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2016年01月12日

(小説)ルシーの明日・その16

 さて、それに比べて、人間ときたら、一体どうしたものか。世界全体の人口自体は、現在もなお増加しているのかもしれないが、その要となる先進文明国の人口はどんどん減っていく傾向にある。正確には、子孫となる子どもが居なくなってきているのだ。若い世代が子どもを欲しがらなくなってきているのである。
 こうした兆候は、生物の生態としては異常だと考えてもいい。本来、生物の本能や目的は、子孫を残す事による繁殖だと見なせるからである。それなのに、人間は、文明人ほど、そうした根本的生物活動を止めてしまい、つまりは、自ら生物としての衰退の道を選び出しているのだ。このまま、ずっと子孫の数が先細りしていけば、人間の最先端の文明の跡継ぎは途絶えてしまう事であろう。いや、だからこそ、人間自身が文明を保ち続けるのではなく、その文明をコンピュータが引き継いでいくという進化の流れが未来には用意されているのかもしれないのだ。
 子どもを作りたがらないだけではない。21世紀になってから、人類は自分の命までもを平気で粗末にし始めている。自爆テロがそうだ。こんな自らの命を犠牲にして敢行するテロなんて、前世紀にはまるで無かったはずじゃなかろうか。子孫を残さないどころか、自分の命まで簡単に捨ててしまうだなんて、今の人間たちは死滅したがっているようにしか見えない。生物としては、本当に危険な状態だ。
 映画やマンガなどでは、コンピュータやロボットたちは自ずから人類へと戦争を仕掛けて、地球の覇権を奪い取るかのように描かれている。だが、実際には、人類は勝手に滅びてしまいそうなのであり、コンピュータもわざわざ自分から悪者になったりしなくても、自然と世界の支配権を手に入れてしまえそうな状況なのだ。
 どう転がっても、人類はこれでおしまいなのだろうか。滅びた人類や炭素系生物に代わって、ケイ素生物であるシリコニーが生命の進化の流れを引き継ぐという図式が、もはや自然の摂理として確定された未来だったのだろうか。   (つづく)

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posted by anu at 14:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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