演じる町子がいろいろ身の回りの世話をします。
結婚はしないという町子に新しい人を探して欲しいと願う母。
浩二にも説得し、やがて町子は結婚することに。

ここで思ったのは、私の持論だともし、霊魂があるとすれば、説得されなくても町子に結婚を望んだであろうことです。肉体を捨てた霊魂は、某脳がなく、あくまで冷静だと思うからです。
また、現世のことは母から聞かなくても理解していると思うのです。

さて、町子もいなくなり孤独になってしまった母が疲れて横になると浩二が現れ、、、

 ストーリーとしてSFです。
亡き息子が亡霊として現れるというのは、ありません。
映画にSFを持ち込むのは正直、賛成ではありません。なら初めからSF映画にすれば良い。

 「ローレライ」という映画がありました。
以前どんな映画だろうと見たところ、潜水艦の中で香椎由宇さんが電極をつながれ一生懸命に発電をしているシーンを見たときにはガッカリしてしまいました。

 ところで香椎由宇さんといえば、顔が左右対称で、100万人に一人くらいの貴重な存在だとか。

ローレライがSF映画だと知らずに見た私の失敗です。
現実は現実として、SFならSFとストレートな意見の私としてSF混在というのにはどうも、。
でも、ストーリーにSF的な構成を入れた映画は数多く、賛成でないはずの私も好きな作品は多くあります。

 「鉄道員(ぽっぽや)」もそうですね。
高倉健さんの娘役で、赤ん坊のとき死なせてしまった広末涼子さん演じる雪子。
雪子が成長しながら高倉健さんの前に現れるというストーリーです。

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 「星に願いを」という映画もありました。2003年の映画。
香港映画「星願 あなたにもういちど」のリメイクです。

竹内結子さん演じる看護師の奏(かな)。事故で視力と声を失った吉沢悠さん演じる笙吾(しょうご)のリハビリにあたります。
のんびりマイペースな笙吾に、スパルタ的なリハビリを施す奏。

作曲とハーモニカが好きな笙吾。笙吾のハーモニカが好きな奏。
ある夜、笙吾は外でハーモニカを吹いた後、ハーモニカを上に放り投げキャッチしているがキャッチしそびれたハーモニカが車道に落ちてしまいます。
手探りでハーモニカを探しながら、車道へ出た笙吾は車にはねられてしまう。

夜勤で働いていた奏のところへ急患で運ばれてきた笙吾。
笙吾だと確認した奏は、一大事に取り乱しほとんど何もできないまま、笙吾は息を引き取ります。

ところが笙吾は奏のもとに戻ってきます。
ただし、三つの条件で。

ひとつは姿がまったく別人であること。
ひとつは自分の正体を明かしてはいけないこと。
もうひとつは3~4日の期限があること。

それでも何とか気づいて欲しいと笙吾は努力します。
保険外交として、自分の死亡保険金を奏に受け取ってもらう工作をします。
しかし笙吾の死から抜け出せない奏にとって、保険外交員はうるさいだけの存在。

そんなある日、奏の姉が事故に遭い、奏の勤める病院へ。
だが笙吾のこと以来、自信をなくした奏は、病院から休養を言い渡されていました。
病院へ駆けつけ、オペの現場に当たることを依頼される奏。しかし自信を失ったままの奏は動けません。

そこへ笙吾がやってきて、立てないままの奏を引き起こし、動かない奏にビンタします。
かつて受けたスパルタのリハビリを、今度は奏に与えるように。
しかし笙吾には期限が迫っていました。
何もできないまま。

 ビンタされ目を覚ましたように奏は受けた役割を果たし手術は無事に終了。
妊娠していた姉は無事に赤ん坊を出産します。

ところが帰宅するため病院の廊下を歩いていた奏の耳に、笙吾の吹いていたハーモニカの旋律が。
座り込んでしまった奏は、さっきぶたれた頬に手を当てます。

立ち上がり、病院を飛び出すとそこには、先日保険外交員が笙吾の形見だと読んでくれた日記が落ちていました。日記帳を開くと点字で日記が書いてありますが、2ページ以降は白紙。
なぜ、保険外交員は続きを読むことができたのか。

それを悟った奏は、港へ向かって駆け出します。
実は、二人は両想いだったのです。

この、港へ走っていく竹内結子さんのシーンは涙ものです。

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 映画で病院としてロケされているのは、函館のプロテスタント、遺愛女子中学校・高等学校です。
白い、西洋風の木造建築は数々の文化財指定を受けています。

また、映画でときどき登場する喫茶は、「モーリエ」というカフェで、墓地の間に建っています。
函館を観光するには事前に見ておくとロケ地巡りにふさわしい映画です。

さて、
母と暮せば
SFチックな映画なので、不安を抱いて鑑賞しましたが、最後にはしっとり泣ける良い作品です。
さすがは山田洋次監督だと思います。














posted by CSおじさん at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画
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