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2024年06月13日

【短編小説】『訣別の雪辱戦(グラジマッチ)』5

【MMD】Novel Grudge Match SamuneSmall2.png

【MMD】Novel Grudge Match CharacterSmall2.2.png

【第4話:哀獣との決戦】からの続き

<登場人物>
アシュクリス(主人公)

リヴィーズ(アシュクリスの妹)

トリステス(姉妹の父、軍事大国No.1の戦士)

イレーズ(姉妹の母、軍事大国No.1の魔法使い)
 
ゼレシア(魔族軍トップ)
 
メイレ(魔族軍幹部、ゼレシアの側近)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【第5話:ただ1人の家族】



トリステス
『ちッ…!リヴィーズめ…!』
『どうやって檻から抜けた…?』


リヴィーズ
『お姉ちゃん、私が食い止めるから逃げて!』


アシュクリス
「リヴィーズ…危ないよ…。」
「あなたもボロボロじゃないの…。」


リヴィーズ
『大丈夫!私だって強くなったよ!』
『少しはお父さんを止められる!』


アシュクリス
「いいの…これは私の戦いだから…。」




リヴィーズ
『”ここで命が尽きてもいい”なんて思わないで!』


【MMD】Novel Grudge Match LivizSmall1.2.png

アシュクリス
「?!…どうして知って…。」


リヴィーズ
『私は妹で、お姉ちゃんの家族だよ?』
『お姉ちゃんが考えそうなことはわかるよ!』


アシュクリス
「…家族…?」


リヴィーズ
『私、20歳だからもう独り立ちだよ?』
『お姉ちゃんと一緒に旅したい!』
『お姉ちゃんと強くなりたいよ!』


アシュクリス
「…リヴィーズ…ありがと…(涙)」


トリステス
『リヴィーズ…イイコだったお前まで反抗か?』


リヴィーズ
『何がイイコよ?!』
『私を閉じ込めておいて!』


トリステス
『家族のお前が”居候”に同情か?』


リヴィーズ
『お姉ちゃんを居候なんて言うな!』
『私はもうあなたたちに支配されない!』
『お姉ちゃんと生きていく!』


トリステス
『(ピキッ!)…ウチには娘が1人いたはずだが…。』
『”最初から娘がいなかった”ということでいいな?』


リヴィーズ
『構わない。』
『私には”最初から親がいなかった”から!』




チャキッ

トリステス
『では、2人の居候を始末しても問題ないな?』


リヴィーズ
『やってみなさいよ…!』


アシュクリス
「リヴィーズ…私も…戦う…!」


アシュクリスは最後の力を振り絞って
立ち上がりました。

イレーズ
『2人とも邪魔、とどめを。』


トリステス
『フン…”3人とも”の間違いだろう?』


イレーズ
『…アナタは…いずれ消す。』


トリステス
『やってみろ。』
『このドサクサでも構わんぞ?』


イレーズ
『…(ビクッ)…さぁね。』


…………!!!

………。


ーー


姉妹の故郷から遥か遠くに、
魔族が住む国がありました。

ゼレシア
『?…ただならぬ気配…どこからだ?』


魔族軍のトップ・ゼレシアは、
遠くから強い力を感知しました。

窓の外を見ると、巨大な闘気の渦が
曇り空を突き抜けるのが見えました。


ゼレシア
『何という闘気…!』
『あの方向は、例の軍事大国か。』




コンコン、ガチャ

メイレ
『失礼します。』


ゼレシアの部屋に、
側近のメイレが書類を抱えて入室しました。

ゼレシア
『メイレ、気づいたか?』


メイレ
『もちろんです。』
『こんな闘気の出所は軍事大国くらいでしょう。』
『他国と戦争ですか?内乱でしょうか?』


ゼレシア
『まだわからないが…。』
『もう1発来るぞ…!』


メイレ
『ええ、強力な魔法使いがいますね…。』




次の瞬間、
巨大な魔力の渦が生まれ、
闘気の渦に混ざりました。


それらはドリル状に加速し、
雲を真っ二つに割ってしまいました。

ゼレシア
『あれほどの戦力…。』
『今こちらへ向けられたらひとたまりもない。』


メイレ
『それに、この声は…。』


ゼレシア
『気のせいだといいな…。』
『誰かが助けを呼ぶ声だ。』


メイレ
『この前来たあの子の声に似ていますね。』


ゼレシア
『あの若い冒険者か。』
『良心的な報酬で我が国の問題を解決してくれた。』
『確か名前はアシュクリスといったな。』


メイレ
『助けに行くのですか?』


ゼレシア
『もちろんだ。』
『敵情視察と、間に合えば”2人の”救出に。』


【MMD】Novel Grudge Match MeileSmall2.png

メイレ
『重要書類の決裁は…。』


ゼレシア
『帰ったら目を通す。』


メイレ
『…装備はこちらです。』


ゼレシア
『用意がいいな、想定済みか?』


メイレ
『諦めてますから。』


ゼレシア
『ははは、いつも苦労をかけるな。』
『先に行くぞ。』


バタン

メイレ
『まったく…トップがいつも最前線に…。』
『今日も胃薬を持っていかなくちゃ(苦笑)』


こうして、
魔族軍のトップと側近は人間に変装し、
渦の出所へ向かいました。



【第6話(最終話):訣別を期して】へ続く


⇒この小説のPV

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理琉(ワタル)
自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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