2020年01月25日
日本の公文書紛失問題でドイツの書類管理能力が話題に… 個人のレベルでも高いドイツの書類管理能力。
この記事は1〜3分で読めます。
みなさんこんにちは、ニールです。僕は現在、ノードライン=ヴェストファーレン州の村でウーファーとして暮らしています。
ウーファーって何ぞやというご紹介
ここ数日間は個人的な理由で記事の更新ができずにいました。待っていたくださった皆さんお待たせしました。
ドイツの書類管理能力
今回は最近日本で話題の公文書紛失問題について、国単位のところから個々の管理能力についても見ていこうと思います。
書類はすべてを物語る
昨今、日本で話題になっているのは行政文書についてなので、あまりなじみが無いかもしれませんがここでは個々のレベルでも見てみましょう。
日本では最近ペーパーレス化が進んでいると聞きます。
一方ドイツはいまだに紙での書類が重要視される傾向にあります。
もちろんドイツでもペーパーレス化は進んでいます。
先日紹介したオンラインバンクなどはその傾向が強いですし、ちょっくシートなども人の手間を省く観点なども踏まえてデジタル化されています。
それでも最後の最後は書類にサインが必要になってきます。
なぜドイツはいまだに紙に頼るのか、その理由として、最も分かりやすいのが現在、の日本の政治会で繰り広げられているような某問題での「言った」「言ってない」の問題にあります。
この問題は、しっかり書類が残っていれば議論をする余地すら与えないわけですから、今行われていることがいかにばかばかしいことかわかると思います。
また文書として紙が残っていても、今回のようになくなってしまえば意味のないことです。
これは個人のレベルでも同じことが言えるので詳しく見ていきましょう。
書類には必ずサイン
ではドイツで紙の書類がどれだけ重要視される理由を具体的に見ていきましょう。
僕の場合、学校などに書類を出願するなどの場面で、ドイツの文書を重要視する場面を見てきました。
日本で卒業証明などの発行を頼めば、いくらでも発行してくれるのが当たり前だと思います。
しかし、ドイツの学校では1部しか発行してくれないところがほとんどなんだそうです。
それはもちろん、悪用などされることを防ぐためです。
では「それが複数必要な時はどうすればよいのか」についてですが、長くなってしまうので別の記事で紹介します。簡単に言ってしまうと役所で作業をする必要が出てきます。
そのほかにも郵便で届く書類には必ずと言ってよいほどサインがされていますし、そのほかのちょっとした書類でもサインが必要になってきます。
郵便だと「この封筒にはどんな書類が入っています。」と言ったことが書かれ、発送した日付と場所、サインが入っています。
会社に勤められている方なら日本でも見る形式なのかもしれませんが、僕みたいな人が扱うようなちょっとした郵便でもこういった紙が入っていることが多いです。
それだけ書類に関する意識が高いわけです。
書類とサインが無いと契約はあり得ない
ドイツ人は国民性としてグレーゾーンを嫌います。以前、ドイツの法律について少しふれた際にも分かったかと思いますが、何事も白黒はっきりさせたいのがドイツ人なのです。
なので、契約に限らず何かの約束事をするときは必ず紙に起こして、お互いのサインが必要になってくる
わけです。
口約束などは、先ほども書いたように「言った」「言ってない」の問題に発展しかねないので、役に立ちませんし、多くの人が当てにしません。
逆を言うと、サインのある書類が無いと、いくらお互いの同意があると言っても、サインが無ければ同意が無いのと同じことということです。
僕がドイツで生活をしてきて、そこまで書類が無いから困ったという経験はありませんが保険としてそういったものがあるに越したことは無いですね。
僕がオペアをしていたころは、生活のことでいちいちこれをするのはあまりにも大変なので、メモを書いておいたり、少なく字で連絡を取るようにしていました。
個人でも高い書類の管理能力
ドイツではこういった書類の管理のレベルは、公私問わずかなり高いです。
それは、もちろん契約を確認するためでもありますし、先ほども少し書いたように何かあった時に自分を守るための保険として書類を保存している面も強いです。
本当はどこの誰でもこれをするべきだと思うのですが、僕たちの母国では国レベルでもこの管理ができていないのでちょっと心配になります…
またドイツの書類管理で面白いのが、どこの誰でも同じファイルを使っているということです。
特にこれにする理由などは無いと思うのですが、本当にみんなこれを持っています。
公的機関から農家のホストファミリー、こどもまでもみんな同じです。
ドイツに住んだら誰もが必ず見るものなので、見たら「ああ、これがニールの言っていたバインダーか」と思ってください(笑)
こどもに関しては、親がファイルしていたりもしますが、かなりの量が幼少期から保存されているので、思い出にも良い面があるなと思います。
また外国人局では僕の個人情報のためにわざわざファイルを用意してくれたりもしました。
100人中100人が持っていると言っても過言ではないです。
僕の場合は、ファイルの中に
- 銀行やオペアなどの契約書
- 学校関連の書類
- 保険の証書
- パスポートのコピーやEチケット
- 違反切符と支払いの領収書
等が入っていました。
大事かどうか判別しきれない時は、とりあえずファイルしておくことをお勧めします。
そしてこういった書類は、公私問わずずっと保存しています。
もちろん日に日にその量は多くなっていくわけですが、そんなことは関係ありません。
どんなに古くたって量が多くたって必要な時に無ければ意味が無いですから、期間などを設けずに保存しておくということは非常に重要であるということです。
いかがでしょうか。
少し余談も交じりましたが、これがドイツでの書類管理の実情です。
第2次世界大戦終盤などは、証拠隠滅のために大量の書類を焼却破棄した過去もあるドイツが現在はこのようにしっかり管理しているというところ、日本も国として見習ってほしいと思いました。
今回の記事はこちらのニュース記事をきっかけに書かせていただきました。
https://toyokeizai.net/articles/-/324873
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