2018年10月28日
映画で旅するロンドン London in Cinema
★ロンドンが舞台の映画、イチオシ!
『ラブ・アクチュアリー Love Actually 』
2003/イギリス 監督: リチャード・カーティス
スタッフの若い女性と恋に落ちるイギリス首相(ヒュー・グラント)と、首相会談のため訪英したアメリカ大統領(ビリー・ボブ・ソーントン!)が握手するのは首相官邸であるダウニング街十番。しかしこれはさすがにセットでの撮影。二人の下世話なやりとりが面白い。何よりヒュー・グラントのお尻フリフリ珍妙ダンスは見逃せない。
最愛の妻を亡くし、妻の連れ子と二人だけになってしまったダニエル(リアム・ニーソン)が、ふさぎ込む義理の息子と心を通わせるシーンは、テムズ川沿いのクイーンズ・ウォークと呼ばれる遊歩道での撮影。サウスバンクにあるガブリエル・ワーフのそのベンチで実は息子が恋に悩んでいることを知るのだ。
妻(エマ・トンプソン)とは倦怠期で、会社の受付嬢からのアプローチに心ときめかすハリー(亡きアラン・リックマン)が彼女へのクリスマス・プレゼントを買いに行くデパートは、オックスフォード・ストリートの老舗セルフリッジ。ジュエリー売場でハリーを苛つかせる応対をして笑わせる店員はミスター・ビーンことローワン・アトキンソンである。アラン・リックマンの苦虫を噛みつぶしたような顔が最高に上手い。
その他にも、小説家(コリン・ファース)とポルトガル人家事手伝いの言葉の通じない恋や、片想い、初恋、愛し合っていながらも上手くいかない恋、家族愛、友情、無償の愛etc…、最高のハッピーを手に入れる人、切ない想いを抱えたまま現実を受け入れる人、勇気を奮い起こして行動する人、目の前にある愛こそが最も大切だと気付く人…など、愛は実際そこここに溢れている、というメッセージが散りばめられ、映画は冒頭と同じヒースロー空港で幕を閉じる。
左:首相の執務室にて上々の気分でのノリノリ・ダンスを秘書に目撃され固まるヒュー・グラント。 右:デパートの店員に扮したローワン・アトキンソン。
クリスマスのイルミネ―ション輝くロンドンの街に溢れる普通の人々のささやかな愛の数々。
首相の恋ですら身近に感じてしまうのは、ヒュー・グラントが演じているからか。やはりヒースロー空港を始めと終わりに持ってきたのが良いセンス。空港って人の感情が高まる場所だし、私個人も幸せな思い出がある場所ということもあり、複雑な気持ちで見ていました。
結構ツライ事情を抱えた人(ローラ・リニー)も登場したりして、お手軽なハッピーだけじゃないところがリアリティを増し、夫の浮気を疑うエマ・トンプソンの涙に少しうるうるしながらもクリスマスに向かって愛を膨らませていく人々を見守ってしまう。
こんな時代だからこそ男女の仲だけでなく「愛は実際そこにある」というメッセージがこれだけ感動するんだなぁ。コリン・ファースなどナイーブなブリティッシュ・メンに要注目!私の好きなビル・ナイ演じる歌手が、長年の友人であるマネージャーへの愛情を改めて感じるストーリーも、男の友情って…とウルウルしてしまった。
ロンドンといえば真っ先に思い浮かべてしまう、ロンドンの魅力がたっぷり詰まった珠玉の作品です。
左:ガブリエルズ・ワーフから歩いて15分ほどにあるロンドン・アイは、007シリーズでおなじみ。いつもツーリストで賑わっている。右:クリスマスのヒースロー空港は出会いと別れの象徴的な場所だ。
『アバウト・ア・ボーイ About a Boy 』 (2002)
『ネバーランド Finding Neverland』 (2004)
終始「信じること、そうすれば見えて来る」というテーマのもと、温かく夢のある演出。物悲しさと楽しさを併せ持つ、心浮き立つような音楽も良い。
個人的には次第にシルヴィアに心惹かれていくバリの奥さんが可哀想だった。彼女はきっとすごくバリを愛していたけど、彼の運命の女はシルヴィアだと認めて、諦めたんだと思う。どんなに努力しても相手の必要とするパートナーになれないのってつらいね。
大きな黒い目に、子供のようなファンタスティックな世界を宿したジョニー・デップは勿論、妙に冷めているナイーブな子供を上手く演じたピーター役のフレディ・ハイモアにも拍手を送りたい。
『ボーン・アルティメイタム Bourn Ultimatum 』 (2007)
スパイ映画の中でも、徹底的なリアリティで魅せるジェイソン・ボーン・シリーズ。
マット・デイモン演じるボーンの頭と体のキレが計算され尽くしたカメラ・ワークで描かれ、心地よい緊張感を保ったまま最後まで観客を飽きさせない。三部作の最後である『ボーン・アルティメイタム』は、映画館のビッグ・スクリーンを前に、まさに手に汗握って観たスパイ映画の傑作だ。
『ダ・ヴィンチ・コード Da Vinch Code 』 (2006)
『ブリジット・ジョーンズの日記 Bridget Jones's Diary 』 (2001)
『マーサ・ミーツ・ボーイズ Martha - Meet Frank, Daniel and Laurence 』 (1998)
★ロンドン旅の記事はこちら(2011 & 2014)へ。
『ラブ・アクチュアリー Love Actually 』
2003/イギリス 監督: リチャード・カーティス
♪19人が織りなすそれぞれの愛のカタチ 〜それはあなたの物語♪ クリスマス間近のロンドンを舞台に、総勢19人の主要キャストが繰り広げるアンサンブル・ハートウォーミング・ラブストーリー。 様々な感情が入り混じるヒースロー空港から物語は始まる。親友の花嫁(キーラ・ナイトレイ)に恋しているマーク。メイフェア地区にあるグロブナー・チャペルでの二人の結婚式で素敵な演出をしてみせるが、想いを断ち切れない。ついに我慢できず新婚の二人の家へ。玄関に立ったまま気持ちを綴ったカードでの無言の告白。その家はノッティング・ヒルにある。 |
スタッフの若い女性と恋に落ちるイギリス首相(ヒュー・グラント)と、首相会談のため訪英したアメリカ大統領(ビリー・ボブ・ソーントン!)が握手するのは首相官邸であるダウニング街十番。しかしこれはさすがにセットでの撮影。二人の下世話なやりとりが面白い。何よりヒュー・グラントのお尻フリフリ珍妙ダンスは見逃せない。
最愛の妻を亡くし、妻の連れ子と二人だけになってしまったダニエル(リアム・ニーソン)が、ふさぎ込む義理の息子と心を通わせるシーンは、テムズ川沿いのクイーンズ・ウォークと呼ばれる遊歩道での撮影。サウスバンクにあるガブリエル・ワーフのそのベンチで実は息子が恋に悩んでいることを知るのだ。
妻(エマ・トンプソン)とは倦怠期で、会社の受付嬢からのアプローチに心ときめかすハリー(亡きアラン・リックマン)が彼女へのクリスマス・プレゼントを買いに行くデパートは、オックスフォード・ストリートの老舗セルフリッジ。ジュエリー売場でハリーを苛つかせる応対をして笑わせる店員はミスター・ビーンことローワン・アトキンソンである。アラン・リックマンの苦虫を噛みつぶしたような顔が最高に上手い。
その他にも、小説家(コリン・ファース)とポルトガル人家事手伝いの言葉の通じない恋や、片想い、初恋、愛し合っていながらも上手くいかない恋、家族愛、友情、無償の愛etc…、最高のハッピーを手に入れる人、切ない想いを抱えたまま現実を受け入れる人、勇気を奮い起こして行動する人、目の前にある愛こそが最も大切だと気付く人…など、愛は実際そこここに溢れている、というメッセージが散りばめられ、映画は冒頭と同じヒースロー空港で幕を閉じる。
クリスマスのイルミネ―ション輝くロンドンの街に溢れる普通の人々のささやかな愛の数々。
首相の恋ですら身近に感じてしまうのは、ヒュー・グラントが演じているからか。やはりヒースロー空港を始めと終わりに持ってきたのが良いセンス。空港って人の感情が高まる場所だし、私個人も幸せな思い出がある場所ということもあり、複雑な気持ちで見ていました。
結構ツライ事情を抱えた人(ローラ・リニー)も登場したりして、お手軽なハッピーだけじゃないところがリアリティを増し、夫の浮気を疑うエマ・トンプソンの涙に少しうるうるしながらもクリスマスに向かって愛を膨らませていく人々を見守ってしまう。
こんな時代だからこそ男女の仲だけでなく「愛は実際そこにある」というメッセージがこれだけ感動するんだなぁ。コリン・ファースなどナイーブなブリティッシュ・メンに要注目!私の好きなビル・ナイ演じる歌手が、長年の友人であるマネージャーへの愛情を改めて感じるストーリーも、男の友情って…とウルウルしてしまった。
ロンドンといえば真っ先に思い浮かべてしまう、ロンドンの魅力がたっぷり詰まった珠玉の作品です。
★★★リージェンツ・パーク Regent's Park★★★
『アバウト・ア・ボーイ About a Boy 』 (2002)
独身貴族のウィル(ヒュー・グラント)は、女性をとっかえひっかえしながら自由気ままな日々を満喫していたが、ひょんなことからいじめられっ子の少年マーカスにつきまとわれることに…。仕方なく彼と過ごしながらも、妙な友情が芽生え始める。そして、あるシングルマザーに本気で恋してしまった彼は、嘘ばかりで塗り固めた自分の人生が空っぽであることに気付き…。 |
ウィルと動物園に来たマーカス(ニコラス・ホルト)が誤って鴨を殺してしまう池があるのは、このリージェンツ・パーク。広い敷地内には『ハリー・ポッターと賢者の石』にも登場した動物園をはじめメアリー女王のローズガーデン、プレイ・グラウンド、池、美しい花々が植えられた遊歩道などがありリスが駆け回る、ロンドン市民の憩いの場所。 |
★★★ハイド・パーク とケンジントン・ガーデン
Hyde Park & Kensington Garden★★★
Hyde Park & Kensington Garden★★★
『ネバーランド Finding Neverland』 (2004)
1903年のロンドン。劇作家のジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)は、ケンジントン公園で美しい未亡人シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)一家に出会う。4人の子供たちの中でも最も繊細なピーター(フレディ・ハイモア)は、父親の死に心を閉ざしていたが、夢を信じる心をバリに教えられ、次第に心を開いていく。そしてバリも創作への情熱を呼び覚まされピーター・パンの物語が生まれた。 |
終始「信じること、そうすれば見えて来る」というテーマのもと、温かく夢のある演出。物悲しさと楽しさを併せ持つ、心浮き立つような音楽も良い。
個人的には次第にシルヴィアに心惹かれていくバリの奥さんが可哀想だった。彼女はきっとすごくバリを愛していたけど、彼の運命の女はシルヴィアだと認めて、諦めたんだと思う。どんなに努力しても相手の必要とするパートナーになれないのってつらいね。
大きな黒い目に、子供のようなファンタスティックな世界を宿したジョニー・デップは勿論、妙に冷めているナイーブな子供を上手く演じたピーター役のフレディ・ハイモアにも拍手を送りたい。
ダイアナ元妃が住んでいたケンジントン・パレスがあるケンジントン・ガーデンは、広大なハイド・パークの隣りに位置する優雅な雰囲気の公園。敷地内のカフェは明るくて雰囲気が良い。池よりも大きな湖のあるハイド・パークでは、晴れた日には芝生に椅子を並べて寛ぐ人々の姿が目立つ。 |
★★★ウォータールー駅 Waterloo Station★★★
『ボーン・アルティメイタム Bourn Ultimatum 』 (2007)
ジェイソン・ボーン・シリーズ第二弾『ボーン・スプレマシー』で愛する女性を殺されたボーン(マット・デイモン)は、自分とCIAの関係をリークした新聞記者とロンドンで接触。ニッキー(ジュリア・スタイルズ)の協力を得て彼女を守りながら、陰謀の鍵を握る「ブラック・フライアー計画」の謎を追ってスペインからモロッコのタンジールへ。そして乗り込んだニューヨークで、自分の過去と対峙することに。 |
常に人でごった返すウォータールー駅で新聞記者のロスと落ち合い、真実を訊こうとするジェイソンだったがCIAに阻まれる。殺し屋を追って地下鉄へ下りるシーンは『007スカイ・フォール』でも使われた、ロケ用に貸し出されているチャリング・クロス駅の廃駅構内で撮影された。 |
スパイ映画の中でも、徹底的なリアリティで魅せるジェイソン・ボーン・シリーズ。
マット・デイモン演じるボーンの頭と体のキレが計算され尽くしたカメラ・ワークで描かれ、心地よい緊張感を保ったまま最後まで観客を飽きさせない。三部作の最後である『ボーン・アルティメイタム』は、映画館のビッグ・スクリーンを前に、まさに手に汗握って観たスパイ映画の傑作だ。
★★★ウェストミンスター寺院 Westminstar Abbey★★★
『ダ・ヴィンチ・コード Da Vinch Code 』 (2006)
チャールズ皇太子とダイアナ元妃の結婚式が行われたウェスト・ミンスター寺院。 フランスからイギリスへ渡ったラングドンとソフィーたちがニュートンの墓を探してやってくるのがここだが実際は、寺院内部の撮影はリンカーン・チャーチで行われた。 |
★★★タワー・ブリッジ Tower Bridge★★★
『ブリジット・ジョーンズの日記 Bridget Jones's Diary 』 (2001)
ブリジット・ジョーンズ・シリーズの舞台もほとんどがロンドン。 タワーブリッジはじめ、ロンドン橋、バラ・マーケットにあるブリジットのアパート、王立裁判所、定番デート・スポットのバトラーズ・ワーフなどリアルなロンドンが楽しめる映画だ。レニー・ゼルウィガー演じるブリジットの少しズレたロンドン・ファッションも興味深い。 |
★★★ バタシー公園 Battersea Park★★★
『マーサ・ミーツ・ボーイズ Martha - Meet Frank, Daniel and Laurence 』 (1998)
アメリカに住むマーサは平凡な毎日にうんざり。そこで新しい人生を求め99ドルの格安航空券でイギリスへ渡る。彼女に一目ぼれした3人のイギリス人青年は実は親友同士。 全く知らずに恋をした3人とマーサのもつれた恋の行方は…? モニカ・ポッターと「キリング・ミー・ソフトリー」のジョセフ・ファインズ(レイフ・ファインズの弟!)主演。 |
❝ 本当は答えはもう出ている。ただその答えに納得できなくて結論を先送りしているだけなのだ ❞ これは恋と友情の間で悩んだローレンスに与えられた助言。ラブコメながら意外な名言が詰まっている。 ロンドンに到着してからのほんの数日を描いた映画ではあるが、バタシー公園はじめ美術館、ブレイクス・ホテル(映画ではBlacks Hotelとして登場)などロンドンの見所が結構登場するので、ロンドン好きにはたまらない。 |
★ロンドン旅の記事はこちら(2011 & 2014)へ。
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