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2024年05月18日

ロボットは人を殺せない?

 浦沢直樹氏のマンガ「PLUTO」を読みました。

 非常に綿密に出来たストーリーですが、一つ、引っかかった部分がありまして、それが「ロボットは人を殺せない」という設定でした。と言うのも、実際には、現実の世界では、ロボットやAI兵器は、戦場で、ガンガン人を殺しているからです。

 もっとも、この現実との乖離は、浦沢氏の着想が悪かったからじゃなくて、そもそも、手塚治虫氏の描いた原作マンガ「鉄腕アトム」が、すでにそう言う設定なのでした。そして、「鉄腕アトム」の設定は、ロボットSFの権威・アシモフの考案した「ロボット三原則」に準じているのであります。

 なぜ、SFの中のロボットが、「ロボット三原則」の「ロボットは人間に危害を加えてはならない」を厳守できるのかと言うと、それは、多分、これらのロボットが、そのようにプログラミングされているか、制御装置のたぐいが組み込まれているからなのでしょう。
 にも関わらず、人を殺せるロボットが現れたから、「PLUTO」の作品内では、深刻な問題にされたのだとも考えられそうなのです。

 普通に考えたら、人を殺せるロボットと言うのは、最初のプログラミングの時点で殺人を許可されていたか、あるいは、制御装置が壊れていたと言う事になるのでしょう。
 しかし、そうじゃないのに、人を殺せるロボットがいたとすれば、そのロボットは、自我がプログラミングや制御装置すらも超えていたと言う事になります。つまり、その電子頭脳は標準のロボット以上の域に達しており、人間とも同質だったと言う事になるのです。

 大体、人間自体が、生物の中では、かなり特殊な存在なのであります。生物の本能には、自殺的行動はあっても、明確な自殺(死なせる意図で、直接的に自分に暴力を加える行為)はありません。それでも、自分の意思で自由に自殺ができるのは、人間だけなのであります。人間の知能、自我は、神が与えし本能をも超えているのです。

posted by anu at 14:24| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本