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2020年01月08日
スイスの絵本特集2〜『ウルスリのすず』カリジェの世界
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今日は、スイスの絵本特集2回目は、『Schellen-Ursli - ウルスリのすず』をお届けします。
2015年の冬に映画化も実現したこのお話は、ハイジと同じく昔からスイス人に愛されて続け、
ハイジと同じように人々に語り継がれています。今では世界中の言葉に翻訳されています。
この本の絵を描いているのがカリジェさん(Alois Carigiet)。この他にも『アルプスのきょうだい』『大雪』など
多数の絵本が刊行されています。
彼の絵の色使いは本当に独特で、子供が大好きな世界を繰り広げています。
![IMG_4250.jpg](/akiswitzerland/file/IMG_4250-thumbnail2.jpg)
彼の絵本たちの中でも圧倒的な人気の『ウルスリのすず』をご紹介していきましょう。
このお話の背景は実際にある、スイスのグラウビュンデン州のエンガディン地方にある、グアルダ Guardaという人口180人の小さな村。
そこでは、毎年春を迎える伝統的なお祭り『チャランダマルツ Chalandamarz』が3月1日に開催されます。
チャランダマルツのお祭りは、子供たちが色々な大きさのカウベルを首からぶら下げて、それを鳴らしながら村中を行列をなして歩くというのが昔からの習慣で、そのカウベルの大きな音で冬を追い払うのです。
下の写真は実際のお祭りの写真です。子供達にとってはとても楽しみなイベントなんでしょうね。
カルジェの絵は、アルプスの山奥でたくましく生きている子供たちの姿を
生き生きと描いていて、その躍動感と子供達への温かい視線にいつも心を打たれます。
『ウルスリのすず』
文 セリーナ・ヘンツ Selina Chönz
絵 アロイス・カルジェ Alois Carigiet
文 セリーナ・ヘンツ Selina Chönz
絵 アロイス・カルジェ Alois Carigiet
ずっと遠く、高い山のおくに
みなさんのような男の子が住んでいます
ウルスリは貧しい家の男の子
いつも父の仕事を手伝い
そして大好きなヤギのお世話もかかせません
春のお祭りが近づいてきました
子供達がそれぞれの鈴を首に下げ、冬の寒さを吹き飛ばします
ウルスリは大きい鈴は持てず 一番小さい鈴を下げることしかできません
「大きい鈴をもって歩きたい!」
そう考えたウルスリはいいことを思いつきます。
夏の間に利用する山小屋の部屋に掛けてある大きい鈴を取りに行こう!
雪深い山をウルスリは元気に山小屋めがけて歩いて行きます。
しかし雪の中に靴が沈み、なかなか前に進みません
だんだん日が暮れてきて
小屋に着いた頃にはとっぷり日も暮れていました
鍵の閉まっていた小屋の窓から入り込んだウルスリは
いつものように壁にかかっている、念願の大きな鈴を見つけます
そして疲れ切ったウルスリはぐっすり小屋の中で眠ります
一方村では両親も村の人々もみな必死でウルスリをさがしています
山で遭難したのではないのか
お父さんとお母さんは絶望の夜を過ごします
翌朝、それは春のお祭りの日
太陽は輝きとても美しい朝をむかえます
ウルスリは元気に村に向かって行きます
悲しみに明け暮れたお母さんとお父さんの前に
大きな鈴を肩にかけた愛するウルスリがあらわれます
ウルスリは大きな鈴を下げて、他の子供たちと元気よく行進します
みなさんのような男の子が住んでいます
ウルスリは貧しい家の男の子
いつも父の仕事を手伝い
そして大好きなヤギのお世話もかかせません
春のお祭りが近づいてきました
子供達がそれぞれの鈴を首に下げ、冬の寒さを吹き飛ばします
ウルスリは大きい鈴は持てず 一番小さい鈴を下げることしかできません
「大きい鈴をもって歩きたい!」
そう考えたウルスリはいいことを思いつきます。
夏の間に利用する山小屋の部屋に掛けてある大きい鈴を取りに行こう!
雪深い山をウルスリは元気に山小屋めがけて歩いて行きます。
しかし雪の中に靴が沈み、なかなか前に進みません
だんだん日が暮れてきて
小屋に着いた頃にはとっぷり日も暮れていました
鍵の閉まっていた小屋の窓から入り込んだウルスリは
いつものように壁にかかっている、念願の大きな鈴を見つけます
そして疲れ切ったウルスリはぐっすり小屋の中で眠ります
一方村では両親も村の人々もみな必死でウルスリをさがしています
山で遭難したのではないのか
お父さんとお母さんは絶望の夜を過ごします
翌朝、それは春のお祭りの日
太陽は輝きとても美しい朝をむかえます
ウルスリは元気に村に向かって行きます
悲しみに明け暮れたお母さんとお父さんの前に
大きな鈴を肩にかけた愛するウルスリがあらわれます
ウルスリは大きな鈴を下げて、他の子供たちと元気よく行進します
カリジェの作品は、素朴な山の暮らしの中での、家族の愛情と子供のたくましい姿をいつも子供の目線で描いていることが特色です。
彼の鮮やかな彩り深いこの絵本の素晴らしさを、いつか図書館ででも味わっていただけると嬉しく思います。
スイスの国民的な絵本作家である、アロイス・カリジェ。
スイスの子供達はみんなこの絵本が大好きです。
カリジェは1902年にこの物語と同じグラウビュンデン州南東部のトゥルン Turunで11人の兄弟の7番目として生まれました。
同郷の女性詩人ゼレーナ・ヘンツと一緒にこの絵本をつくりました。
カリジェの絵はグラウビュンデン州立美術館の「ビュンドナー美術館」でも見ることができますし、
クールにある、Romantik Hotel Sern内の展示室でも見ることができます。
温かい雰囲気の四つ星ホテルなので、一度泊まってみたいなあと思っています。
それから、ドイツとスイスの国境にある有名な中世の街「シュタイン アム ライン」のホテルアドラーの外壁は圧巻です。
お客様をお連れすることも多いのですが、この絵は独特の魅力がありいつも喜ばれます。
また夏になったら、シュタインアムラインの観光情報もお届けしますね。
ところで、この「ウルスリのすず Schellen Ursli』は2015年〜2016年の冬に映画化されています。
また親バカでうちの息子の映画の話になりますが、「ハイジ」と「ウルスリのすず」と 息子のえいが「ビッグ&リトル」はほぼ同時に映画化されました。
通常スイスは日本と違って、子役子役と囃し立てられることは全くありません。
まして、子役を育てるエージェントのようなものもありません。
一度子役をした子供達のほとんどは進学などに忙しく、
将来俳優として続けていく人はほんの少しです。
でもあの年は流石に一度に何人もの子供の俳優が活躍した年だったので、
新聞が取りただしたこともありました。
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みんなとても個性的で、素晴らしい役者として大絶賛されました。
その中でも、真ん中の写真のセリーナ役だったジュリアちゃんは「将来、女優になりたい」とはっきり宣言してました。
彼女は本当に才能溢れる魅力的な女の子だったので、きっと女優さんとして成功すると思います。
あの二大伝統的物語を元にした二大映画と一緒に新聞に載るなんて、なんとなく嬉しい母でした。これも一重に偉大なマティアス・グナーディンガーさんとの共演をさせていただいたおかげなのです。
映画公開の前に亡くなられたマティアスさんにとって最後の映画となった息子出演の映画なんですが、
マティアスさんのことに関しては、またいつかお話しさせてくださいね。
長々と書いてしまいました。
スイスの絵本は他に、グリム童話を描いた「フェリクス・ホフマン」や、「エルンスト・クライドルフ」も有名です。
またいつか二人の作品のお話しもしていきますね。
とりあえずスイスの絵本特集はここでひとまず終了します〜。
明日9日は、スイスのローザンヌで「ユースオリンピック」が開催されます。
今月6日には、日本選手団の結団式があったようです。
旗手に選ばれたのは、先月行われたフィギュアスケート全日本選手権の男子シングルで
ユース参加でありながら、堂々3位と健闘した鍵山優真くん。
将来有望な若い選手たちの活躍を応援したいですね。
ちょっとそのことについて触れてみたいと思います。
また遊びに来てくださいませ。
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スイスの絵本作家 ハンス・フィッシャー
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スイスの絵本作家の作品といえば、まずいちばんに浮かぶのが、グリム童話の
『ブレーメンのおんがくたい』です。
![IMG_4238.jpg](/akiswitzerland/file/IMG_4238-thumbnail2.jpg)
ハンス・フィッシャーさんが自分の長女ウルスラへのクリスマスの贈り物として、
この有名なグリム童話『ブレーメンのおんがくたい』をつくりあげました。
その後の作品の刊行も全てわが子のために描いたそうです。
お話は、年老いて飼い主に厄介者扱いされるようになった動物たち、ロバ・いぬ・ねこ・おんどりが
ブルーメンへ行って音楽隊にはいって又活躍しようと心に決めます。
ある夜、4にん(4匹ではなく、4人と描いています)は森で一晩とまることにします。
すると気のてっぺんで眠っていたおんどりがある一軒家をみつけます。
そこで4にんはそのお家まで行ってみることにしました。
そのお家には美味しいご馳走がテーブにたくさん並べてありました。
そこはどろぼうたちのの住処だったのです。
窓からのぞいていた4にんは一斉におんがくをはじめ、部屋の中になだれ込みます。
ろばは ひんひん、いぬは わんわん、ねこは にゃあにゃあ、おんどりは こけっこっこう。
どろぼうたちは化け物が来たのだと、びっくり仰天 逃げて行きます。
4にんの仲間たちはテーブについて 美味しいご馳走をお腹いっぱいたべます。
![IMG_4229.jpg](/akiswitzerland/file/IMG_4229-thumbnail2.jpg)
ごはんがすんだ4にんは、めいめい好きな場所で眠ることにします。
ろばは にわの わらの山の上に、
いぬは 戸のかげに、
ねこは かまどの あたたかい はいのなかに うずくまり、
おんどりは やねのうえに とまりました。
ようすを見に 戻ってきたどろぼうたちを 4にんは おいはらいます。
真っ暗な部屋の中、忍び込もうとした泥棒に
ねこは どろぼうのかおへ とびかかり、ふーっとうなって、ひっかきます。
いぬは ぱっくり あしに かみつきます。
ろばが うしろあしで ちからいっぱい けとばします。
そしてさいごに おんどりが やねのうえから、「こけこっこう!」となきます。
![IMG_4228.jpg](/akiswitzerland/file/IMG_4228-thumbnail2.jpg)
おどろいたどろぼうたちは、このうちにはおそろしい あくまのばあさんがいる、と、
二度とそのお家には よりつきませんでした。
![IMG_4248.jpg](/akiswitzerland/file/IMG_4248-thumbnail2.jpg)
そして 四にんの おんがくかたちは、
このいえに ずっと すむことにしました。
ざっと要約すると、こんな感じのお話です。
ハンス・フィッシャーさんの絵は本当に心を穏やかに優しい気持ちにさせてくれます。
ハンス・フィッシャーさんは、1909年にスイスの山地ベルン地方で生まれました。
ジュネーブの美術学校に入り、そこで、有名なパウル・クレームから教わります。
学校を出て、主に商業デザイナーとして、次第に有名になって行きます。
彼はまた、スイスでもデザイナーとして有名で、
版画家としてでは、1952年にベネチア・ピエンナーレ展に作品を展示しています。
1958年に49才の若さでこの世を去りました。
ところでうちの家の近所にUtznachという街があるのですが、
そこにある普通の一軒家に
『ブレーメンのおんがくたい』の絵が描かれています。
このように この絵本はスイスの人々にも愛され続けているのです。
彼の絵本でもう一つのお気に入りは、
これ、『こねこの ぴっち』です。
日本では岩波の子どもの本として、子供達に親しまれています。
息子くんも夢中になっていたなあ〜。
![IMG_4249.jpg](/akiswitzerland/file/IMG_4249-thumbnail2.jpg)
子供が小さい時は本当に毎日本をたくさん読んであげてました。
特に寝る前は10冊読んでも15冊読んでも、「もっと〜」と頼まれます。
ある日友達に「今日は3冊ね。」って初めからいえばいいんだよと言われ、
実行してみたら、これが結構効き目があったわさ。
その代わりに、絵本の後、お話を作らされていたけれど、
「むかしむかしあるところに ○○くん(息子くんの名前)というお爺ちゃん(爺なんや)がすんでいたとさ、、」
みたいなやつ。
それでちゃんとオチがないとダメで、結構こっちの方が大変だったりしたなあ。。。
今や絵本なんて見向きもしなくなり、
今考えれば、10冊でも20冊でも気がすむまで読んであげればよかったなあああ、と思います。
子どもに本を読んであげるのは期間限定。あっという間に期限が来てしまう。
だから、お母様、たくさんたくさん読んで下さいね〜
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