ID:y5a0mo
しばらくブログをご無沙汰しておりましたが、久しぶりで1990年
初版の標記の本を再読してみました。同友館から出版された
板垣浩氏の株式投資本です。
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さすがに20年以上前の本ですので、株式投資の環境(証券会社、
ネット取引、手数料、情報収集など)は大きく変わりましたが、今
読んでも利益を出している人の手法の根本は全く変わらず、時代を
経ても株式投資の本道は不変である事を、痛感させられました。
証券会社も今はネット証券全盛時代ですので(特に個人投資家は)
客殺し営業などやっているところは少ないでしょうが、それに代わって
ネット商材での株式投資詐欺商材やインチキ投資セミナーなどが、
蔓延している今日この頃です。
昔から投資に関する詐欺事件は後を絶たないわけですが、この本でも
、自分の判断力を磨かず他人を頼ったり、楽して儲かる方法に固辞する
素人投資家に対する警告がしつこいくらいに書かれています。
またプロに教えを請いに来ながらも、尚素直に教えに従えない素人
投資家の限界みたいなものも、詳細に描かれています。
自分の投資生活を振り返ってみても、なかなか自分で勉強したものは
捨てきれず、本に書かれているように、結果として要らない努力と回り道
をしてしまった事が本当に悔やまれます。ただ、これはほとんどの投資家
が通る道なので、市場から退場を食らわなかっただけ幸せだったかも
知れません。
特に参考になるところは、第四部の「勉強」と第五部の「売買」です。
プロの修行にについてはお遊びの料理教室とプロを目指す料理人との
比較で、単調な基礎勉強の大切さとそれを何年も続ける忍耐力の重要
性をとことん説いています。
グラフ、場帳、玉帳、データスリップ等の基礎資料の大切さとそれらを
長時間かけて自ら描く事によって得られる変動感覚の養成方法、必要性
について、判りやすく簡潔に書かれています。これらの準備が十分できた
上で実践に入って下さいという事です。
第五部の「売買」では、この変動感覚を基にして、最初は底と思われる
ところでー1と買って上げればすぐ手仕舞い。これをできるようになるまで
繰り返しやる。できるようになったら次は、底の前から−1、−1と分割して
買い下がり上げたところで2−と一括して手仕舞う事をこれもできるように
なるまで、細かなところに拘らず徹底して行う。これができるようになれば
所謂「うねり取り」という相場の波に乗りながら収益を確保する手法が
マスターできるというものです。
但し、言うは易く行うは難しで、グラフにしても場帳にしても相場をしている
間は書き続けねばなりません。また、二分割売買も意識しなくてもできるように
なるには人によって異なりますが、一つの銘柄に絞り込んでも数年はかかる
と思います。
相場をビジネスにする為には、その為の資料作りの膨大な時間と、変動感覚
の養成と、分割売買の技術の向上があって初めて出来るものです。楽して
儲けようなどと考えている投資家の想像も付かない世界ではないでしょうか。
相場のプロと一般投資家は同じ市場の中でありながら、全く別のルールで
戦っているといわれる所以です。
【相場師朗】 7step株式投資メソッド
紫垣デイトレード塾
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