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2015年02月10日

フリージャーナリストが犠牲になる理由

 イスラム原理主義の過激派集団・イスラミック・ステイト(IS)のインターネットを使った残忍な動画の投稿は、ネット時代の新たな戦争の手段として捉えられるだろう。

 その中で日本人も敵対する対象となり、悲惨な結果となった湯川さんと後藤さん。今後も「ジャーナリスト」は、戦闘員と同じように敵方にとっては、格好の攻撃材料になるだろう。何しろ、武器は持っていないのだから。

 なぜ、紛争地域にフリーのジャーナリストが行きたがるのか。この事実は、裏を返せば、朝日、読売に代表される大手マスコミは、紛争地域には絶対に行かない、という会社内での約束事があるからだ。
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 日本の大手マスコミは、高学歴、高収入、社内でも「終身雇用」という特典で守られている。紛争地域への取材は、使う側=会社も、使われる側=記者も、できれば避けたい、と思う。命に関わる取材は、しなくてもいいですよ、という労使間の取り決めがある。

 それでも雲仙普賢岳の噴火の際に火砕流に巻き込まれたり、ヘリコプターでの取材時に機体が落ちて死亡する事故も多々ある。危険な場所へ行くことはあるにしても、紛争、戦争地域への取材は、現実には許されないことが多い。





 危険地帯に行こうとしない大マスコミの記者に代わって、最前線まで行こうとするのが、フリーのジャーナリストだ。その世界は厳しい。

 テレビ局や新聞社にニュースを買ってもらわなければ、次の取材費さえなくなる。さまざまなスケジュールを調整しながら、交通費をかけて取材しなければならない。

 だから、危険な戦闘地での取材は、フリーにとってはおいしい仕事だ。少々危険でもスクープ映像を取れれば、収入になる。大丈夫だろう、と行ってしまうこともある。そうでもしなければ、生活できない人だっているだろう。

 通信社のAFPでは、フリー記者たちが、そうした危険な場所に無理に行って記事を書いたり写真を撮影したりしないように、最近ではそうした記事を「一切、購入しない」と取り決めしているそうだ。ニュースを高く買ってくれなければ、飛行機代や宿泊代は自腹となってしまう。

 だが、それでも行かなくてはならない理由がジャーナリストにはある。

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2015年01月25日

「イスラム国」報道にみるネット時代の戦争

◆「イスラム国」報道にみるネット時代の戦争

 恐ろしいことだ。インターネットが普及し、世界中で動画やメッセージが見られるようになり、戦争の手段として使われる。イスラム国による日本人殺害の画像も、すでにネットによって誰でも見られる。処刑している場面でさえ、デスクに置いたパソコンで見られる時代となって、私たちは何を信じればよいのだろうか。

 ナイフで首を切られ、その死体の上に生首が置かれる。それが、瞬く間に世界中の何億という人の目にさらされる。消しても、消しても、一度アップされた動画や画像は、ウイルスのように拡散していく。

 その映像には、パソコンを、ものの5分もカチカチやるだけで、たどり着いた。オレンジ色の服を着せられ、胴体部分の上に生首が置かれている。どす黒い血が流れている。人間の最後。最もあってはならない場面。

 考えてみれば、エボラ出血熱より感染力は高いかもしれない。この映像を見ることによって、日本中の人々は何を考えるのだろうか。恐怖、怒り、やるせない感情。政府への怒り。危険な場所と知って入国した渡航者への疑問。

 しかし、僕はここで事件の内容やイスラム国という組織の異常性を問うのではなく、殺害場面を誰でもリアルタイムに見られるようになったことについてだけ、言及したい。

 人類は結局、何も学んではいないのではないか、ということだ。西洋で続いた異端者の公開処刑。日本だって戦国時代に敗者の生首を権力を握った者が河原にさらした。法に基づいた公開処刑が、今も続いている国がすぐそばにもある。

 インターネットの普及は、世界中で言語を超えた同じ議論が可能になり、同じ画像を見ることによって誤解や曲解がなくなり、地球全体の平和につながるものと信じていた。

 ハイテク戦争が起き、軍事衛星がいくつも地球上を回って情報が瞬時に敵方に伝わることこそ、ネット時代の戦争だと思っていたが、もっと恐ろしい戦争があった。

 一人の兵士がオレンジ色の衣服をまとった「囚人」を処刑する場面をネットに流す事によって、何億人という地球人を敵にしたり、あるいは味方にすることもできる。
 核兵器を使ったり、ハイテク兵器を使った大規模な戦争は、それだけで起きる。

 人類は超えてはならないラインをすでに超えているのではないか−。先日、ある科学者と話をしていて、そんな言葉を聞いたとき、僕は考えさせられてしまった。

 インターネットの普及、だれでも簡単に人を処刑、殺害する場面が見られる時代。私たちは知らない間に、治ることのない「病」に冒され始めているのではないか。
 
 それさえもわからなくなっているのは、やはり、この「病」の感染力が人類がこれまでに経験したことがないほど、強いからではないだろうか。

 僕は、ここまで考えるのが精一杯だ。

2014年12月30日

エアアジア機墜落は天災なのだろうか、それとも人災?

◆エアアジア機墜落は天災、人災?

 28日午前6時17分(日本時間8時17分)に消息を絶ったインドネシア・スラバヤ発シンガポール行の、エアアジア8501便(乗客乗員162名)エアバスA320型機は、なぜ墜落したのか。航空機用救命無線機(ELT)の遭難信号も探知できていないため、断定はできないものの管制官との交信から乱気流に巻き込まれて操縦不能になったとみられている。

 A320と言えば、日本でもジェットスターやピーチ、バニラエアなどの格安航空会社(LCC)が使用している世界のベストセラー機だ。

 エアアジア機は、スラバヤを離陸して36分後の28日午前6時12分ジャカルタの管制塔に「天候が悪いので左向きに針路を変えたい」と要請した。

 管制官が許可した後に、さらに「6000フィート(約1800メートル)高度を上昇して3万8000フィートにしたい」と再度要請。管制官は周辺の航空機の状況を確認後、6時14分に2000フィートの上昇を許可すると伝えたという。

 しかしもう、このときにエアアジア機からの応答はなく、6時17分に管制塔のレーダーから機影が消えている。12分から14分の約2分間に何が起きたのだろうか。

 インドネシア救難当局は、記録的な悪天候の中、エアアジア機は積乱雲を避けることが出来ずに突入し乱気流で操縦不能になり、救難信号を出すことも出来ず墜落したと見ている。機体は、水深1000メートル近くの海底に沈んでしまったらしい。

 この付近は、年明けの2月頃まで多数の積乱雲が発達しやすく「パイロット泣かせの航路」だった。
 思い出されるのは、2009年のエールフランス機墜落事故だ。同じように高度を上げたとき、外気がマイナス50度以下にもなり、その際に高度を正しく測定する計器のセンサーに着氷。計器は不正確な数字を示していたことが墜落後にわかっている。

 悪天候になると、自動操縦は解除されているため、パイロットは計器で適正な速度にしなければならない。エールフランス機は、それに失敗し墜落している。

 産経新聞の電子版によると、エアアジア機が墜落したとみられる場所について、付近をよく知る日本の航空会社の機長の談話として「計器をみながら、迫る雲のカーテンの間をすり抜けていく難所」だという。

 年末から2月にかけたこの時期、大きいものは幅300キロにもなる積乱雲が何層も発達するという。

 エアアジア機は進路変更を管制官に要請してから2、3分間でレーダーから消えて、遭難信号も出さなかったことを考えると、積乱雲内で、キリモミ状態になり、機体の姿勢を立て直そうとする余裕もなく、海に突っ込んだのではないか。
パイロットはF16を操縦していた空軍上がりのベテランだったと報じられているが、それでも対処できないほどの緊急事態が機体に起きていた、とみるのが、いまのところ一番有力な事故原因だと思う。

 それにしても、アジアの空の混雑は想像以上に増しているらしい。経済活動が活発になり、LCCがタクシー並みの料金で運航を始めてから旅客が急増しているという。

 空の管制業務は多忙で、緊張を強いられる。航空機を増やしいているので、パイロット不足もある。飛行時間が長いベテランパイロットでも、慣れない飛行経路を飛び、多忙な管制官の指示に従うということは、知らない間に人的な危険度が増している。

 報道には、精度の高い気象予報がないことも指摘されていた。日本とアメリカ、ヨーロッパの気象観測当局は航空機向けて、詳しい天候予報を提供し、悪天候時には、とくに注意を促しているという。

 ところが、東南アジア地域では、こうしたサービスはないため、「日本の気象衛星画像などを基に飛行計画を立てている」という内情をレポートした記事もあった。

 ハイテク機でも安全に飛ばせなければ、事故につながる。
 今回の事故原因の解明を注意深く見守りたい。

IMG_2684.JPG
<<写真は新千歳空港。記事と関係はありません>>

2014年12月27日

◆黒田博樹が8年ぶりに広島復帰!なぜ高年俸を振ってまで

◆黒田博樹が8年ぶりに広島復帰!なぜ高年俸を振ってまで

 ヤンキースをフリーエージェント(FA)となった黒田博樹投手(39)が広島東洋カープに復帰することになった。球団が、来季の契約を結ぶと発表したもので、黒田の広島復帰は8年ぶりとなる。

 背番号は広島時代と同じ「15」の予定で、チームには来年2月中旬の沖縄キャンプの頃に合流する見込みだという。
広島が提示した条件は、1年契約で、年俸は総額4億円と出来高払い(推定)だ。メジャーの複数球団が獲得に興味を示していたとされるなかで日本球界へ復帰したのは、なぜなのだろうか。

 先日、日本ハムが田中賢介の復帰を発表したが、これからも日本のプロ野球を去った選手が、再び元のチームに戻る、という流れが続くかも知れない。

 ヤンキースの年俸から実に15億円減、とも報じられている。広島のオーナーも黒田のこの復帰の決断には、驚いたそうだ。

 広島は黒田と3回にわたって交渉し、26日に球団に「帰ります」と黒田から連絡があったという。
 2007年オフにFA宣言して、翌年から大リーグのドジャースでプレーした。12年にヤンキースに移籍、1年契約で臨んだ今季は11勝を挙げ、日本選手初の5年連続2桁勝利をマークした。

 イチロー選手(41)、田中将大投手(26)らと共にヤンキースの主力となっている。大リーグ通算7年では79勝79敗、防御率3・45。

 黒田は大阪・上宮高―専修大からドラフト2位で1997年に広島入団。05年には最多勝、06年には最優秀防御率のタイトルを獲得。広島での通算成績は103勝89敗、防御率3・69。

 広島は、黒田の加入で、本気でリーグ優勝、日本一を目指すつもりだろう。

2014年12月23日

週刊プレーボーイの日ハム・中田取材拒否騒動

◆週刊プレーボーイの中田取材拒否騒動

 ネットで面白い記事をみつけた。週刊プレーボーイのネット版だ。
見出しはこうだ。

 「本誌を取材拒否! 地元でファン離れ…北海道日ハムは一体なにが変わったのか?」
15日(月)の早朝に配信されている。

 ネットから、若干引用する。
 「先日、本誌が北海道日本ハムファイターズの中田翔外野手にインタビュー取材を申し込んだところ、球団からよもやのNGとなった。今シーズン、全試合に出場し四番として活躍、初の打点王のタイトルも獲得した中田選手へのオファーは、親しい関係者を通じて事前に本人に打診、内諾してもらっていたため、まさかの取材拒否といえる」

 日ハムの広報担当者は、次のように述べたという。

 「大変申し訳ないが、『週刊プレイボーイ』さんの媒体イメージが球団の方針とは異なるためお断りさせていただきたい。他の選手も同様で、今後もその方向でご了承願えればと思う」





 事実上の媒体の選別。だが、週刊プレーボーイは、これまでもプロ野球のスター選手の特集や、球界に物を申してきた歴史がある。購読層は、高校生あたりから20代後半くらいまでだろうが、男の子から男子に、そして大人になる課程で、一度は通過する雑誌だ。

 その雑誌の評価うんぬんより、日ハムがこうしたメディア選別をあからさまにし始めたのだろうか、と思った。

 プレーボーイ誌は「これまで何十年もプロ野球界とおつきあいし、各球団の選手を多数インタビュー掲載してきた実績はある」と主張している。さらに「球団方針としてこれほど露骨な対応をされたことは他チームでもない。一体、北海道日ハム内で何が変わったのか?」と。

 以下は、雑誌に掲載されているスポーツ紙の記者のコメントだ。それが本物かどうか、見定めることはできないが、実は僕も、同じようなことを北海道を拠点にするスポーツ紙のカメラマンから聞いた。

 「実は、球団フロントが何を考えているかわからない、というのは番記者たちの間でもここ最近ずっと言われてるんですよ。イメージ作りというか、ブランド統制みたいに大谷(翔平)や中田をやたら守る姿勢を見せたり、その一方で地域密着やファン第一と言いつつビジネスライクでシビアな面が目についたり」

 なるほど。そう思っている記者がほかにもいたのか、と。

 日本ハムは、もともと関西に本社あり、そのシビアなビジネスセンスは、業界でよく知られたところだ。ある銀行マンが「日ハムは、本当にケチハムですよ」と、数年前に言っていたので、「そんなこと、北海道で言うもんじゃないよ」と、逆に戒めたことがあったが、結構、そういう見方をしている人がいる。
 
 最近でもっとも批判されたのは、糸井問題だろう。糸井がポスティングでのメジャー挑戦をちらつかせ、代理人もはさんでもめたため、オリックスにトレードに出したことは、今でも納得しないファンは多い。さらに、その見返りとして獲得した大引や、あれほど貢献大だった小谷野も、このチームを去ったとなれば、選手間で何がささやかれているか、だいたい想像がつく。





 週刊プレボーイ誌によると、取材NGを伝え聞いた中田は「マジっすか?」と、言ったとか。

 まあ、優勝すれば、誰も文句は言わない。それは、球団も栗山監督も重々承知のこととは思うが。




2014年12月22日

【つれづれコラム】罪の軽重

 【つれづれコラム】罪の軽重

 小保方問題で、さまざまな意見やご指摘をいただき、ありがとうございました。取材記者として35年間、いろいろな現場を見てきた者として、「罪の重さ」について書いてみようと思います。

 ネット時代になって、新聞の部数が大幅に減りました。そして減り続けています。そうですよね、タダで新聞の情報が分かるなら、わざわざお金を出しません。日本特有の宅配というシステムは、新聞社だけでなく、販売店や新聞に折り込まれる広告業界と密接な関係もあり、欧米のように急激に新聞が消える、ということにはなっていませんが、無料の記事が読めるネット記事が増えれば増えるほど、お金を出して新聞を取ろうという人たちが減っていくのは当然です。

 僕も新聞社勤務時代に、「では、新聞の優位性をもっとアピールする手立てはないか」と、さんざん仲間たちと話し合いました。

 僕が行き着いていた結論は「新聞は、ニュースの軽重を紙面で割く分量と見出しによって表現している。ニュースがネットで氾濫する時代だからこそ、ニュースの軽重を知らせる新聞には意味がある」。





 ところが、そんな「新聞の論理」は、自分が新聞記者を辞めてから、社会に通用しなくなっているな、と感じることが多々あります。

 ネットには、次々に新しいニュースが流され、読みたいニュースは、まず見出しで選択される。スポーツ選手やテレビに出てくる芸能人の話題は、どうしても見たくなってしまいます。身近であり、興味があるからです。

 新聞やテレビでは、ああ言っているけど、ネットでは、こう言っている。そのとき、錯覚します。

 ネットの記事の方が「面白い」。あるいは、「本当かも知れない」と。罪の軽重を新聞記事のスペースや見出しの大きさで微妙に調整してきたつもりの、マスメディアとしての新聞は、その溢れ出る情報の前に、読者の支持を受けない、あるいは受けられない状況に変わっているのだと思います。

 だからこそ、ニュースバリュー(価値)の大小を判断する材料が必要になってくる。

 みんなが幸せになる話題や、科学の発見、進歩などは、大きく扱っても誰も文句は言いません。問題は、「罪の軽重」です。

 今年もたくさんの事件が報道されました。罪の重さによって、その放送時間が違うとか、紙面の大きさが違うとか、ネットの記事の分量が多いということはありません。

 その分量と罪の重さの相関関係は、昔からあってないようなものでしたが、最近はますますその傾向が強くなっていると思います。罪が重いから、必ずしも多く報道されることはない。その逆に罪の度合いが低くても、興味が沸くことなら繰り返し、大きく報道される。あるいは、ネットで話題になる。

 たとえば、芸能人の麻薬使用。大きく報道されますが、強盗や傷害事件、殺人事件より、罪の程度は、ごく小さい。だがこれは、何度も繰り返され、写真や映像が流される。

 イスラム国が、流す処刑映像は、僕が今年一番ショックな出来事でした。それに対する米英軍などの報復空爆。おそらく何百人、何千人という「イスラム国」寄りの人たちが死亡しているはずですが、それは一切報道されません。どこかで、「殺して当然だ」という風潮があります。



 あんなに残酷な映像を流すイスラム国のやつは許せない−それが一般的な見方でしょう。ですが、「死刑廃止」が持論の僕としては、本来は米英軍の空爆も止めさせる立場でなければなりません。そこで「罪の軽重」を自問自答することになるのです。

 「人殺しが最高の罪である」という普遍であるはずの考え方さえ、揺らいでいる自分がそこにいます。たくさんの現場や、多くの人たちの意見を聞いてきたつもりの自分でも、判断に迷いが生まれます。結論がすぐには出せないのです。
これからも、それは続くと思います。

 答えを探す取材、あるいは取材の旅は、これからも続くのだと思いますが、そんな僕でも断定できることがひとつだけあります。

 それは、大多数の人たちが賛成する事案や事象があっても、それは正しいとは限らない、ということです。

 自民党が圧勝した選挙のときにも書きましたが、多数決の論理は、歴史を振り返ると、のちに誤りであることもある。力で力をねじ伏せるような究極の決定、つまり戦争という手段を選ぶ決定をする多数決は、その後に否定されることが多い。でも、人類は、また同じ多数決で、決めようとします。誤りは繰り返される。

 年末だから、というわけではありませんが、頭の中のもやもやを晴らそうと思って書き始めても、結局、もやの中にいる自分がいます。

 答えはまた、次の年に持ち越しです。
 





2014年12月21日

小保方晴子さんと野々村竜太郎、佐村河内守の会見を同列に扱うメディアやネット論調は許せない

◆どうしても言いたい。小保方晴子さんと野々村竜太郎、佐村河内守の会見を同列に扱うメディアやネット論調は許せない

 これを読んでおられる多くの常識ある方が、そう思っていると思う。

 理研の小保方晴子さんと元西宮市議の野々村竜太郎、そして作曲家を自称して、多くの人たちを騙した佐村河内守の会見を「今年のおもしろ会見」あるいは、「今年のうそ」というような括りで、会見の模様のビデオを流しているテレビ局、そしてネットの論調は許してはならない。

 後者の2人は悪意を持って、故意に行動し、犯罪の要件があるのに対し、小保方氏のSTAP細胞をめぐる一連の出来事は、犯罪ではない。研究者として未熟な部分や、税金で運用されている理研の組織としての問題はあるにせよ、小保方氏個人を袋叩きにするような問題ではないだろう。

 理研の先日の会見でも、責任者が会見を終わったあとに(小保方氏を)犯罪者のように監視しながら実験をしたことに対し、反省の言葉を述べていた。

 NHKの9時のニュースで、この3人の映像を同列に流したことに大きな憤りを感じた。

 ニュースの制作者は、まっとうな常識がないのだろうか。ニュースの現場にいる者なら、同列に扱うことに対する、メディアの危うさを感じないわけはないと思う。

 理研問題は、NHKが最初に報じたために、「実験の誤り」を、大きく報じることによって、あたかもこの問題の取材をを終始リードしているかのような印象を視聴者に与えていた。僕はNHKのニュースバリューの判断に最初から違和感を持っていた。

 僕の小保方問題に対する思いはこうだ。

 科学に誤りはつきものだ。その方法(実験)や、検証の仕方、公にする方法に誤りがあっても、犯罪には結びつかない。犯罪とするなら、これまで多くの税金を投入して「科学」の名のもとに、行っている様々な科学的な実験や研究はすべて否定されかねない。たとえば、原発だってそうではないか。あれだけ多くの犠牲者を出したフクシマがあっても、4年たって、原子力発電をすべて否定することにはなっていない。

 民放は、NHKが3者の会見を同列に扱ったことで、同じように3人の映像を同列で扱っている。ひどい番組になると、お笑いタレントが的外れなコメントをして、笑いを誘って終わる。

 繰り返すが、野々村、佐村河内は、犯罪の要件がある。小保方氏は、科学の問題として、多くの疑念や指摘をされることがあっても、犯罪ではない。たとえ、「税金泥棒」と言われても、研究者として毅然とした態度を取って構わない。メディア、とくにテレビメディアは、それをきちっと整理して伝える必要がある。

 既存の大メディアが、そんな具合だから、ネット論調は、もっとひどいものになっている。3人を一括りにして「キセキの世代」と言うのだそうだ。漫画雑誌に、そうした表現があって、それを真似ているという。

 こうして、誤った認識が拡散されていく。

 常識ある人たちと、常識あるメディアは、きちんとただしていかなければならない。


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機長の事情わからんでもないが。エアドウ事業改善命令

◆なぜ、警報装置が鳴った操縦をした副操縦士を操縦士にしたのか。

 昨日の会見を読むと、なるほど、わかったことがあった。
 つまり、副操縦士は、他の会社の操縦士として経験を積んだベテランで、エアドウには、転職してきた、ということなのだ。

 年齢は57歳。試験の時の機長は61歳で、いずれも飛行時間は長い。

 問題の9月11日、天候は悪かった。風も強かった。その中で、試験を受けていた57歳副操縦士は、何らかの判断で速度を落とさなかったか、落とせなかったのではないか。


 若い副操縦士なら、もう一度、ということになるだろうが、この時の相手は、他社から来た(あるいは、引き抜いた)  ベテランだった。

 最も、この57歳元機長が、どんな機種に搭乗していたのかは、分からないが、それなりの技量はあったのだろう。昨日、僕は、「未熟な技量」と断定してしまったが、そうではない理由がほかにあったのかもしれない。

 767ー300は、国内中距離旅客機の主力機種だ。
 ハイテク機能が、随所にあり、実は、人間が何もしなくても着陸できる。

250px-AeroMexico_Boeing_767-3Q8ER_cockpit.jpg 

<767ー300のコクピット=ウキペディアから>

 だが、事故は、こうしたハイテク機能の故障というより、人的な過ちで起きる可能性の方がぐっと高い。
 着陸やり直しも、天候のせいなら仕方ない。
 
 おそらく、いろいろな原因によって、着陸やり直しになるのは、よくあることだ。
 怖いのは、この事実を、飛行データなどで検証したにも関わらず、社内で口をつぐもうとしたことだ。

 国交省へ寄せられた情報によって、この事実が明らかになった。
 通報した(あるいはタレコんだ)人は、社内で相当、危機感を持った人だったに違いない。

 安全とは、そうした人たちに支えられている。

2014年12月19日

ええっ!警報鳴って着陸やり直していた!エア・ドウに事業改善命令

 驚いた。実際に運行中の旅客機が副操縦士の未熟な操縦で着陸をやり直していた。

 国土交通省は19日、機長昇格訓練中の副操縦士が速度を出しすぎる不適切な操縦をしたのに、機長に昇格させたとして、AIRDO航空法に基づく事業改善命令を出した。

これを受けて札幌のエア・ドウ本社で午後3時から会見が行われている。

国交省によると、問題の着陸やり直しがあったのは、9月11日。訓練を兼ねた羽田発AIRDO11便(乗客約280人)が新千歳空港に着陸進入中、50代の男性副操縦士が航空機の運用限界速度(時速約450キロ)を超過。警報が鳴るなどして、着陸をやり直したという。

 着陸やり直しは、天候などによって、珍しいことではないが、速度をきちんと落とせなかった副操縦士の技量が未熟で着陸をやり直していたわけだ。

 スピードが落とせなければ、着陸時の衝撃やオーバーランにつながる。その向こう側には、重大事故も考えられわけで、もし乗客だったら、ぞっとしてしまう。

 さらに問題なのは、教官として同乗していた60代の男性機長が警報が鳴ったことを会社に伝えず、AIRDOは副操縦士を機長に昇格させていたことだ。航空会社として、あってはならないことだろう。ただただ驚かされる。

 運行データを調べて、着陸のやり直しを報告していなかったことが明らかになったという。この事実は、どうしてわかったのだろう。

 会見結果を読んで、取材に当たりたいと思う。

2014年12月17日

北星学園大学の方針変更に拍手。従軍慰安婦問題

 ◆北星学園大学の方針変更に拍手。従軍慰安婦問題を報道した元朝日記者の非常勤講師の契約を継続

 札幌市厚別区の北星学園大は、昨日16日、従軍慰安婦問題を最初に報道した元朝日記者の植村隆氏の非常勤講師としての契約を継続する方針を固めたことが、北海道新聞に報道されていた。

 いったんは、警備の問題などから、契約を解除する方針が明らかにされていたが、大学を運営する学校法人の理事会などで、「雇用打ち切りはキリスト教を基礎とした建学精神に反する」と反対意見が多く出されたのだそうだ。

 北星学園大の、この決断に拍手を送りたい。

 講師をめぐって、脅迫や抗議の電話、電子メールなどが殺到していた。従軍慰安婦の記事に関しては、朝日新聞がその内容の一部に誤りがあったことなど、今年8月に検証記事を掲載した。

 僕は、植村氏とは、彼が札幌勤務時代や函館勤務時代に個人的なつながりもあったため、ネットで「捏造記者」などと、批判されていることに大変、腹立たしく思っていた。

 植村氏の記事については、10日に発売された文藝春秋に氏の反論や文藝春秋社の立場などが書かれている。僕はまだ全文を読んでいないので、ここでは、その内容について論評することは避けるが、少なくとも記事に「捏造」があったわけではなく、悪意や、恣意的に作られた記事でもない。

 それに対して、植村氏の人格や記者としての能力を否定し、暴力や脅しで、大学の講師を辞めさせるような行為に対しては、断固として闘うべきだと思っていた。

 脅しに屈して契約を打ち切れば「学問の自由」や「大学の自治」が侵害される。僕の北海道新聞時代の先輩記者や、市民団体、弁護士らが立ち上がり、植村氏を守ろうとしていた。大学もこれに応える形で契約を継続したのだった。

 まずは、ほっとした。
 植村氏は、今も週刊誌などに写真を撮られたりしているようだが、文藝春秋に投稿したことで、新たな展開になると思う。

 従軍慰安婦の問題は、一部のマスコミや週刊誌が書いているような一方的な「誤報」や「捏造」ではないことは、この反論を読めばわかると思う。

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