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2019年01月03日

私の抽象芸術入門    絵画5

(前回の記事はこちら)


さて、
いったん整理しましょう。

つまり、そもそも「抽象」っていっているのって
一体何を言っているのでしょうか。

そもそも描くということで表現しようとしているのに何で言葉として、訳の分からない内容をでっち上げて煙に巻こうとしているのか?って思っていることでしょう。

ただただ線を引っ張って、ぐちゃぐちゃと落書きの様に描いて、はい作品の出来上がりって、大人をからかっていませんか?って、そういうことなんでしょう。一体何なんですか、この線をぐちゃぐちゃした落書きのようなのは?絵なんですか。作品なんですか。そこに貴方の何かしらの考えとか、何を描写したものとかあるんですか?様々な問いが飛んできそうですね。

確かに、何かを見て描く、と言うことからすれば、私の絵は、絵ではないでしょう。別に人物とかモノを描いているわけではないので。

じゃぁ、私のしていることは、単に表現といっているけど、何なん?

人ってさぁ、何で、絵を描くのでしょうか。

「描きたいから」ですよね。  でも、「何で?」

何も出来ない自分が、「これなら出来る」って、絵を描く。
まぁ、それもあるかな。目立ちたい、有名になりたい。人と違うことしたい。したいことで生活できるようなことしたい。自分が自分であることの証。自分が正気を維持するための行為。別の世界とつながる方法。対話。

結局、何でしょうか。

本当に、分かって、作品をつくっているのでしょうか。
意図的に、作品を作る、っていう人もいれば、偶然をあえて利用する人もいる。しかし、結局のところ、どんな方法にしても、最終的に意味付けするのは、自分であり、それを評価する他者がいるわけです。

デュシャンが出る前に同じことをした作家はきっといたはず。だけど、その人が後世に名を残せなかったのは別だと思うのです。行為や表現をしても、それを正当に評価し伝える人に伝わっていないと最初にしたとしても名は残らないでしょう。今もそれは同じです。才能があるのに埋もれてしまっている人は多いし、そうしたアイデアを上手に盗みあたかも自分が生み出したかのように装って名を売る人もいるでしょう。行為自体は誰にも分からず、当の本人ですら、自分のした事を忘れてしまっているかのように振舞う。テクニックと創造性は違います。精巧に制作できるチカラがあっても誰かの真似しかできなければ、単なる職人技でしかない。想像は、テクニックとは別の場所にある。多くの人はそれは同じ場所にあると思っているからもがいているのかもしれません。デュシャンは、それが分かっていた人なんでしょうね。私は芸術評論家でも何でもないので根拠のある発言では無いことを言っています。それは了解してください。ただ、私個人的に思っていることです。だから、絵が上手とか手先が器用とか、それと、創造性と別だと私個人的に思っているのです。つまり、人の顔を上手に描けるとか、皿が上手に作れるとかそうではなく、どんなことが想いつけるか考えつくかってことなんだと思います。

だから、私は、全ての人は芸術家になれると思っています。つまり、ある特定の特別の人にだけ芸術家になる資格があるのではなく、すべてのひとにチャンスはあると思っています。特別の人だけ、と思っている人は、そう暗示にかけられているだけでしょう。あるいは、自分の立場を取られたくないから相手を脅しているだけかもしれませんよ。私にも、貴方にも、芸術家になるチャンスはあるのです。

まずは、それを踏まえた上で、話を進めていきます。

自分で何かをつくる場合、やはり、何かを観たり、触れたりして、そこから得られる情報をもとに自分が自分の経験や体験を混ぜて、その化学反応から創造って生まれるのでしょう。ありきたりですが、私はそう思っています。

kankei0001.jpg

http://www.art-meter.com/works/?ID=AW133354

私は、この表現(上の絵)にこだわっています。もう、かなり長い間こだわっています。
普通にみると、ただぐちゃぐちゃ線を描いただけに過ぎません。確かに、そう言われてしまえば返す言葉はありません。しかし、それでも私は、この表現にこだわっています。自分の中では、この表現は年数が経つにつれ洗練され内容に深みが出ていますが、それでも、普通にみれば、ただぐちゃぐちゃ線を描いただけなのです。しかし、私と同じ想いがある人だったら、ひょっとして何かを感じるかもしれません。一人でもいたら、私の行為は成功したことになります。自分以外の人に何かが伝わったわけですから。

私は、書くことで気持ちを整理します。吐き出したい気持ちを書いて、読み返して、また、書いて。
その繰り返し。そして、この行為が無いと、描くっていう行為も上手くいかない。
私は、そう思っています。

(もっと知りたい方。お気軽にご連絡してください。
リアルな教室での講座依頼もお受けしております。)
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