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2019年03月25日

☆産後7ヶ月:突然うつ症状が現れる

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(毎日楽しく書けていた育児日記が突然書けなくなりました。)

私の場合、産後0〜6ヶ月頃までは特に何の異変もありませんでした。

初めての授乳や睡眠不足に悩みながらも自分なりに克服できたし、研究職は実験記録を付けるのが日課なので育児日記も毎日楽しく書き続けていられたし、両親は新幹線で3時間ほどの遠方に住んでいながらも初孫フィーバーで1・2か月に1回は泊まりに来てくれていました。

日中は夫の帰りが遅く子供と2人きりでしたが、頻繁に子育てセンターに遊びに行ったり子供向けイベントに出かけて行ったりして、いろんな人たちとの交流を楽しめていたと思います。

そんな日常が一変したのは、産後7か月頃にいつも通り両親が遊びに来た時のことでした。私達家族の様子を見て、母が

「出産から半年経ってだいぶ子育てに慣れてきたね、ちゃんと子育てできているね」

と言ってくれたのですが、普段なら気にも留めないような言葉に私は変な違和感を覚えました。

「あれ、私できてる……?本当に……?」

その後両親が実家に帰った後もずっと同じことを考え続け、次第に、というか急激に思考がネガティブな方向に追い詰められていきました。

「私本当にできてた……?家事は夫に任せきりで料理も掃除も全然ちゃんとできてないよ?子供は身長も体重もまだ成長曲線より下の方で、私が作ったご飯を食べてくれない時もあるよ?今までそれなりにできてると思ってたけどよく考えたら私の勘違いで、本当は私何もできてなかったんじゃないの……?

本当は私は何もできていない、という焦燥感が急に強くなって今まで普通にできていたはずの子供のお世話が急にできなくなり、焦る気持ちが強くなるばかりで体が動かず、布団から起き上がれなくなりました。

布団に横になりながら子供に授乳する以外何もできなくなって、仕事中の夫にも遠方の両親にも助けを求めることができずにどうしたら良いか分からなくなった私は、藁にも縋る気持ちで自治体の保健師さんに電話を掛けました。

「私おかしいんです!家事も子供のことも急に何もできなくなりました!どうか助けて下さい!」

私の住んでいた地方の田舎部では夫婦の両親がどちらも遠方に住んでいるケースは珍しく、子供の健診の時に保健師さんが親身になって私達親子を気遣ってくれていたことを思い出し、必死に電話で相談しました。

保健師さんはすぐに家に駆けつけてくれ、とりあえず子供を安全なベビーサークルの中に入れて子供と遊んでくれつつ、布団に寝たきりのままの私の話を真剣に聞いてくれました。

保「もしかしたら産後うつ病の症状かもしれません。近所の保育園の一時保育を利用して、とにかくお子さんと離れてAyakoさんご自身がゆっくり休める時間を作りましょう。旦那さんやご両親にもすぐに連絡して状況を伝えましょう。近隣の精神科ですぐに予約の取れそうなところがあるか探してみますね。」

保健師さんはとても優しくて、的確な判断を下してくれました。その日の午後は保健師さんに付き添ってもらって近所の保育園に一時保育をお願いし、その翌日は夫が朝の子供の準備から保育園への送り迎え、夜の寝かしつけまで全面的に引き受けてくれました。

落ち込み症状が現れてから5日後には、保健師さんのおかげで精神科のM病院のH医師の予約が取れ、診察を受けられることになりました。

その診察前には何故か少し落ち込みが和らいでいたので、「自分がどんな時にどういう風に気分が落ち込んだり、焦ったり、布団から起き上がれなくなったりしてしまうのか」を自分なりに分析してルーズリーフ両面1枚にまとめて持っていき、先生に見せました。

H医「これだけ冷静に自分の症状が分かっているし、きっと育児の疲れが出たのでしょう。あまり焦らず思いつめずに、自分なりの気分転換が出来れば大丈夫だと思います。」

診察の帰り道ではすっかり気分が晴れて、単に気分転換を上手くできるようになったら良いだけなのか〜♪と普段通りの心理状態に戻り、普通に育児ができるようになっていました。

この診察を受けた日にちょうど出産後初めての月経が来ました。この月経が私の産後うつ病の症状と大きく関わっていたのですが、この産後7ヶ月の時点ではまだそのことに気づいていませんでした。


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東京大学農学部、同大学院農学生命科学研究科修士課程修了。メーカーの研究所に就職して以来様々なバイオ研究に従事し、製品開発につなげたり論文を書いたりしてきました。
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