数年前に勤務した会社で全く違う業種から転職してきた若者がいた。
彼にこう言われた。
建設業って反社とかかわりがある業界だと思っていたといわれてショックを受けた。
私は今まで、長らく建設関連の仕事をしてきたが反社など関係を持ったことがなかった。
確かに建設の現場になると反社の下請け会社などがいると聞いていた。
平成27年建設業法が改正されて、暴力団排除の規定が追加された。
その内容は、会社役員や幹部が暴力団関係者の場合、または暴力団を辞めてから5年を経過しない者
や経営者、個人建設業でも建設業許可を取り消すというものだ。
しかし、建設業許可には盲点があると思う。
それは1件の工事費が500万円以下の工事は建設業許可が不要という抜け道だ。
例えば、民間敷地内での上下水道工事、エアコンなどの空調設備工事、家庭内電気工事、屋根の塗装工事
内装工事、改修工事など工事金額が30万円から400万円以下の民間工事には暴力団が入り込む余地があるのだ。
このような小規模工事では工事金額が安い分、ヤクザリスクがあることがある。
自民党のある大物女性国会議員の旦那も元暴力団員で電子マネーでの利益を得るために
金融庁に圧力をかけた疑惑で週刊誌に報道され、裁判所に訴えたが逆に棄却され暴力団であったことが確定したことが報じられた。
4年前に警視庁の若い女性巡査が暴力団に警察の内部情報を漏らし
その女性巡査は退職した事件があった。
若い女性巡査は警察署内で拘留係をしていたそうだが、
週刊誌では被疑者がイケメンで女性警官が人目惚れしたと報じたが
外見風体はイケメンではなく30代後半の面構えの悪いおやじだ。
多分、社会経験の浅い女性巡査を言葉巧みに騙し、自分のペースにのせたのだろう。
女性警官が警察署内の情報をヤクザに漏らし、それが発覚して退職となった。
通常、公務員が自分の職責を軽んじて、犯罪者に一目ぼれすることなどないと思う。
ヤクザなど反社は、どのようにしたら相手のこころをつかむことができるかなど
人を騙すためのノウハウを熟知して、それを悪用することは彼らの常套手段であり
特に社会経験が浅いものほど騙される可能性が高い。
ヤクザの生業は建設業と報じられて、ここでも建設業の信用が損なわれ、イメージが悪化した。
ある専門誌での建設業に対するアンケート調査で、
自分の子供を建設業に従事させたいかという質問に、ほとんどの親がノーと答え、
建設業に従事している親でさえ、子供には建設業に従事させたくないという答えが多かった。
だから、コロナ感染症で失業しても、イメージの悪い建設業には入職してこないと思われる。
ひと昔前まで、建設業に企業舎弟としてヤクザが多く入り込んでいた時期があり、
確かに職人や建設作業員が引き起こす暴力事件が多く報道されると、建設業界はブラックで
暴力的で粗暴で悪いイメージがぬぐえない。
たぶん、業界団体が努力してイメージ改善をしても、今後最低10年以上は必要だろう。
このような建設系暴力団のせいで、多くの建設業者が多大な不利益を被り、
公共事業や建設業への社会的な信頼が損なわられる。
まったく腹立たしいことだ。
だから、建設業界ではヤクザはいらないし、今後も暴排運動を強固に堅持してゆく必要がある。
反社が経営する会社は役所が発注する公共土木工事では暴力団排除規定で確認できないほど減少している。
ところが民間発注の建築工事である配管工事、解体工事、鉄筋工やとび、建設作業員、内装工事などの下請け会社では反社企業がまだ残っていると聞く。
このような反社企業が殺人事件や傷害事件、窃盗事件を起こすと、世間ではひとくくりに
建設業に暴力団がからんでいると受け止められて、まじめな多くの会社が社会信用を失う。
反社対策に各都道府県にある暴力団追放センターでの対応研修も大変役立つ、
暴追センターでは反社の手口の術中に嵌らない対応のノウハウなどを教えてもらえる。
反社はこう対応されると困る方法があるのだ。
そして何かあったら暴追センターへ即相談がよい。
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