2018年01月07日
アメリカが戦争を続ける原因がやっと分かった!文学部史学科(経済史リポート)
アメリカが戦争を続ける原因がやっと分かった!文学部史学科(経済史リポート)
テレビや新聞、雑誌を見ていると、いろんな世界情勢のニュースが入ってくる。
その中で、アメリカの戦争の話題がたくさん入ってきて思うことは、ほんとに戦争好きってことである。大戦後では、朝鮮戦争やベトナム戦争、現代では、湾岸戦争、アフガニスタン戦争、ごく最近ではイラク戦争などである。
アフガニスタンの時はテロを受けたのでしかたがないと思ったけど、今回のイラク戦争は理由もあまり明確ではなく、理由をこじつけて戦争を行ったように思える。
この戦争好きのアメリカはどこからきたのか少し興味をもってしまった。
第2次大戦後、世界には大きく分けて2つの思想があった。
それは、社会主義と資本主義である。
戦後の世界は旧ソ連を中心とする社会主義とアメリカを中心とする資本主義の対決構造が出来上がった。アメリカの大戦後の対外政策は対ソ連を想定して対抗することを中心の政策とした。大戦後、ヨーロッパの国力は疲弊していた。アメリカはソ連に対抗するために、ヨーロッパ陣営を自国の勢力に引き込み対ソ連に対抗しようとした。ヨーロッパ諸国の軍備増強には経済力の回復が不可欠と考えたアメリカは、ヨーロッパ諸国に対する援助制政策でヨーロッパ経済を復興へと導いた。
そして、ヨーロッパでは1949年に北大西洋条約、通称NATOが発足された。この条約の大きな意味は集団自衛である。国際社会はすでに一国だけで動かされるのもでない時代となっていた。アメリカはNATOに軍事援助を行い自国の軍事技術の指揮下に置くことで対旧ソ連に対抗した。
また、東アジアでも戦後、旧ソ連に対抗すべく、大規模な援助政策が行われた。そして、中国の社会主義化や朝鮮戦争など、社会主義に対する危機感は高まっていった。そして、日本の再軍備などの政策で東アジアでも対旧ソ連社会主義に対する国際体制を作り上げた。
アメリカの戦後の軍事戦略は旧ソ連に対抗するために、自国だけでなく、他の資本主義国をも巻きこんでの対社会主義の体制を作り上げ、資本主義国同士の関係を強化し、体系化した。そして、自国だけでなく、他の資本主義国も含めて軍備を増強して冷戦を旧ソ連陣営と行った。
これは、アメリカが資本主義世界の防衛という名のもとに、他国に軍事物資を輸出する事を意味している。アメリカは旧ソ連陣営と冷戦を行うにために、たくさんの軍事物資が必要となるため、国家財政で多額の軍事物資を生産した。
そのために、アメリカでは軍事産業が盛んになったのである。
アメリカの対社会主義の軍事戦略として、核兵器を中心とする、高性能ミサイル、航空機、最新鋭の通信機械などのハイテク兵器の充実化を図った。アメリカはこれらのハイテク兵器の開発や生産を民間の企業に依存したのである。
アメリカ政策は軍需関連企業の育成と強化が最重要視され、アメリカ政府は軍需関連企業に資金援助などの優遇政策を押し進めることになる。
もちろん、完成されたハイテク兵器はアメリカ政府に買いとられるわけで、このハイテク産業は企業にとって高収入を手に入れるビッグビジネスとなった。このアメリカ政府と軍需関連企業の関係のシステムは、両者の癒着関係を深めていくものである。
例えば、政府高官に裏金を渡して、援助金をたくさんもらう。武器生産や開発の契約を自企業が獲得するために政府高官に裏金などを渡すといった、政府役人と企業の癒着が深まっていった。
1956年のラドフォード構想にで、軍事費が削減されたことが、経済の恐慌原因の1つの要因となった。
1958年に軍事費は恐慌対策のため上昇し、また、この時代はソ連の大陸間ミサイルや人工衛星の打ち上げの成功など対ソ連の脅威が増した時代でもあった。
そして、ケネディー大統領時代は、核に依存する戦略から、あらゆる戦争に対応する戦いに向けた軍需化を推し進めていった。
アメリカにとって、軍需産業は国をささえる重要な産業となった。
現代冷戦が終わってもアメリカ主導の国際情勢は変わっていない。アメリカは現代では世界の警察的国として軍事大国である。
例えば、湾岸戦争の時は、不当にクエートを占領したイラクに対してたくさんの国の中心的な国となってイラク軍と戦い、今回のイラク戦争でも中心国となり、日本などの国をも巻き込んでいる。
敵国が旧ソ連からイラクに変わっただけで、戦後と現在の基本とするところに変わりはないと思う。例え、敵国がいなくなっても、新たな敵国が現れるのかもしれないので、アメリカは軍備の増強をおこたりはしないだろう。軍事産業の発展こそ、アメリカの繁栄と繋がっているのではないだろうか。
最強の軍事力を持つアメリカは世界の国々に軍事的な脅威を与えているは事実で、多大な影響力を持ち、リーダーシップを発揮している。
日本のように決して、アメリカにNOと言えない国すら存在する。
最初冒頭で、なぜアメリカは戦争が好きなのかの問だが、アメリカにとって戦争は国が儲かるための手段ではないのではないかと思う。事実歴史をさかのぼれば、第1次大戦中の日本や古代ギリシアなど戦争によって強国化した国は数えきれずに存在する。
しかし、自国を戦場にするような長い戦いは国力が疲弊する原因となる。
アメリカは自国とはぜんぜん違う地域で戦争を行う。アメリカが行うような戦争は儲かるから、アメリカはこじ付けを付けてでも戦争をやりつづけているのではないだろうか。
(アメリカの経済 春田素夫 鈴木直次 1998 岩波書店 参照)
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