2015年02月19日
イウヴァルトの長剣
とある砂漠の牢獄……独房の中。一人の男が張り付けにされていた。愛するものを守るために戦い、そして破れ、己の未熟さを知る。男は今、絶望の淵に立っていた。思い出す彼女の笑顔……だが、その目に映るのは彼女の兄……。
意識が朦朧とし、死を覚悟した時、どこから入って来たのだろうか、一人の少女が目の前に立っていた。少女の目は宝石のような深紅の色。そして、可愛らしく微笑みながら、だが、大人とも子供ともわからぬ、奇妙な声でこう語った。
『俺に…俺にもっと力があれば…』その赤き目は男の心を見透かした。男の弱き心は、少女の僕となった。その先のことは……記憶にない……。朧げに覚えていることは愛する者が目の前で自らの命を絶ったこと…、そして”再生の卵”の前で……。
18年後……。男の長剣は、竜に育てられし少年の元へ渡る。その剣先は愛する者の兄“隻眼の男”に向けられ、傍らには大人になった“赤き目の少女”。紡がれた想いは複雑に絡まり、そして後世に語り継がれる……。
意識が朦朧とし、死を覚悟した時、どこから入って来たのだろうか、一人の少女が目の前に立っていた。少女の目は宝石のような深紅の色。そして、可愛らしく微笑みながら、だが、大人とも子供ともわからぬ、奇妙な声でこう語った。
『俺に…俺にもっと力があれば…』その赤き目は男の心を見透かした。男の弱き心は、少女の僕となった。その先のことは……記憶にない……。朧げに覚えていることは愛する者が目の前で自らの命を絶ったこと…、そして”再生の卵”の前で……。
18年後……。男の長剣は、竜に育てられし少年の元へ渡る。その剣先は愛する者の兄“隻眼の男”に向けられ、傍らには大人になった“赤き目の少女”。紡がれた想いは複雑に絡まり、そして後世に語り継がれる……。
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