さて
今回は、絵を見て頂こうかと思います。
これは、私が、作品に「sense of touch」を
コンセプトタイトルとして描き始めた頃の作品です。
初期の作品は、それなりの特徴があるのですが、
それは、また、次回にお話することにして、
今回は、作品の制作について触れて置きたいです。
私が伝える「抽象画」というのは
まさに、ここからと思っています。
余談になりますが、巷に溢れている
「抽象画入門」の書籍には、多くの大作家が
特徴を交え紹介されています。紹介した分だけ
抽象って捉え方がありますので、その分、
見る側は、頭が混乱したことでしょう。
そして、最終的に行き着くのは
結局あなたにとって「抽象」って何?
と言うことになます。
結局のところ、この最後の所は
自分で考えない限り、答えは出ない。
じゃあ、教えてもらったからと言って
自分で考えられるようになるのか?と言えば
うう〜ん、 それはどうかな、
ってなことになる。
ブルースリーが言った
「考えるな 感じろ」
これが抽象画を考える上で実は大切なんだと
私は思うのです。「何が描いてあるか」ではなく
「どんな気持ちになったか?」
「どんな気分になったか?」
私達は日々、いろいろなものを見ています。
しかし、本当にみているのでしょうか。
生活する上で必要な事項は確かに見ているでしょう。
しかし、それだけで、それも情報処理として
単に処理しているに過ぎない。
例えば、私の住んでいるアパートから
スーパーマーケットに行く途中に
川が流れていますが、そこに、
鯉がいたり、亀がいたり、ネズミがいたり、シラサギがいたり、
そうした生き物が住んでいることに気が付いている
人達がどれだけいるんだろう。
これは、見ようとしない、こと。
私はまず、見たものを描く、ってことから
いったん離れようと思いました。
理由は上記の通りです。
つまり、感じたものを描いてみたのです。
感じたものを描く場合、見たものに
重点が置かれず、むしろ行為に重点が
置かれる。行為がなければ、つまり
手を動かさなくては、作品は何も生まれません。
じゃぁ、どう動かすか。線を引くか
ペンをぶつけるか、点を打つか
線を引くか、何をやるにしても自由だ。
そこに、上手も下手もない。
私は、まず、線を引きました。感覚の赴くままに
引きました。何も考えず引き続けているとき
スーッとその線に引き込まれてしまう。
何だろう。
(つづく)
2018年08月03日
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