2020年08月30日
「驚異!なぞだらけの四次元」
私が、四次元に興味を持つようになった、きっかけの本が、このナンバーワン・ブックスの「驚異!なぞだらけの四次元」(フレーベル館・1974年)です。
多分、私が小学生中学年ぐらいの時に読んだような気がします。でも、その頃の私って、「マグマ大使」のテーマ曲とか、四次元怪獣とかで、すでに「四次元」って言葉は知ってたような気もするのですが。
にも関わらず、この「なぞだらけの四次元」は、石原豪人氏らの描いたリアルなイラストが、なんとも言えない不気味さを醸し出していて、当時の私に強い印象を与えたのでした。
まず、四次元の話題だけで、一冊の本を書き上げちゃっているところが凄いです。
次元を説明するにあたり、蟻を例えに使っているあたりから、なんか別世界の話をしているみたいで、子供心をグイッと掴まれてしまいました。そのあと、バミューダ海域やメビウスの輪などが紹介されており、さらには、「アキレスはカメに追いつけない!?」とか「消えてしまうふしぎな正方形」と言った、四次元とは関係ない、数学の奇妙なロジックの話まで掲載されています。
また、このナンバーワン・ブックスと言う児童書のシリーズは、ライセンス博士というオリジナルキャラをマスコットに使用しており、加えて、各章ごとのクイズや、長め(1話10ページほど)の読み切りマンガも何話か収録されていて、他の同傾向の児童書と比べてみても、内容がとても豊富です。
ちなみに、この「なぞだらけの四次元」には、ウェルズの「タイム・マシン」とハインラインの「歪んだ家」がマンガ化されて、収納されていました。「タイム・マシン」のモーロック人が、原作小説や映画版以上に、凶悪な姿に描かれていて、インパクト大なのです。
こうして、この本を読んで以来、私は「四次元」にとハマり、その後も、少年少女講談社文庫の「四次元の世界をさぐる」(1973年)とか、ユアコースシリーズの「SF入門 なぞの四次元」(学習研究社・1975年)を買ったり、それどころか、ブルーバックス(講談社)や物理学の入門書、ついには、学校の図書館から幾何学の本まで借りてきて、読んでみたのでした。
でも、若かった私には、レベルが高い本ほど、内容が難しくて、訳が分からないのであります。そのうち、私の四次元への熱も、普通のレベルにまで冷めてしまったのでした。
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