「ターポリン」はPVC系の複層素材
「ターポリン」は、ポリエステル繊維の生地の両面を、PVC(ポリ塩化ビニル)でラミネートしたものです。
つまり、
塩ビ(PVC)+ ポリエステル繊維 + 塩ビ(PVC) の3層構造素材
が「ターポリン」と呼ばれています。
英語の< tarpaulin >(防水布)が語源とされます。昔は、帆布生地にタールを塗布して、船の上や馬車を覆う防水布として使われていたようです。
特徴
「ターポリン」は、PVC(ポリ塩化ビニル)で両面をラミネート加工してあるので、PVCの特性である耐久性の良さなどから、屋外や建築現場などのいろいろな材料に使われています。
具体的には、
・横断幕、懸垂幕、店舗ののぼり
・イベントのテント、ロールスクリーン
・建築現場の養生シート・足場シート
・腕章、防水性のバッグ
など、日常でよく見かけるものばかりです。
性能と特徴
「ターポリン」は、PVC(ポリ塩化ビニル)の主な特性が反映されています。それに加え、繊維を挟んだ3層構造のため、強度と耐久性はPVC単体よりアップしています。その反面、面積当たりの重量は大きくなります。
<長所>
・強度、耐久性に優れている
・耐水性に優れている
・耐薬品性に優れている
・電気絶縁性に優れ電気を通さない
・難燃性である
・加工性に優れている
<短所>
・有機溶剤に弱い
・耐熱性に弱く、65℃〜85℃で軟化
・低温時の衝撃強度が低い
・応力集中による強度低下が起こる(穴・キズ等が割れや破損の原因となる)
・単位面積当たりの重量が大きい
などが挙げられます。
リュック生地としての「 ターポリン」
ターポリンを使用したリュックは、丈夫で防水性が高く、接合方法によっては完全防水タイプのものもあります。
生地としての防水性は高いので、あとは接合が縫製か圧着かによって、接合部の強度と防水性が左右されます。縫製の上、裏側に防水処理を施しているものなどもあるので、加工方法を含めて見てみると、リュックの性能をより詳しく知ることができるでしょう。
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