すると、別室に来るように上司から促されました。
「なぜ辞めるんだ?」といつになく落ち着いたトーンで聞かれました。
「もともと技術者になりたいという思いがあり、自動車メーカーに転職したいからです」と答えました。
すると予想だにしない発言が上司から飛び出したのです。
「ここの会社で起業するノウハウを勉強して、自分で自動車メーカーを立ち上げればいいのでは?」
私は自動車の開発をしたくてメーカーに転職したいと言っているのに、
莫大な設備投資が必要な自動車メーカーを自分が起業すればいいという上司の言葉に、
この上司とは折り合えることは絶対にないと確信したのです。
「自動車メーカーを起業するには莫大なお金がかかりますし、
私は自動車開発の技術を身に着けたいので、この会社を辞めさせていただきます」
きっぱり断りました。
いつもは上司に何時間も説教され、何も反論できないこの私でしたが、
この時は上司に反論できたことに自分でも驚きました。
上司に退職願を突き出すこと。
それは私が唯一手にした武器だったのです。
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