2015年03月11日
痩躯の魔術師
痩躯の魔術師の骨と皮で作られている杖。魔術師は多くの弟子を抱える高名な人物であった。魔術師は老い、自らの後継者を弟子の中に求めた。
弟子の中に、鷹のように鋭い目を持ち、類希なる魔の才を持つ青年がいた。魔術師は青年を後継者と定め、持てるすべての術を伝授した。青年は半年と経たぬ内にすべての術を極めた。魔術師は大いに喜び、隠居の時まで青年に弟子の指導を手伝わせた。
青年は指導のかたわらに次々と新しい術を生み出していった。やがて、弟子達は魔術師よりも青年から術を学ぶようになった。魔術師は自らの世代が去ったことを悟り、青年に後事を託そうとした。しかし、青年は丁寧に申し出を断った。青年は旅に出、更なる術を求めるのだという。
その言葉を聞いた途端、魔術師は秘めていたすべての感情が爆発した。…妬み、嫉み、愛おしみ…魔術師は知りうる最凶の呪を青年にかけたが、魔術師を遥かに超えた青年は、簡単に呪をはね返した。魔術師は全身の肉と臓物が溶け、腐敗した血と共に吐き散らして絶命した。…骨と皮だけを残して。
弟子の中に、鷹のように鋭い目を持ち、類希なる魔の才を持つ青年がいた。魔術師は青年を後継者と定め、持てるすべての術を伝授した。青年は半年と経たぬ内にすべての術を極めた。魔術師は大いに喜び、隠居の時まで青年に弟子の指導を手伝わせた。
青年は指導のかたわらに次々と新しい術を生み出していった。やがて、弟子達は魔術師よりも青年から術を学ぶようになった。魔術師は自らの世代が去ったことを悟り、青年に後事を託そうとした。しかし、青年は丁寧に申し出を断った。青年は旅に出、更なる術を求めるのだという。
その言葉を聞いた途端、魔術師は秘めていたすべての感情が爆発した。…妬み、嫉み、愛おしみ…魔術師は知りうる最凶の呪を青年にかけたが、魔術師を遥かに超えた青年は、簡単に呪をはね返した。魔術師は全身の肉と臓物が溶け、腐敗した血と共に吐き散らして絶命した。…骨と皮だけを残して。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8658866
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック