2015年04月04日
ハンチの槍
西の城下町の彫金屋の主人は、貴族の甲冑の装飾を手がけるほどの腕の持ち主だったが、仕事場へは誰も出入りさせず、夜になると妻にも内緒で外出する変わり者だった。不審に思った妻が後をつけていったが、村はずれの墓地までくると、見失ってしまった。
ある晩、妻が墓地に先回りして隠れていると、彫金屋がやってきて、埋葬直後の墓を掘り返し始めた。あまりのことに妻は気が動転し、その場から逃げ出したが、彫金屋が帰ってくる頃を見計らって、仕事場を確かめることにした。
妻が目にしたのは、豪華な甲冑や装飾品で着飾った無数のミイラ達と、無邪気にはしゃぐ夫だった。彫金屋は墓をあばいては遺体を仕事場に持ち帰り、自ら仕立てた細工の装飾品を身につけさせて楽しんでいたのだった。
妻は嘆き絶望し、彫金屋に飛びかかり、一体のミイラが手にした槍に、自分の体ごと倒れこんだ。後日、甲冑で着飾った大量のミイラに囲まれるように、一本の槍で貫かれた男女の遺体が発見された。この見事な細工の槍が、後にハンチの手に渡った。
ある晩、妻が墓地に先回りして隠れていると、彫金屋がやってきて、埋葬直後の墓を掘り返し始めた。あまりのことに妻は気が動転し、その場から逃げ出したが、彫金屋が帰ってくる頃を見計らって、仕事場を確かめることにした。
妻が目にしたのは、豪華な甲冑や装飾品で着飾った無数のミイラ達と、無邪気にはしゃぐ夫だった。彫金屋は墓をあばいては遺体を仕事場に持ち帰り、自ら仕立てた細工の装飾品を身につけさせて楽しんでいたのだった。
妻は嘆き絶望し、彫金屋に飛びかかり、一体のミイラが手にした槍に、自分の体ごと倒れこんだ。後日、甲冑で着飾った大量のミイラに囲まれるように、一本の槍で貫かれた男女の遺体が発見された。この見事な細工の槍が、後にハンチの手に渡った。
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