2013年10月16日
デートで奢ってばかりだとモテない!?
デートでおごってばかりだとモテない!?
男性のみなさん、恋人や気になっている人とのデートでおごってばかりいませんか?
実はそれ、逆効果かもしれません。
恋愛において、デートで奢(おご)ってばかりの男性はモテないことは、いくつもの心理学の実験や理論で説明できます。
なぜデートでおごってばかりだとモテないんでしょうか?
☆奢ってもらうためにデートをしていると勘違いする
過去記事で、報酬が与えられるとやる気がなくなる、という現象を説明しました。
その根拠になる実験を簡単に説明します・・・
☆報酬でやる気を削ぐ実験
エドワード・デシの実験では、被験者にパズルをさせ、報酬を与えると伝える群と報酬を与えるとは言わない群に分け、実験が終了した後に、パズルを継続するかどうかを観察します。
すると、どちらの群も初めは興味をもってパズルをしていたにも関わらず、報酬を与えると伝えた群は、パズルをやめてしまったのです。
なぜ報酬を与えられる群はやる気をなくしてしまったのか・・・・
それは、原因の誤帰属と考えられます。
原因誤帰属とは誤って原因を推測してしまうことです。
この実験で言うと、自分がパズルをする理由を「報酬が与えられるからパズルをしているんだ」と誤って考えてしまう、のように誤った理由づけをしてしまうことです。
本当はたのしくてやっていたはずなのに・・・
☆アンダーマイニングを恋愛に応用
この現象はアンダーマイニング現象と呼ばれますが、デートにおいても応用できます。
つまり、最初はあなたに好感を持っていてデートをしていたはずなのに、
あなたが奢ってばかりいることで、「私は奢ってもらえるからデートしてるんだ」と誤帰属してしまう可能性があります。
非常にもったいないですね。
あまり奢りすぎて、このように誤帰属させないようにしましょう。
☆奢らないことで逆にモテる!?
さらに、「奢ってばかりいることでモテない」を支持する実験があります。
レオン・フェスティンガーは、単純な労働作業を被験者にさせて、一つの群には1ドルの報酬を与え、もうひとつの群には20ドルの報酬を与えます。
後に「労働が楽しかったか?」と尋ねると、どちらの群が楽しかったと答えたと思いますか?
意外にも、1ドルの報酬が与えられた群だったんです。
この実験結果も、原因の誤帰属と関係しています。
つまり、
○20ドル群は・・・「こんな楽しくない作業をしたのは、20ドルもらえるからだ」と誤って考えた可能性があるんですね。
○1ドル群は・・・「(つまらない仕事だったのに)1ドルしかもらえなかった」と考えるでしょう。
しかし、頑張ったのに報われなかったというのはつらいことです。
そこで、「仕事は楽しかったんだ!」と考え方を変えることでがっかりすることを無くそうとします。
1ドルの群が、報酬が少なかったのにもかかわらず、考え方を変えることによって、がっかりすることを乗り切ったわけですが、このような一連の理論を認知的不協和理論といいます。
デートで認知的不協和理論を応用する
では、この認知的不協和理論を恋愛で応用してみましょう。
「初デートで割り勘ばっかりだった、けどあんまりこの人好きじゃないかも」
「休みを一日つかってしかもご飯を奢らされた、のにこの人好きじゃないかも」
というのは、認知的不協和の状態であり、つらい状態です。
そこで
「初デートで割り勘ばっかりだった、けどこの人良い人だからまぁいいか」
「休みを一日つかってしかもご飯を奢らされた、けどこの人けっこう好きだからいいか」
と考えを変えることによって、損した感じや無駄にデートした感を無くす現象が起こります。
フェスティンガーの認知的不協和理論からも、「デートで奢りすぎるとモテない」が支持されていると言えるんではないでしょうか?
理由づけをする
さらにさらに、精神分析では、合理化という言葉があります(過去記事に合理化を紹介してます)。
合理化というのは、「ぶどう酸っぱい」というイソップ童話の言葉によく表現されています。
高い所にあって取れないブドウに対して、あのブドウは酸っぱいんだ、と理由づけをすることによって、がっかりすることを防ぐのが合理化です。
先ほどの認知的不協和理論と似ていますね。
「初デートで割り勘ばっかりだった」ときには、
→→けどこの人良い人だからまぁいいか」
「休みを一日つかってしかもご飯を奢らされた」時には、
→→けどこの人けっこう好きだからいいか」
と理由づけをすることによって、奢ってもらえなかったことで落胆しないように合理化します。
いかかでしたか?
少なくとも心理学では、「奢りすぎるとモテない」ことが支持されるんではないでしょうか?
⇒関連サイト:FaceBookでの恋愛
⇒関連書籍:認知的不協和のレオンフェスティンガー・予言がはずれるとき
⇒関連記事:Wiki 認知的不協和
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