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2015年01月05日

魔印の銅剣

太古の昔、魔法の力により治められていた国があった。

その国には年に一度、国を守る魔力を高める儀式があり、その儀式では、この銅剣をもった巫女が美しく舞った。

年を重ね、儀式を重ねる度に、この銅剣は美しさを増していき、遂には、眩しいほどの光が刃から放ち、巫女が舞うと怪しい紫色の軌道を描き始めた。不思議なことに、儀式で舞い踊っている巫女もまた、その美しさをどんなに年を経ても失うことがなかった。

ある時、巫女の永遠とも思える美しさの秘密が銅剣にあるのではないかと考えた、国の王女は、巫女より銅剣を奪い、抵抗する巫女を殺し、剣を我が物とした。永遠の若さを手にした王女であったが、巫女のいなくなった国はたった一年で衰退し、”若さ”以外のすべてを失った王女は自害して果てたという。
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