2023年01月26日
人生を変える映画@ 「違う場所に住んでみる」篇
人生を変えたいと思う時、人は住む場所を変えてみたりする。
でも人生を変えるのは、場所じゃない。新しい人やものとの出会いだ。
今までとは違う環境に身を置いてみることは、きっかけにすぎない。
そして、何かが始まりそうなワクワク感が、新しいことにチャレンジする勇気を与えてくれるだろう。
【人生が変わったポイント:夢を追いかけろ!】
「自分には才能がある」と信じたアリ、そして与えられたチャンスをしっかり掴んで突き進んだアリの「歌が好き!」という情熱。
成功する人と成功できない人との違いは、まず与えられたチャンスに気付けるか、そしてそのチャンスを活かせるかどうか、にあるらしい。失敗を恐れる気持ちは誰にでもある。でもチャレンジしなければ、チャンスはもう二度と来ないかもしれない。
【人生が変わったポイント:人は一人では生きられない】
人との関わりを避けても、人は完全に一人では生きていけない生き物であることに気付いて、受け入れ始めたこと。傷つくことを恐れていたら、何も経験できないし、成長も発見もない。
「百万円を貯めるたびに引っ越す」という明確なルールを設けたことも、モチベーション維持に繋がった。
ファーン(フランシス・マクドーマンド)がノマド仲間のデイブ(デヴィッド・ストラザーン)と断崖の上で、海のように拡がる土漠を眼下に眺めながらキャンプ椅子に座って朝食を食べるシーンは、真の贅沢とは何かを教えてくれる。恍惚の表情から、ふたりの満ち足りた気持ちが伝わってくるようだ。
【人生が変わったポイント:ノマドという生き方】
避けられない時代の変化によって、キャンピングカーでの移動生活を始めざるを得なかったファーン。でもそこには、彼女が知り得なかった豊かな世界があった。時には不幸としか思えないことが、人生を劇的に変えてくれることもある。亡き夫や住み慣れた家への執着を断ち切ったからこそ、新たな出会いに導かれたといえる。
【名言】
「ホームレスじゃなくてハウスレスよ」
ホームは自分の居場所であり、ハウスはただ住む場所としての一つの選択肢にすぎない。ノマドには確固たる自分の居場所がある。ノマドとしての生き方に誇りを持つファーンにとって、その違いは大きい。
【人生が変わったポイント:オープン・マインド】
型にはまった考え方をせず、いろんな可能性にオープンだからこそ、必要な出会いや助けを得られたジュリア。自分の力でできるところまで、よく頑張った。ただ、人に頼りすぎると行き詰まるよ、というエンディングかな???
【人生が変わったポイント:心の中の本音と向き合う】
バリ島の占い師に、半年以内に全てを失うと予言されたことから、自身の心のモヤモヤに気付いてしまったエリザベス。全てを失ったらもう怖いものはない。荷物をトランクルームに預けて自分に1年間のお休みを与え、やりたいことをやったから、目からウロコが落ちるように人生に目覚め、本当に欲しいものを手に入れることになった。
【人生が変わったポイント:自分の価値観を大事にする】
他人から押し付けられたものではなく、自分の価値観で生きること。どんなに後ろ指をさされようとも、不当に虐げられようとも、笑顔を忘れず受け流し、常に無条件の愛を他人に与え続け、信念を貫いたヴィアンヌの粘り勝ち。誰かのために何かを作る、何かをするということは、いつだって相手も自分も幸せにするのだ。
【名言】
「他の人と違うって、難しいのよ」
世界中を放浪する人生は一見楽しいけれども、学校で変わり者扱いされていじめられる娘にとっては実は苦痛。それをわかっているヴィアンヌもこんなセリフを口にしているので、自身もあてのない放浪に疲れているらしい…。人と違うということは気ままに見えるけれど、実は勇気も強さも必要とされる。
【人生が変わったポイント:自分の人生を取り戻せ!】
腐れ縁をぶった切ったこと。そのために一時的に環境を変えてみたこと。そこで出会った人々の人生に感化されたこと。
【名言】
「映画には主演女優とその親友が登場する。君は主演女優だ。なのに、親友役を演じてる」
人生の先輩からのその言葉が、情けない恋を続けていたアイリスの目を覚まさせる。人は誰でも「自分の人生」という物語の主役!
【人生が変わったポイント:時には直感で衝動的に動く】
「ニューヨークから手持ちの財産99ドルで行ける場所がロンドンだった」という理由だけで、ほぼ衝動的にアメリカからイギリスへ渡ったマーサ。そして空港で出会った運命の男を「ここで逃してなるものか!」と恥を忍んで追いかけたこと。
【名言】
「本当は答えはもう出ている。ただその答えに納得できなくて結論を先送りしているだけなのだ」
これは恋と友情の間で悩んだローレンスに与えられた助言。答えは最初から直感でわかっているもの。ラブコメながら意外な名言が詰まっている映画だ。
【人生が変わったポイント:考える前に動け!】
異国で家を衝動買いって…、リッチな人はやることが違う。でも、そんな衝撃的な土地や家との出会いが、まさに彼女の人生を変えた。そして宝物のような人々との出会いを大切にしたからこそ、彼女もトスカーナの住人として受け入れられることになる。人生を変えるのに年齢は関係ない、と思える作品。
【人生が変わったポイント:とりあえず、行っちゃえ!】
広告に騙された。…インドですから、そりゃ、格安には裏があります。
でも!誇大広告に騙されてやってきた人々にはそれぞれ、縁があるに違いない。天の計らいによって、なぜかインドに導かれちゃった結果、意外に楽しい心豊かな老後を過ごすことになるのです。
続編『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』ではさらにアメリカからロマンス・グレーの帝王、リチャード・ギアと名脇役デヴィッド・ストラザーンが参戦。中年以上の男女複数人の第二の人生を、笑いあり涙ありで描いた秀逸な群像劇です。
いかがだったでしょうか。
どうやら共通する人生を変えるポイントは「直感でためらわずに行動してしまうこと」のようですね。
その結果「あらら、やっちゃった」ということもあるでしょうが、それも後から考えたら、結局は必要な失敗だった、ということも多いようです。
心の声に従うことが、一番大切なことなのかもしれませんね。
★『人生を変える映画A 旅に出る篇』はこちら。
でも人生を変えるのは、場所じゃない。新しい人やものとの出会いだ。
今までとは違う環境に身を置いてみることは、きっかけにすぎない。
そして、何かが始まりそうなワクワク感が、新しいことにチャレンジする勇気を与えてくれるだろう。
今回はそんな、違う環境に身を置いたことで人生が変わった人々を描いた映画を10本集めてみました。 【国内で引っ越し系】 ・『バーレスク』 ・『100万円と苦虫娘』 ・『ノマドランド』 【異国で暮らすように旅する系】 ・『グッバイ・モロッコ』 ・『食べて、祈って、恋をして』 ・『ショコラ』 ・『ホリデイ』 【海外へ移住系】 ・『マーサ・ミーツ・ボーイズ』 ・『トスカーナの休日』 ・『マリーゴールドホテルで会いましょう』 |
◆ 国内で引っ越しを繰り返してみる ◆
■ とりあえず、一度は上京しとく? 夢を叶えるためにアイオワからロサンゼルスへ
『バーレスク Burlesque』 (2010年/100分/アメリカ) 【Story】 アイオワの田舎から歌手を夢見てロサンゼルスにやってきたアリ(クリスティーナ・アギレラ)。有名なダンサーだったテス( シェール)が経営する「バーレスク」でウェイトレスとして働き始めたアリだったが、ステージで歌声を披露するチャンスを見事に活かしてテスに認められ、一気に才能を開花させていく。 【見どころ】 クリスティーナ・アギレラとシェールの迫力のショー。アギレラのパワフルで長いミュージックビデオといえないこともないが、後半シェールが歌う “You Haven't Seen the Last of Me” は、人生も後半戦に突入して四苦八苦している人には力強い応援ソングになるだろう。 |
【人生が変わったポイント:夢を追いかけろ!】
「自分には才能がある」と信じたアリ、そして与えられたチャンスをしっかり掴んで突き進んだアリの「歌が好き!」という情熱。
成功する人と成功できない人との違いは、まず与えられたチャンスに気付けるか、そしてそのチャンスを活かせるかどうか、にあるらしい。失敗を恐れる気持ちは誰にでもある。でもチャレンジしなければ、チャンスはもう二度と来ないかもしれない。
■ 百万円を貯めるごとに新しい土地へと引っ越す短大卒のフリーター女性
『100万円と苦虫娘』 (2008年/121分/日本) 【Story】 短大を卒業後、就職もできずフリーター生活を送る鈴子。いつも苦虫を噛み潰したような表情の鈴子だったが、知らない土地で働いて100万円を貯めるごとに引越しを繰り返す生活を始めたことで、様々な人との出会いを通じ、少しずつ人の心の温かさに触れて笑顔を取り戻していく。 【見どころ】 若くして人生を諦めてしまったような鈴子が、様々な土地で様々な人々と出会い、表情が変わっていく。そんな人間としての成長を見事に演じるのは『フラガール』の蒼井優。100万円てけっこう簡単に貯まるんだ、という意外な発見も。 |
【人生が変わったポイント:人は一人では生きられない】
人との関わりを避けても、人は完全に一人では生きていけない生き物であることに気付いて、受け入れ始めたこと。傷つくことを恐れていたら、何も経験できないし、成長も発見もない。
「百万円を貯めるたびに引っ越す」という明確なルールを設けたことも、モチベーション維持に繋がった。
■ 住み慣れた家を失った女性が、キャンピングカーで自由に暮らす生き方に目覚める
『ノマドランド Nomadland』 (2020年/108分/アメリカ) 【Story】 夫と死別し、企業倒産の影響で住み慣れた家を失った60代のファーン。キャンピングカーに全財産を詰め込んだ彼女は、アマゾンやキャンプ場などで季節労働をしながら車上生活を送ることに。最初はただ生き延びることに精一杯だった彼女だが、行く先々で出会うノマドたちとの交流を通して、誇りを持って自由に生きるノマド(放浪者)の生き方に目覚めていく。 【見どころ】 この映画の隠れ主役は、雄大なアメリカ西部の風景、自然だ。 どこまでも拡がる土漠、その向こうに悠然と連なる雪を頂いた山々、滴るような緑の森、荒れ狂う海。そんな様々な顔を持つアメリカの自然に太陽の光が当たるとき、場所に縛られないノマドという生き方の魅力に気づく。 |
【人生が変わったポイント:ノマドという生き方】
避けられない時代の変化によって、キャンピングカーでの移動生活を始めざるを得なかったファーン。でもそこには、彼女が知り得なかった豊かな世界があった。時には不幸としか思えないことが、人生を劇的に変えてくれることもある。亡き夫や住み慣れた家への執着を断ち切ったからこそ、新たな出会いに導かれたといえる。
【名言】
「ホームレスじゃなくてハウスレスよ」
ホームは自分の居場所であり、ハウスはただ住む場所としての一つの選択肢にすぎない。ノマドには確固たる自分の居場所がある。ノマドとしての生き方に誇りを持つファーンにとって、その違いは大きい。
◆ 自国を飛び出して、異国で暮らすように放浪する ◆
■ ロンドンからモロッコへ。北アフリカ諸国を放浪する子連れのイギリス人女性
『グッバイ・モロッコ Hideous Kinky』 (1998年/98分/イギリス=フランス) 【Story】 イスラム神秘主義に惹かれ、二人の娘を連れてマラケシュへやってきた25歳のシングル・マザー、ジュリア。親切なモロッコ人のビラルと恋に落ちたジュリアだったが、長続きせず。様々な人々との出会いと別れを繰り返し、理想と現実の壁に気付いていく。 【見どころ】 カルチャーギャップや二人の子連れでの旅の大変さ、お金の問題などを、現地で出会った人々の助けを借りながら克服していくシングルマザーの自由奔放さに圧倒される。パワフルなヒロインを演じるのは『タイタニック』のケイト・ウィンスレット。 |
【人生が変わったポイント:オープン・マインド】
型にはまった考え方をせず、いろんな可能性にオープンだからこそ、必要な出会いや助けを得られたジュリア。自分の力でできるところまで、よく頑張った。ただ、人に頼りすぎると行き詰まるよ、というエンディングかな???
■ 35歳で人生リセット。ニューヨークからイタリア、インド、そしてバリ島へ
『食べて、祈って、恋をして Eat, Pray, Love』 (2010年/133分/アメリカ) 【Story】 ニューヨークで活躍するジャーナリストのエリザベスは、順風満帆に思えた人生から一転、離婚や失恋を経験。35歳で人生をリセットするために、4ヶ月ずつイタリア、インド、そしてバリ島に住んでみる1年間の旅に出る。 【見どころ】 ローマのアパート暮らしでイタリアの食を堪能し、次はインドのアシュラムで瞑想三昧、そして彼女の未来を預言した占い師のいるバリ島で思わぬ恋に落ちる。なんと自由で実り多き1年の放浪!どん底から一転「来る者拒まず」で人生を楽しむエリザベスを、ジュリア・ロバーツが生き生きと演じている。 |
【人生が変わったポイント:心の中の本音と向き合う】
バリ島の占い師に、半年以内に全てを失うと予言されたことから、自身の心のモヤモヤに気付いてしまったエリザベス。全てを失ったらもう怖いものはない。荷物をトランクルームに預けて自分に1年間のお休みを与え、やりたいことをやったから、目からウロコが落ちるように人生に目覚め、本当に欲しいものを手に入れることになった。
■ 落ち着ける場所を求めて街から街へ、世界中を放浪する母娘が見つけた最後の聖地
『ショコラ Chocolat』 (2000年/122分/アメリカ) 【Story】 フランスの小さな村に越してきたヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と娘は、村人が見たこともないようなチョコレートのお店を開く。彼女のチョコレートはたちまち村人たちを魅了するが、敬虔なカトリックである村長レノ伯爵は、ヴィアンヌ母子が仲良くしていたジプシーの青年ルー(ジョニー・デップ)共々、ヴィアンヌたちを村から追放しようとする。 【見どころ】 チョコレートという魔法。目に美味しいだけでなく、スピリチュアルな映画でもある。宗教による古い価値観や自分たちと違うものに対する偏見からの解放、人生を楽しむことの大切さなどを、自然に訴えてくる。さすがは『やかまし村の子どもたち』や『HACHI約束の犬』『砂漠でサーモン・フィッシング』など、心温まる映画を撮り続けているラッセ・ハルストレム監督作品だけはある。 |
【人生が変わったポイント:自分の価値観を大事にする】
他人から押し付けられたものではなく、自分の価値観で生きること。どんなに後ろ指をさされようとも、不当に虐げられようとも、笑顔を忘れず受け流し、常に無条件の愛を他人に与え続け、信念を貫いたヴィアンヌの粘り勝ち。誰かのために何かを作る、何かをするということは、いつだって相手も自分も幸せにするのだ。
【名言】
「他の人と違うって、難しいのよ」
世界中を放浪する人生は一見楽しいけれども、学校で変わり者扱いされていじめられる娘にとっては実は苦痛。それをわかっているヴィアンヌもこんなセリフを口にしているので、自身もあてのない放浪に疲れているらしい…。人と違うということは気ままに見えるけれど、実は勇気も強さも必要とされる。
■ ロサンゼルスの豪邸とイギリスの古民家を交換して、環境を変えることで傷ついた心を癒やす女性たち
『ホリデイ The Holiday』 (2006年/135分/アメリカ) 【Story】 クリスマス間近、失恋を機にお互いの家を交換してクリスマス休暇を過ごす「ホーム・エクスチェンジ」をした、ロンドンで働くアイリスとハリウッドで会社を経営するアマンダ。全く新しい環境が、新しい出会いと価値観を連れてくる。 【見どころ】 キャメロン・ディアス演じるアマンダの住むロスの豪邸と、ケイト・ウィンスレット演じるアイリスの住むロンドン近郊のイギリスの古民家。それぞれの文化の違いが興味深い。「ファンタスティックビースト」で若き日のダンブルドアを演じているジュード・ロウのイケメンぶりも楽しめるし、もうハッピーエンドの匂いしかしない安心の定番ラブコメ。 |
【人生が変わったポイント:自分の人生を取り戻せ!】
腐れ縁をぶった切ったこと。そのために一時的に環境を変えてみたこと。そこで出会った人々の人生に感化されたこと。
【名言】
「映画には主演女優とその親友が登場する。君は主演女優だ。なのに、親友役を演じてる」
人生の先輩からのその言葉が、情けない恋を続けていたアイリスの目を覚まさせる。人は誰でも「自分の人生」という物語の主役!
◆ いっそ海外に移住しちゃう? ◆
■ 同じ毎日が続くアメリカを捨てて、ロンドンで心機一転
『マーサ・ミーツ・ボーイズ Martha - Meet Frank, Daniel and Laurence 』 (1998年/88分/イギリス) 【Story】 アメリカに住むマーサは平凡な毎日にうんざり。そこで新しい人生を求め99ドルの格安航空券で行った先のロンドンでいきなり運命の人に出会う。一方、彼女に一目ぼれした3人のイギリス人青年は実は親友同士。全く知らずに恋をした3人とマーサのもつれた恋の行方は…? 【見どころ】 一人の女の子をめぐって、3人のイギリス人イケメンたちが繰り広げる子供みたいなバトルが楽しい。そんな3人を演じるのは、『恋に落ちたシェイクスピア』の目力ハンパないジョセフ・ファインズ、『娼婦ベロニカ』のこちらも眼力強い系ルーファス・シーウェル、『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』でイギリス首相を演じた名脇役のトム・ホランダー。彼らを翻弄する小悪魔系アメリカン・ガールのヒロインを『パッチ・アダムズ』のモニカ・ポッターが演じている。 |
【人生が変わったポイント:時には直感で衝動的に動く】
「ニューヨークから手持ちの財産99ドルで行ける場所がロンドンだった」という理由だけで、ほぼ衝動的にアメリカからイギリスへ渡ったマーサ。そして空港で出会った運命の男を「ここで逃してなるものか!」と恥を忍んで追いかけたこと。
【名言】
「本当は答えはもう出ている。ただその答えに納得できなくて結論を先送りしているだけなのだ」
これは恋と友情の間で悩んだローレンスに与えられた助言。答えは最初から直感でわかっているもの。ラブコメながら意外な名言が詰まっている映画だ。
■ 土地に恋した?離婚で傷心旅行に出たサンフランシスコの女性が、イタリアのトスカーナで家を衝動買い!
『トスカーナの休日 Under the Tuscan Sun』 (2003年/113分/アメリカ) 【Story】 素敵な家族を持つことが夢だったが、離婚で人生計画が狂ったサンフランシスコの女性作家フランシス。傷心の旅先イタリアでトスカーナに惚れ込み、築300年の荒れ果てた家を衝動買いしてしまった彼女だったが、延々と続く家屋の修復にのめり込むうちに、離婚のショックも癒えていく。そしてトスカーナでの隣人たちとの出会いが、彼女の夢を思わぬ形で叶えることに。 【見どころ】 全てがスローなイタリアのライフスタイルと、光あふれる絵のように美しいトスカーナ地方の風景。そしてユニークで明るい隣人たち。時間に追われる日々を過ごしている人には、一息つける時間になるだろう。傷ついた心が癒やされ、女としても再生するヒロインを演じるのは『運命の女』のダイアン・レイン。 |
【人生が変わったポイント:考える前に動け!】
異国で家を衝動買いって…、リッチな人はやることが違う。でも、そんな衝撃的な土地や家との出会いが、まさに彼女の人生を変えた。そして宝物のような人々との出会いを大切にしたからこそ、彼女もトスカーナの住人として受け入れられることになる。人生を変えるのに年齢は関係ない、と思える作品。
■ 老後をエキゾチックなリゾートで過ごそうと、インドへやってきた初老のイギリス人たち
『マリーゴールドホテルで会いましょう The Best Exotic Marigold Hotel』 (2011年/124分/イギリス=アメリカ=アラブ首長国連邦) 【Story】 「神秘の国インドの高級リゾートホテルで、穏やかで心地よい日々を」という謳い文句と美しい写真に誘われ、豊かな老後を求めてイギリスからインドにやって来た訳あり男女7人。しかし、彼らを待ち受けていたのは「近いうちに豪華になる予定」というオンボロのホテルと刺激的すぎる異国の文化だった。 【見どころ】 マギー・スミス(「ハリ・ポタ」のマクゴナガル先生)、007シリーズのMことジュディ・ディンチ、『アンダーワールド』のビル・ナイなどイギリスを代表する大物俳優たちが、西洋からインドのカオスに放り込まれて途方に暮れる中年以上の男女を演じて右往左往。彼らが文句を言いながらも何とかインドの文化に溶け込んでいく過程と、インド人の若い二人の恋が同時進行する。インドならではの弾けるダンス・シーンも見応えがあって楽しい。 |
【人生が変わったポイント:とりあえず、行っちゃえ!】
広告に騙された。…インドですから、そりゃ、格安には裏があります。
でも!誇大広告に騙されてやってきた人々にはそれぞれ、縁があるに違いない。天の計らいによって、なぜかインドに導かれちゃった結果、意外に楽しい心豊かな老後を過ごすことになるのです。
続編『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』ではさらにアメリカからロマンス・グレーの帝王、リチャード・ギアと名脇役デヴィッド・ストラザーンが参戦。中年以上の男女複数人の第二の人生を、笑いあり涙ありで描いた秀逸な群像劇です。
いかがだったでしょうか。
どうやら共通する人生を変えるポイントは「直感でためらわずに行動してしまうこと」のようですね。
その結果「あらら、やっちゃった」ということもあるでしょうが、それも後から考えたら、結局は必要な失敗だった、ということも多いようです。
心の声に従うことが、一番大切なことなのかもしれませんね。
★『人生を変える映画A 旅に出る篇』はこちら。
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