2015年04月07日
背理の鎌
皆に慕われている若者がいた。川や谷を飛び回る若者は風を操ることができたらしい。そんな明るく元気な若者にもひとつ気になっている事があった。
数年経ち父親が他界した。若者はとても悲しんだ。だが父が亡くなる前に若者にある一言を残した。それは若者が昔から気にしていた、自分からは口にしなかった母親のことだったのだ。
「この地図の場所へ行きなさい」そう言い残した父親から託された鎌と地図を手に取り、何かに誘われるよう地図が示す場所を目指した。どれぐらい時間が経ったであろう。森を抜け、海を越え、山を翔けてきた若者はすでに歩く気力もない。ふとひとつの村が若者の目に入った。
長と呼ばれる者が迎えてくれた。この鎌は村の物らしい、そして逢わせたい人がいると言った。綺麗な女性が入ってきて、若者は一目見て自分の母親だと感じた。若者はその後母親と幸せに暮らしながら、風の精霊と人間の仲を取り持ち共存が始まった。以後その鎌が使われることはなかったという。
数年経ち父親が他界した。若者はとても悲しんだ。だが父が亡くなる前に若者にある一言を残した。それは若者が昔から気にしていた、自分からは口にしなかった母親のことだったのだ。
「この地図の場所へ行きなさい」そう言い残した父親から託された鎌と地図を手に取り、何かに誘われるよう地図が示す場所を目指した。どれぐらい時間が経ったであろう。森を抜け、海を越え、山を翔けてきた若者はすでに歩く気力もない。ふとひとつの村が若者の目に入った。
長と呼ばれる者が迎えてくれた。この鎌は村の物らしい、そして逢わせたい人がいると言った。綺麗な女性が入ってきて、若者は一目見て自分の母親だと感じた。若者はその後母親と幸せに暮らしながら、風の精霊と人間の仲を取り持ち共存が始まった。以後その鎌が使われることはなかったという。
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